
12/9(日):午後 双鏡学園校門前 >宮生
(文字でのやり取りは良し悪しあるが、少なからず幾分か楽とも言えた。緊張、動揺、懊悩、他者との交流に付き纏う情動たちを比較的隠し立てられる。自由の利かない表情筋のくせに態度には出やすい、そんな勝手が悪い性情にとっては、後輩と約束を取り付けるだなんて早々無いイベントを乗り越えるのはそのくらいのハードルであった背景などは、さておき。――12月9日、午後。本日晴天。晴れ間を素直に喜び眇めた瞳を頭上へと向ければ、冴え澄んだ青空が広がっていた。時期のわりには気温も高めとくれば、絶好の散歩日和なのではないかと期待も乗せられる。密やかに弾む心を携え、やがてアイボリーのボアブルゾン身に纏う姿が校門前にてチャコールグレーの爪先を留めることだろう。冬場の足元のお供は大半がブーツであったが、本日は歩く用向きという具合でハイカットスニーカーに道中を頼む事とした。待ち合わせまではあと数分程度。それから間もなくのことか幾許かぼんやりとする時間があるか、兎角その姿を見止めては、)……あ、宮生。(殆ど呟きにも近い声を投げ、胸元で手を掲げて見せた。)今日、ちょっとだけあったかいし……来る途中も何度か犬見かけたから、お散歩日和な気がする。(道中浮かんだ感慨と期待とをそのまま伝え、ちらと顔を覗かせるは本日への意気込みめいたものであったか。)
* 9/18(Wed) 08:07 * No.72
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(犬を切欠に繋がった縁は、その犬を目当てに再会が叶う運びとなった。唯一の懸念であった天候にも恵まれ、時間と散歩コース次第ではあるがなんとなく目的の黒柴とも会える予感がするものだから、待ち合わせまでの道中も楽しみな気持ちで満ちていた。それなりに派閥の合う付き合いが良い印象の彼女と散歩がてらの雑談を交わすのも本日の醍醐味に違いなく、待ち合わせ場所に佇む姿を見つけては仕草を倣うように軽く手を掲げた。)こんにちは。すみません、お待たせしました。(約束の時間よりは少し早い集合だ。謝罪を添えながらも、表情は楽しみにしてましたと言わんばかりの軽い笑み。)ですよね、気持ち良い天気で過ごしやすいし、今日で良かったなって思ってました。(絶好の散歩日和を味方につけた一日だから、「会えると思います?」軽い調子で尋ねたそれは前向きな返事を期待して。)犬の散歩コース、公園が定番だと思うのでひとまず向かってみませんか。(駅から学校周辺を歩くことを想定しつつも一旦の目的地を提案する。他に案があればそちらに合わせるつもりで、そういえばと切り出すのは二人が歩き始めてからのこと。)干支で虎が一番強いって話、“辰は現実に存在しない生き物だから”繰り上がってる感じらしいです。イメージだと辰のほうが圧倒的ですよね。(検索結果の主張は面白く感じたものの。個人的にも負けを感じたものだから、ありのままの顛末を告げて笑った。)
* 9/18(Wed) 23:41 * No.78
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(思えば部活に所属もしていなければ、休日に学校付近にいることなどまずなかった。ゆえに、人を待つ間のそわそわとした心地に、奇妙な落ち着かなさが一匙程度加わって佇むほんの少しの時間。そう経たずして訪れた彼の謝罪には「時間前だし」とただ首を振り、互いに合流の挨拶を済ませよう。)ね。歩き回るって予定の日に雨とか雪だと、流石にしんどいし遭遇率も下がりそうだしね……てるてる坊主、結局つくった?(やり取りの延長線で訊ねてから、然して問いかけに瞬く。手放しの楽観に身を委ねる性質でもなく、わかんないけど、と前置きを添えそうになって一度唇を噤み。今はふわりと浮き上がる予感に従い、ややあって「……思う」と頷いて応えよう。)ん、そうしよ。海浜公園……は、ちょっと遠いか。とりあえず第二公園?(通称を知るほど公園に馴染みはない。一度ちらと公園方面に視線をやってから、当然異論などもなく。提案に従って歩み出し、漫然と周囲の歩道などを眺めながら往く道中。ふと持ち上げた視線が横合いへと移ろう。)ああ……“動物”の中では最強ってことね。それなら納得かも。竜虎相搏つとは言うけど、流石に辰の方が強いんじゃないかなぁって考えちゃう。(談話にも妙な真剣味を帯びやすい性質である。動きの鈍い表情携えて思案してみたのち、)何かとVSの構図として並べられるイメージあるけど、……って、なると、虎の対って竜?(曲がりくねった遠回りを経て導き出された答えにハッと顔をあげた。)
* 9/19(Thu) 18:56 * No.82
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レインコート着て散歩してる姿が見れたらラッキーですけど、楽しみはそれくらいになりますもんね。一応作りましたよ、効果てきめんだったのかも。(雨の日に擦れ違えばすこし嬉しい光景だけ口にしながらも、念のためにとこさえたてるてる坊主には「作ったの、多分小学生ぶりでした」と楽しんだ感想も添えて。希望的観測をすぐ口にしがちな自身に対し、彼女は言葉を受けた上で真摯に発言を返している印象だ。少し間を置いた返事に予感めいたものをなんとなく感じ取れた気がするものだから、根拠のない自信が湧いてくる。「俺も会えると思うので、大丈夫ですよ。名前どんなかな」声にすればやはり楽観の気が多く感じられたが、前向きな気持ちは揺るがない。とりあえず第二公園で、と行き先を反芻して緩めた歩幅で歩きながら、途中で思考停止する。)りゅうこあいうつ……(馴染みのない言葉は意味の理解は愚か漢字変換もままならない。話の流れとして竜虎は予想できても、そもそも辰に竜に雰囲気の異なる二つ名が頭の中でややこしく、難しそうな顔になる。正解に辿り着いたように顔を向ける彼女に、疑問符の残った様子で顔を向けた。)竜……になるんですか? 四神で考えた時も、白虎の対になるなら青龍が良いなとは思ったんですよ。(龍と虎と亀と鳥、対にするなら見た目的にも、それから東西と南北で良い感じなのもやはり龍になる。ようやく対として納得できそうな傍ら、再び思案するのは対なるものの宿命、派閥を考えてしまうからだ。)でも竜と虎ならわりと、……竜のほうがロマン感じるんですよね。負けた。(そして自分の中でもあっさりと敗北した。)
* 9/21(Sat) 06:54 * No.93
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(もしかすれば彼の功績であったかもしれない晴れ間の下、根拠がないなんてお互いさまだろうに、彼の“大丈夫”はなんだか確信を伴うようにさえ感じられた。「それは、真っ先に聞きたいかも」ど同調するのは、輪郭のない願望よりも本日の予定に組み込まれた事柄のように。が、此方の文言を反復するちょっぴり拙くも伝う音吐に、ああ、と音に為す気もなかったような声が零れる。)竜に虎でりゅうこ。力の拮抗した強い者同士が争う、みたいな意味……かな。使う機会、中々ないだろうけど。(言葉として知ってはいたが、思えば口に出したことなど初めてであったような、そうでないような。注釈添えたのちに、しじん、と今度は此方が変換に時間を要する番。一拍置いて浮かぶ『四神』の二字に、対とする根拠が盤石になっていくような感覚さえ生じる。しかしどうやら彼の方は自らの名に添うものよりもロマンに軍配が上がったようだ。)宮生は竜派に一票?なら今回は別派閥かも。(ややふわふわとしつつもここまで同所属であった派閥も此度は分かたれることとなるよう。少し考える素振りの後、)虎とか……大型のネコ科の赤ちゃんかわいくて好きなんだよね。サイズは猫くらいなのに、足がおっきくてしっかりしてるのがぬいぐるみみたいで。竜の赤ちゃんがかわいかったら揺らぐかも。(架空の存在であるのだから如何様にも想定出来そうなものだがどうだろう。話のさなかにも、色違いのトイプードル二匹がリードを絡ませ合いながら駆けていくのをちょっとだけ目で追ったりして、一目に黒柴でないとわかっても自然を視線がいってしまう。「ああいう子だと撫で心地全然違いそうだね」と過日に思いを馳せた。)
* 9/21(Sat) 23:07 * No.97
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(現状は“あの子”としか言い表せない黒柴の名前を知りたい気持ちは彼女も同じらしい。「和風な日本系の名前か、カタカナもありそうですよね」頭の中で幾つか予想を立てるのも楽しいのは、きっと答え合わせを前提に考えているからだろう。)へえ……空を飛んでそうな竜と陸で強そうな虎、イメージだと竜が強そうなのに拮抗するんですね。 あと佐々礼さん、かなり博識な感じがすごい。こういうのどこで覚えるんですか?(空中戦に持ち込めば不戦勝にもなりそうだが、まともに戦えば拮抗する想定で言葉が作られたのなら虎=強いの認識が強化された。ついでとばかり重ねた問いは好奇心と尊敬の念が向いている。そうして派閥が分かれた後に続いた理由には、あ、と納得するように声を漏らして同意するように顔を向ける。頬は自然と緩んだ。)わかります、虎の赤ちゃんはほんとにぬいぐるみですよね。特にホワイトタイガーは初めて見た時に衝撃受けました。(あのころころとした姿を思い浮かべれば軍配はそちらに上がってしまう。竜の赤ちゃんと聞けば、わかりやすく素の表情に戻った。)竜は……トカゲ系のイメージありません?爬虫類というか。小さいと逆にロマン感じないな…。(大空を舞う神々しい姿を理想として描く以上、幼少期の姿に対する興味はあまりないらしい。爬虫類への関心も同様である。その会話途中にすれ違ったトイプードルにはこちらも視線を惹かれつつ、少しだけ笑うように目を細めて。)確かに。もっと毛が柔らかい感じなんですかね、犬種ごとに触り比べとかしてみたいかも。(出会った当初より犬との触れ合いを前向きに感じている様子に、「もし飼うなら何犬がいいですか? 俺は大型犬が気になります」なんて軽い話題を投げてみた。)
* 9/23(Mon) 21:42 * No.108
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(問われれば脳内で所以を辿り、ややあって「……本とか読んでたら、自然に?」と少々ふんわりとした着地にて応える。更に掘り下げれば読み物は一人で時間を潰すには最適だから、という事由は口にはしないとして。賛辞のくすぐったさもあって不自由な表情が勝手に眉を寄せもしたが、派閥談義の頃にはそれも自然とほどけるもの。)ね。ホワイトタイガーの赤ちゃん、かわいいね……親虎に首のとこ咥えられて運ばれてる姿とか。(脳裏にその姿があるためだろうか、どことなく声音は柔らかであるような。が、続く想起に移ろう際には、その面持ちもわかりやすく移ろったのが見て取れて。)あー……確かに。やっぱあのおっきさが一番のロマンの源なのかな。……ていうか宮生、結構反応わかりやすいね。(中々反応の明瞭な様子に、ふ、と零れる息に微かな笑気が混ざる。答え合わせのように「爬虫類系はそんなに?」との問いかけも添えて往く道中、目当てとは異なれどもどうしたって道行く犬たちに目を奪われつつ。)触り比べ……してみたい。なんか、すごい贅沢してる気分になりそう。(心惹かれるワードに心なしか強めの同調を示し、自然と夢想してみるは、様々な犬たちに囲まれる中。その中から選び取るのにほんの少し考え込んだ後。)大型犬と暮らすの、楽しそうだよね。ゴールデンレトリバーとか、おっきくて懐っこそうな子の多頭飼い、憧れる。……でも絶対散歩で振り回される……。(フィジカル弱者は何なら中型犬程度でも怪しいものである。まぁ、夢はあくまで夢として。ちょうど○×公園に辿り着いたる頃、人通りはいくらか見受けられ、パッと見渡しただけでも犬を連れた姿もちらほらとあるようだ。それを共有したがって彼を見上げ「希望、どんどん盤石になってる気がする」なんて、当初以上に前向きな予感を手向けた。)
* 9/25(Wed) 02:46 * No.117
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(読書。知識が深い理由として挙げられたものは宮生とは対極の位置にあるようで、「なるほど…」と素直に納得した。これまで縁遠かったことも含め、好んで手に取るものが知識や会話に活かされることに“すごい”の気持ちがまだ続いたから、「素敵な趣味だと思います」なんて風に言葉を重ねた。)首、結構容赦なく咥えられますよね。痛そうにも見えるけどかわいい。(定番の光景を思い浮かべて語りながら、興味の有無としての反応がわかりやすいと告げられては「わかります?」と小さく苦笑した。)はい、爬虫類はそんなに。皮膚というか、表面の感じがちょっと苦手なんですよね。佐々礼さんは?(爬虫類カフェという需要もあるのだから、彼女の好みも気になって問い掛ける。彼女の言葉から、大型犬に振り回されながら散歩をする図を想像してくつくつと笑いながらも、憧れとして語る夢には概ね同じ気持ちを抱いた。)いいですよね、大型犬。大変そうなのは目に見えても毎日幸せになれそうで。……サモエドもかなり好きそうなイメージですけど、どうですか?(途中で取り出したスマホを操作して、サモエドの画像検索画面を彼女の前に差し出す。意図せず赤ちゃんの姿も表示されており、白いもふもふはそれなりに刺さることを期待した。)佐々礼さんと暮らす子は、お転婆で賢い子に育ちそうですね。(夢として語るだけの話だけれど、きっと人生は長いし、素直に抱いた気持ちは心に留めず言葉にして紡いだ。愛情深く、躾はしっかりとされそうだ。辿り着いた公園にて、まずは散歩中の犬の面々を確認しつつ前向きな声に「ですね」と顔を向けて、それから。)……あ、(反対側の入り口から顔を出した、リードに繋がれた黒柴の姿を見つけた。遠目からだと首輪の色も表情も同じように見えたものだから、「あれって」と同意を求めるように彼女に視線を送る。近付かない限りは確かめようもないのだから、仮に不正解だとしてもまずは行動あるのみ。こちらに向かってくる姿を眺めながら、ひとまず飼い主の男性への接触を試みた。)こんにちは。突然ですみません、この子、前に双鏡学園の近くで見たことがあって…(優しい雰囲気の男性だ。「撫でさせてもらっても良いですか?」問い掛けると二つ返事で快諾をしてくれたので、安堵と共に彼女を振り返った。)
* 9/26(Thu) 13:08 * No.124
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(褒められ慣れていない悲しさか、その後輩力の眩しさを浴びてもにゃもにゃと何とも複雑そうな面持ちを見せるのみで、言葉としては返せず。しかし“かわいい”を共有する際には二度深く頷いて見せる様だとか、此方もわかりやすさ云々は何とも言えぬところ。)んー……ちょっとわかる。あたしは、見てる分にはかわいいのもいると思うけど……ふわふわした生き物の方が好きかな。(特徴的な瞳だとか、愛らしさを感じる対象もあれど、まず黒柴を撫でた際のようには触れまい。そうと思えば赤ちゃん竜の想像もあっさりと霧散していった。同じ夢想を語らう中、示された画面を素直に見遣ると、)あ、うわ、わー……かわい……おっきいのもちっちゃいのもかわいい……わー、一気に飼ってみたい上位食い込んできそう……。(まんまと刺されたその眼差しは画面に釘付けだ。しゃんとした立ち姿に舌を出したふにゃふにゃな表情のギャップや、ころころとしたパピーの愛らしさに浸り、ふとその瞳を持ち上げる。)そう?んー、そういう子と暮らせたら楽しそう。……お転婆の比率の方が高かったらそっちでも振り回されそうだけどね。宮生は、結構甘やかしそうなイメージある。ねこかわいがり、みたいな。(愛情深い印象はそう変わらず、しかしその方向性はなんとなく他方を向くような。それこそ口にした“ねこかわいがり”なんて言葉があるように、猫飼い適正が高そうなイメージがふと湧いて浮かんできたものだった。周囲を眺めながら歩み進めて、頭上より降る声に自然とその視線の先を追いかけた折。)あっ、(跳ねる声が続く。目に付いたその黒柴は記憶に在る姿に近しく、送られた視線にこくこくと頷く。然して彼が声をかける際などはその横で小さく頭を下げるくらいのものであったが、快諾を経て彼と顔を見合わせてから「あ、ありがとうございます」と続けよう。そうして、黒柴と目を合わせてみると、以前と同じようにわふわふと鳴いたのちに全てを察したようにごろんとお腹を見せる素振りから、最早確信に変わっていた。)……あの、この子、ひとりでお出掛けとかします……?(言葉を選んだつもりで妙な聞き方にはなったものの、苦笑しつつ首肯する男性の反応に思わずと「……やっぱりっ」と再度顔を見合わせる際の声はほのかに弾んだ。)
* 9/26(Thu) 22:19 * No.125
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(ふわふわした生き物。好ましい系統として挙げられたものは全面的に同意出来て、画面に写した白いふわふわは正しく彼女の好みを捉えられた気がしている。大小さまざまなサモエドに釘付けになりながら感想を溢してくれる様子が微笑ましくて、釣られるように嬉しい心地になった。)かわいいですよね、動画で見るのもおすすめです。確かサモエドカフェもあったはずなんで、それこそ佐々礼さんに体験してもらいたいかも。(大きいもふもふに囲まれる空間は壮観だろうと、犬カフェの中でも犬種を限定した店舗を思い出しては口にする。反応も感想もかなり気になるものだ。)普段は佐々礼さんに甘えたい盛りで、めいっぱい振り回されてるイメージが想像しやすいです。ちょっと大変だけどかわいいから仕方ないなって、わりと嬉々として面倒見てそう。(やけに解像度のある想像だと内心思いながらも、彼女を振り回すお転婆でかわいい子がぴったりに思えた。こちらに向けられたイメージには少し考えるように間を置いた後、)……合ってる気がします。かわいがるし、近くに居てくれるならべったりしてそう。(ペットとの接し方を見透かされているような心地になるのはねこかわいがりの姿があまりに自然と想像出来たからで、可笑しそうに笑った。 黒柴を見掛けたのはあの一度きり、となれば同一犬であるかの判断が今になって難しい予感もしたけれど。彼女が目を合わせるなりお腹を晒す様子はきれいにあの日の姿と重なって、ほとんど確信を得ながら「人懐っこいですね」と飼い主と一緒になって笑みを溢した。“ひとりでお出掛け”の前例も、返事からはおそらくそう珍しくもないのだろう。顔を見合わせ「間違い無いですね」と笑いながらしゃがみ込み、許可は得たのだからとふわふわに手を埋めてお腹を撫でていく。)俺たちが見掛けたの、多分この子で間違い無いです。満足したら帰って行ったんですけど、ちゃんと帰れてるならよかった。(答え合わせが無事に叶って、また柔らかい手触りを味わえた満足感にも満たされる。散歩途中なのだからあまり長く引き留めてはいけないだろうと、同じく黒柴に触れているだろう彼女の様子も気にしつつ、頃合いを見て立ち上がる。ふわりと舞う白黒の毛は相変わらずだ。)ありがとうございました。またお会いできたら、その時も触らせてもらっていいですか?(ちゃっかりと次回の許可も求め、快諾の返事に「やった」が溢れた。)
* 9/29(Sun) 08:12 * No.133
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(「サモエド、カフェ……雪景色みたいになりそう」なんて感慨は、一面白に染まる情景を想像して。感興はすっかりと画面を埋め尽くす白に傾き、まだ見ぬ“お転婆ちゃん”は自然とサモエドの姿で想像された。)…………なりそう。躾、大変だろうけど楽しそうだから頑張るけど、甘えられたら、ダメって出来ない。(自ら想像するよりもよっぽど解像度の高い絵面の横には、彼もまた愛猫(仮)を愛でる姿があり。肯定を受ければより鮮明にもなる。)でしょ。んー、宮生は犬何匹も連れてるのも似合うし、猫をべったり可愛がってるのも似合う。(なんて、そんな会話の果て、黒柴は久方振りに遭遇した筈であるが、過日と丸きり同じ様相に自然と眦が下がる。彼が獲得してくれた許諾を経て、開けっぴろげな黒柴の毛並みを数ヶ月ぶりに味わった。よっぽど人が好きなようで、学生や子供たちが撫でてくれる事が多いためにこのルート行きたがるのだとか、そんなエピソードも込みで可愛らしい。「制服覚えてうちの高校来ちゃったのかな?」なんて浮かんだのを口にして、名を“だいふくちゃん”と耳に触れた際には、ちょうど頬周りをもちもちと伸ばしていたので妙に深い納得があったりして。もふもふに耽っていると傍らで彼が立ち上がる気配に気付き、慌てて此方も姿勢を正し頭を下げようか。)っあ、ありがとうございました。……またね、だいふくちゃん。(手を振って別れを告げると、満足したらしくどこかつやつやとした表情の黒柴は舌を出したままで歩み出すだろう。随分ハッキリとわかりやすいところもあの日と同じで、尻尾の激しく揺れる後ろ姿を見届けて。)……すごい、あっさり見つかっちゃった。本当に時間合わなかっただけなんだろうね。(確かに普通に仕事をしていれば此方の登下校時とかち合う事は少ないのだろう。ほんのりとした感動と、ちょっぴりの名残惜しさが尾を引くままで。)だいふくちゃん、和風っぽいっていうの当たりだった。……、……え、と。こ、この後、どうしよっか……?(成果にはどこかご満悦気味に、けれど二の句に惑いたっぷりの間を経た後には随分とぎこちない。引き留めてよいものかとの惑いを明らかに漂わせながら「……散歩、続ける……?」とふわふわとした案を出すのは、此方もまた名残惜しさがあったからに違いない。可否に問わず彼に提案があれば乗るのは前提として、いずれにせよ公園を後にする前に「今日はね、万全」なんて持ち歩き用のミニコロコロを取り出し、実のところ会える気満々であった事を晒そう。彼も望むようであれば共有し、纏わりつく白黒の毛を落としながら、別れるその時まで和やかな調子の会話が続くのは確かな筈だ。)
* 9/29(Sun) 18:49 * No.136
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(雪景色。サモエドカフェの光景を想像したであろう情緒溢れる言葉に感心しながらも、真っ白な毛で人間も真っ白になる光景が過ぎってはゆるく首を振って思考を放棄した。イメージとして語った想像をそのまま思い描いてくれたのか、困りながらも嬉しそうな様子にくつくつと笑みを漏らす。こちらに向けてくれるイメージもまた想像に易いものだから、なんとなく互いに本質を掴めている様子が彼女と過ごす心地よさに繋がっているのかもしれない。)家族が多頭飼いして、それの散歩係になるのは俺もイメージ付きやすいです。でも俺が飼うなら多分一匹ですね、複数居たら好きな子を贔屓しちゃうと思うので。(“べったり可愛がる”が正に性分に近いものだから、均等に愛せるほどの器用さは持ち合わせていないのだ。「今後、ペットを飼うことになったらぜひ教えてくださいね」いつかのもしもが訪れた時にはと軽い口調で強請ってみる。なんとなく、大型犬に引っ張られる彼女の姿は現実としていつか目の当たりにできる予感がした。黒柴に触れながら和やかに語られるエピソードは微笑ましく、この人懐っこさと愛らしさで周囲の人気を集めているのも納得だ。校内侵入の経緯としての推測には「俺より頭良いかも」と冗談めいた様子で柔らかな額を撫でた。)だいふく……(明かされた名前を思わず反芻して、連想するのは白いもちもち。黒の面積がそれなりに多い姿をじっと眺めるも、胸元や口周りの白い部分と気持ち良い手触りを思い返せば、さらにかわいい魅力が増したように感じて口元が緩んだ。触れ合いの時間を終えて、飼い主と共に去って行く後ろ姿を満足げに見送る。清々しい心地で、彼女の言葉に安堵を重ねた。)今日、天気も時間も場所も完璧だった感じですよね。よかった。(散歩時間とそのルートを知れたのだから、次はもっと安心して会えるはず。名前を知れたことも大きな達成感に繋がる一方で、)……名前聞いて、ちょっとお腹空かなかったですか? 俺、急に和菓子食べたい気分になりました。(散歩としてこれまで歩いていたこともあり、素直な感想を白状した。この後、と切り出されればはたと顔を見合わせて、今日の終着点を決めていなかったことを思い返す。このまま解散だとあまりに味気がないし、散歩の歩数にしては物足りないし、彼女と何気ない会話をまだ続けたい気持ちも大きい。だから散歩の続きを提案されては、きっとわかりやすい笑みが溢れた。)はい、ぜひ。すれ違う犬を眺めながら、のんびり話したいので。(折角の機会だからと二つ返事で頷いてみせる。小型犬から大型犬まで様々な出会いに期待を寄せつつ、ミニコロコロの登場には「そんなのあるんですか」と驚きながら、ありがたく白黒の毛を落とさせてもらおう。次に会う時もばっちりですね、と自然と溢れる軽口も、今の彼女なら笑って返してくれる予感がした。)
* 9/30(Mon) 22:40 * No.143
azulbox ver1.00 ( SALA de CGI ) / Alioth