
9/12(水):夕方 ハッピーイート店内 >佐々礼【7】
(待ち合わせの五分前には目的地に到着していたのは前回と同じ、現地集合じゃなくて学校から一緒に向かえばよかったのかと今更気付いたのは前回と違うところだった。無事に合流が済んだところで早速とばかりにメニューを広げる。)お腹ちゃんと空かせてきた?このさ、ハッピーチーズハンバーグオムライスっていうの頼んだ奴は途中からだいぶしんどそうだった。(向かい合わせで座るボックス席のテーブル上で指さしたのはチーズの入ったハンバーグがどーんとオムライスに乗ったボリューム満点のメニュー写真である。男子高校生の集団ならまだしも少食だと知っている女子高校生が太刀打ちできるようなものではないと承知のうえで先日の経験話す。他にもこんなのあるよとメニュー捲りつつ、)後ろのほうにデザートも色々載ってたけど、今日甘いのとご飯ものとどっちの気分?俺はどっちでもいける気分。(注文時のハッピーの有無で量が変わるかどうかの検証ならば、少なくとも注文する品のジャンルぐらいは揃えたほうがいいだろう。本当に臨機応変に対応できる腹具合なので、友人がよければ判断委ねようの気持ち。)
* 8/15(Thu) 16:10 * No.26
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(現地集合との指定に少しだけ安堵したのは、人通りの多い通学路で彼の友人知人にでも目撃されて妙な勘違いを与えては彼に迷惑をかけるだろうと、そんな懸念によるものだった。否、考えすぎかもしれないが、考えすぎる性格はどうしようもない。待ち合わせよりも少し早いその時間に合流を果たしたならば、向かい合わせでメニューを広げて思案の面持ち。)うん。良い感じに結構お腹空いてる、はず。……ああ……オムライスだけでもあのサイズ感だったもんね。男の子でしんどいなら厳しいな。美味しそうだけどね。(メニューの写真を見るだけならば“食べ応えありそう”くらいの印象ながら、先日に見せてもらった写真に更にハンバーグをどーんと乗せたものを想像すればそれも変わる。示されるまま、彼の手元のメニューに視線を寄せて。)あ、ほんとだ。パンケーキも美味しそう……んん、でも今日はご飯ものにしよっかな。グラタンとドリア、気になってた。(甘味に惹かれやすい性質がメニュー上に視線を留めるが、此方の手元で捲った紙面に載る料理を指差す。「グラタンのが重くないかな……」と脳内の天秤にマカロニと米とを乗せてみて、一先ず注文は其方にする気で。)鵜飼は食べたいもの、決まってる?(そうして返す如くで問いかけよう。)
* 8/16(Fri) 19:48 * No.28
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(たとえ友人らに異性の友と連れ立って歩く姿見咎められようとも、友達の佐々礼だよと紹介してその場は終わっただろう。なんなら自分の友同士を引き合わせて知らない者同士から顔見知りぐらいの関係にグレードアップさせたかもしれない。が、ひとまず今日はそれは果たされない。視線が食欲刺激する写真たちを辿る。)俺気合い入れて走ってきた。から、いつもよりたくさん食べられるかも。(ちょっとした努力は果たしてハッピーに勝利する糧となるのか。向かい合わせでの注文決めの最中、デザートメニューに視線が落ちる。つられて目に留めたパンケーキで視線が瞬き二つ分ぐらい止まった。ご飯もののページを見ては、)確かにドリアもグラタンもうまそう。(相槌打って同じページ内で頼むもの探そうと指が辿るが途中で止まる。おずおずと視線上げつつ)実はパンケーキ見たら食べたくなった けど それはドリアも頼んだら絶対食べ切れないからやめとく いやでも気になるなパンケーキ……(先程のページで見た5枚重ねのパンケーキにフルーツが添えられシロップがかかったビジュアルが持つ魅力は絶大だった。)今日、ハッピーがつくかどうかでサイズがどれだけ違うか見比べる目的で来てるから、本当はハッピーグラタンとハッピーなしドリアかなんかを頼んで並べるのが正しいって知ってる、 んだけど、…………俺ハッピーなしパンケーキにしてもいい?グラタンかドリアか佐々礼が頼んだほうと半分こしよ。(結局は誘惑に負けた。話し合いの結果、オーダーが整えばその通り注文済ませようと。)
* 8/17(Sat) 19:12 * No.30
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(吟味しながら緩慢にメニューを捲る中、「本当に走ってきたんだ」とぱちりと瞬く。昼食を軽くしたりなどはしておいたものの、体育のある日にでもお願いするべきだっただろうか、と少し脳裏によぎらせつつ。)ね。このボリューム感、胸掴まれる。けど、うーん……そうだね、ご飯もの2つとパンケーキ並んだら、あたしじゃお手伝い出来そうにないし……。(甘いものは別腹、とはよくいったものながら、流石にパンケーキとなっては一食分相当の重みが伴う。そのため、背中の後押しは出来なかったものの、)……ぐらぐらしてる。(パンケーキの誘惑に揺らいでいる様を暫し見守って、それから、ふと笑みを零す。胸をくすぐるのは微笑ましさだろうか。)ん、いいよ。半分こしよっか。……あたしも正直パンケーキには後ろ髪引かれてたし。おっきさ比べ、またの機会にしよ。(自分にも美味しい選択肢で、まして彼の提案だ。断る理由もあるまい。自分だけで食べる分には“なし”前提だが、此度事前に腹具合を空けておくのにも付き合ってもらっている。グラタンを指差して「ハッピーありなし、どうする?」と委ねて、オーダーを通してもらった後には店内を眺めよう。人の入りはそこそこあるが、混雑しているわけでもなければ注文の品はそう待たずに運ばれてくるだろう。)そういえば鵜飼、この学校での文化祭初めてだったよね。結構規模おっきかったでしょ。9組って何やってた?(多種多様なワッフルを提供していたクラスの出し物では接客を拒否し終始裏方であった上、自由時間にはクラスメイトに付き合って彼女らの後輩のクラスを回っていたため、当日彼周辺に動向は知れずに問いかけた。)
* 8/18(Sun) 07:24 * No.32
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(「ちょうど走りたい気分だったし」は真実心からの言葉である。遠慮がちな提案の後にほっと息ついて破顔したのは申出が受け入れられた安心感からだけではない。友人は数多くあれど、中でも特別仲が良いと思い始めている友に誘惑にあっさり負ける姿晒しても何の問題もなかったことに安堵したからだったし、友の方からさり気なく次の機会が示されたのも一因であった。上がった口の端にほんのわずか照れが滲む。)ありがとう。佐々礼と友達になってから気付いたんだけど、俺、フルーツが乗った甘いもの系選びがちなのかも。しょっぱいのも食べたかったから半分こ嬉しい。次の時は頼むメニュー決めてから来ようか。(「ハッピーありにしてみよう」と、二人で訪れる初回についてはこの店の流儀通して幸福付きのグラタンとパンケーキの訪れを待つことにする。先週の行事思い起こして水に口つけた。)俺が通ってた高校はクラスで食べ物系出すのなしだったから、そういうのありでびっくりしたし、高校の文化祭でこんなにお客さん来るんだーって、それもびっくりした。(そもそもの学校規模からして田舎の高校とは訳が違うのだから当然と言えば当然の話だ。)俺のクラスは色んなかわいい色した団子売ってた。俺は客引き係だったから、佐々礼のクラスの前も何回か通ったけど会わなかったね。(お前は外でお客をたくさん呼んでこいと浴衣着せられ看板持って校内のあちこちを歩いたのは記憶に新しい。同じ学年といえど、クラスも離れているし役割違えば顔合わせないこともあるだろう。)あっ、来た。すみません、取り皿二つもらえますか?(料理の到着はまずはグラタンから。顔を覆い隠しそうなぐらいの大きな皿にほかほかと立った湯気が美味しさを主張する。頼む品変えても健在のボリュームに、でかいな…と分かりきった感想がこぼれた。程なくしてパンケーキも到着するだろう。)
* 8/18(Sun) 16:42 * No.33
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(パンケーキにプリンアラモード、記憶を辿って納得したという風に声を零す。顔を合わせる都度知っていく彼の事、彼も知らなかったらしい事。メモに書き記すように自らの内に残し、次回の作戦に承諾しつつも「また目移りしちゃうかもだけどね」なんて想定は、自分にも言えた話だ。)そうなんだ?その辺やっぱ学校によるよね。それでいうと双高は特別なことちらほらあるかもな……修学旅行とか、二学年合同だしね。(一番に口を衝くのは、時期も近付いてきた事もあり思い浮かぶ行事のひとつ。どちらかといえば憂鬱な行事であった筈だが、今は心持ちも異なって、声音に硬質さはない。)あたしはずっと裏方だったから。廊下から見えるとこには、あんま居なかったと思う。うちのワッフル食べたんならあたしが用意したのもしかしたらあるかもね。けどお団子屋さんもいいな……9組、行っておけばよかった。(この時期の学校行事は秋空のように忙しなく、「すぐに体育祭だなー……」なんて呟きはぼやきにも似た。話しているうちに二人の間に運ばれてきたグラタンは覚悟相応に、いやそれよりも幾分か大きく、立ち昇る湯気を前にして若干怯みもしたか。)でっか……うわーお皿深さもまぁまぁある……。(どこか圧倒される心地で、一応「写真とか、撮る?」と訊ねつつ取り皿を互いの前へと置いて。撮影タイムがあるならば其方を済ませ、いくらか取り分けたのちにはスプーンに乗ったマカロニとソースとに息を吹きかけ熱を逃がしてから、)いただきます。……っあ、つ……んん、美味しい。ソースの味濃くていいね、……あふ……、(猫舌にちょっぴりのダメージを受けつつも味は満足の一品だ。咀嚼しつつ次いで運ばれてきたパンケーキに顔を上げてみれば、ワードを抜いて注文した筈だが、ずっしりとしたボリューム感はハッピーの気配を色濃く感じられる。「……これ、なしなんだよね?」なんて、彼に再確認も添えて。)
* 8/18(Sun) 21:15 * No.34
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修学旅行がさ、俺の前通ってた学校だと二年の時に行くスキー合宿だったんだよね。だからちゃんとした修学旅行にも行けることになってちょっと得した気分。(楽しげとまではいかないけれど、少なくとも友人が学友との旅行を煩わしく思っているわけではないのを感じる。それが彼女の変化のようでなぜだかこちらの心にもほわっと灯りのともったような気持ちになる。「自由行動どこ行こうかな」は、いささか気の早い独り言だ。)来てよって事前に誘っとけばよかった。そしたらとっておきのお団子食べてもらえたのに。来年は(食べにおいでよ、と口から出かかった言葉はすぐに方向転換。)……俺たち、これで最後の文化祭なんだった。体育祭ってたぶん高校までしかないよね?これからの行事って全部人生最後の体育祭とか音楽祭とかになるんだなあ。(語尾にほんのりとした侘しさが漂う。が、それも熱々の大皿の到着で湯気にすっかり紛れて去った。お言葉に甘えて撮影済ませて早速手を合わせる。)いただきます。……はふっ ほんと うまいね、チーズがたくさん乗ってるのってなんでこんなに特別感あるんだろう。(第二陣をよそう中でびよーんと伸びたチーズが、どうです、とっても美味しいでしょう!と主張しているかのようだ。続いて着陸したパンケーキも贅沢にカットされたフルーツといい、ふかふかのパンケーキの厚みといい、ハッピーイートの名に違わぬ幸福感で満ちている。)なしで注文したつもり、……俺たちハッピーに飢えてる二人に見えたのかな。(真面目な表情で紡ぐは冗談半分本音半分。取り分けて口に運べば爽やかな甘みのフルーツたちも、シロップひたひたのパンケーキも、いずれ劣らぬ幸福の味がした。行儀が悪いなと思いつつも、甘いのしょっぱいのと交互に舌鼓打って皿を空にする頃には腹十分目。ふと思いついたことを口にして、時には黙々とホワイトソースと向き合って、言葉が続いても続かなくても気まずさの漂わぬ午後のひとときは、青年に安らぎもたらすものだった。何気ないやり取りと帰り道に吹いた風が心地よかった、まだ暑い秋の入り口。)
* 8/23(Fri) 21:46 * No.37
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(彼は楽しみに感じているのだろうかと見れば、「代わりに自由行動でお団子食べよっかな」なんて代替案を思い浮かべたりなどしながら。相槌を打ちながら耳を傾けていた言葉が不意に途切れ、首を傾げ二の句を待てば、転じた話題に微かに肩が揺れた。)あ……そう、だね。大学進学するなら学祭は大体あるにしても……体育祭とか音楽祭はないだろうしね。最後の高校生活、かぁ。……あと、半年くらいか。短いね。(長い日々であった筈が、タイムリミットを数え始めてしまえば随分と短くも感じる。大きな学校行事はひとつずつ終わっていき――放課後、こうしたちょっとした寄り道も。難しくなるだろうか。自覚した寂寞は届けられた湯気へと煙に巻いて、今は本日の命題と向き合う事として。)んー……わかる。チーズはね……家で作るってなったら、日和ってこんな乗せないもん。今度ドリアとかでチャレンジしてみよっかな。たっぷりチーズドリア。(涼しすぎるくらいの店内で身体が温まって、スプーンを進める合間に顔を掌で扇ぎつつ。次なる一品に思わずと見せたリアクションは瞠目と評しても差し支えないか。)……なんかその響きだけ聞くと物悲しく聞こえる。ハッピー不足の二人組に見えてたら切なさあるね。お言葉に甘えてハッピーもらおっか。(なんて交わしつつ、互いの分を取り分けたならばいざ実食。気圧される心地こそ先行していったが、ふかふかパンケーキを前に胸の弾む心持ちも確か。全体のサイズ感に対して小さな一口分を切り分け、口に運べば、此方もまた甘いもの好きの舌を満足させるに足る味わいだ。時にやはり多めの質量感に苦戦したり、時に食レポを求めたりなんてして、二人で皿を空けていく。半分こ、と言いつつ、最終的に結局は彼に多めに食べてもらうことにはなっただろうか。何気無いようなこんな一幕を、満たされた腹と共に噛みしめて貴ぶ新たな季節へ移ろう頃のお話。)
* 8/26(Mon) 18:10 * No.38
azulbox ver1.00 ( SALA de CGI ) / Alioth