
【Event4】ハロウィンを楽しもう
(すっかり慣れたものとなりつつあるラビリンス探索。先だっての夏の日の不可思議な部屋も危ないものではなかったしと、今宵扉開ける手に躊躇はない。今回の小部屋はオレンジを基調としてオバケやコウモリの装飾で飾られており、正面でふわふわ浮かぶ「HAPPY HALLOWEEN」のバルーンは、二人を歓迎しているようにも見える。そのまま無造作に足踏み入れた途端、いつものバケツは勝手にジャック・オ・ランタンの被り物に変化した。普段見慣れたバケツ頭と違ってカボチャ頭の目の部分をよくよく覗き込めば、焦茶の瞳がこちらを見返していることが分かるだろう。被り物だけじゃ足りませんよとばかりに、身につけた衣装も浮かれたオレンジ色のローブと爪先がくるりと曲がったピエロが履いているような靴に変化している。)びっくりした。前の時はわたしは何にも衣装が変わらなかったのに。(言葉こそ驚嘆表すが口調は普段と変わらない。黒衣からすっかり様変わりした袖を無意味にパタパタさせながらしげしげ眺める。室内に置かれたカボチャ頭と同じ顔した容器の中には、色とりどりのキャンディーやかわいい型抜きクッキー、個包装のチョコレートなどお菓子が盛りだくさん。)ハロウィンを楽しもう。……何するとハロウィンを楽しめる?(読み上げた貼り紙の内容にカボチャ頭が首を傾げた。)
* 7/31(Wed) 23:31 * No.142
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わっ、ジャガがカボチャになったー!?(妖しく愉快でかわいい装飾にわくわくと瞳を輝かせたのも束の間、いつ見ても不思議なバケツが大変身していてびっくり仰天。けれど思わず上げた声は驚きだけでなく楽しさも湛え、たまらず360度取り囲むように周回しては興味の眼差しを浴びせてしまったことだろう。そして、はためく袖に遊ばれるみたいに無意識に前足がちょっかいをかけて漸く猫も自分の装いが変化していたことに気付く。真っ黒なとんがり帽子とローブ、まるで魔女の小間使いみたい。もしくは、)にゃはは! オレのほうがジャガみたいじゃないか?(主に色合い的な意味で。けたけた楽しそうに笑いながら、見て見てとばかりにくるりと一回転。それから此度のミッションについて問う声には、)ハロウィンといえばやっぱイタズラとお菓子だろ、トリックオアトリートってやつ! ほらお菓子もある! ……でもだれに仕掛けたらいいんだ…?(カボチャの容器を両前足で掲げドヤと息巻いたものの、小部屋を訪れたのは一人と一匹だけと記憶してたからきょとんと首を傾げた。だけど次の瞬間にはもう猫は陽気にコウモリのチョコを包みから開けどうぞばかりに差し出してカボチャのひとを覗き込んでみる。)な、バケツのときより食いやすかったりする?(訊ねる傍ら、仄かにまみえた瞳がチョコと似た色をしていた気がして微笑んだ。)
* 8/1(Thu) 18:44 * No.144
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(普段の姿である猫とバケツの組み合わせも充分ファンタジーであったけれど、魔女の仲間のような猫と陽気な色合いのカボチャの組み合わせは童話の登場人物のようだ。)確かに。わたしは普段はまっくろだから。(ミッション内容については同行猫と同じところでまたも疑問符が浮かぶ。カボチャ頭も首を傾げた。)イタズラを、お互いにしあう?でもお菓子があるから、どっちもイタズラを受けなくてもいい?(楽しもうの定義を考えると、イタズラは必須ではないような気もする。二人でお菓子を食べるだけでもいいのかも。)カボチャは口が開いているから、バケツよりも食べ物を口に入れやすい。(カボチャに開いた口を外から覗き込んでも中の様子は窺い知れないが、カボチャ頭が口に入れようと判断したものはスムーズに中の人物の口に運べるようになっている。ここでも理想の部屋が不思議な力を発揮していた。チョコレートの形も凝っている。)バニラは、チョコレートを食べても平気な猫?(猫の生態に詳しいわけではないが、以前どこかでチョコレートを食べてはいけないと聞いたことがある気がする。理想世界の二足歩行する猫が現実世界の猫とまるきり生態が同じわけではなかろうが、念の為。食べられない人の目の前で自分だけ美味しくいただくのは二人で「ハロウィンを楽しむ」ことにはならないだろう。一人で食べることにならなければ、受け取ったコウモリチョコは無事に口へと運ばれることになる。)
* 8/2(Fri) 23:35 * No.152
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(ハロウィンの仮装はより身近な仲間との共通点でいっそうお気に入り。同意する声に「カラフルなのも似合ってるぞ!」と普段と真反対をゆく色合いに送る拍手がぽむぽむ弾力ある音を落とした。)じゃあパーティーだな! イタズラは……なんか思いついたときにお互い仕掛けるってのは? そのほうがびっくりして楽しそうだっ。(わくわく跳ねた声でよっしゃと握った片前足を掲げれば気合は十分。お菓子をねだる脅し文句としてじゃなく楽しさに重きを置いた提案も転がしてから、興味津々に覗き込む眼差しは瞳から口へと下りて。)ブラックホールみたいに真っ黒だ! どのくらい吸い込めるか試してみてもいい?(きらりと輝く瞳と悪戯っぽく訊ねる声は冗談に過ぎないから、首をどっちに振られても面白そうに笑う声が返るだろう。)たぶん食べられるんじゃないか? だってオレが食べたいし!(ものは試しだ。一足先にひょいと口へ放ればほんのりビターなチョコの香りで満たされる。すぐさま問題ないと前足で作ったサムズアップは指が短くてほとんど拳のようなものだったけれど、にっこり笑った瞳があればその意図は伝わってくれただろうか。追ってカボチャの口へ吸い込まれていくのを目にしたならより深まった笑みで、)形が違うだけですげー美味く感じるな! ……あ、カメラもあるぞ! ジャガ、撮られるのはイヤじゃないか?(おもちゃみたいなポラロイドカメラを発見。)
* 8/3(Sat) 23:16 * No.158
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サプライズだ。そうしよう。(とは言っても、現段階で思い付くイタズラの在庫はゼロだ。話しながら考えることとして、口に移った視線を受け止める。抑揚のない声で話し出す。)試してみたら、バニラの一人や二人ぐらい威力の強い掃除機みたいに吸い込めてしまうかも。(いつもより大きく息吸うが、もちろんそんな吸引力はない。のっぺらぼうのバケツが笑い顔のカボチャに変わったことにより、普段は言わない冗談を口にする程度には戯ける気持ちになったらしい。あっという間に口の中に放り込まれたチョコレートに、思わずわっと声漏らす。猫って確か中毒になるんじゃなかったっけ?蘇った記憶に俄かに慌てるカボチャ頭は、元気に上がった親指と三日月描く瞳にすぐに落ち着き取り戻す。自分も口にした茶色いコウモリは確かに美味だった。)板チョコを溶かしてこの形にしただけだろうに、どうしてこんなに美味しく感じるんだろう。作り手の感情に影響されてるからか、それとも仲間と一緒に食べてるから?(手を伸ばして今度はクッキーを口に入れる。こちらも美味しい。もぐもぐの途中でカメラに視線をやる。)撮られるのは、嫌ではない。でも、すごく好きでもないからよければわたしがバニラを撮る。(これだけだとなんとなく仲間に対して素っ気ないような気もする。代替案も提示しようと)もしくは、バニラとわたしが一緒に写る?(二人で写るは、自分一人で写るよりカボチャ頭にとってはより良い選択であるように思われた。)
* 8/4(Sun) 23:30 * No.163
azulbox ver1.00 ( SALA de CGI ) / Alioth