【Last Event】 | |||||
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>タルタロス 頂上。 >世界の終わる日。 >…!? >…頭の中に、不思議な声が囁く… 我は汝…、汝は我… 汝、ついに真実の絆を得たり。 ここに、”審判”の力は、その最奥を開かれたり。 >”ニュクス討伐隊”のコミュのランクが最大値になった! >”ニュクス討伐隊”コミュをマスターした! >かけがえのない絆を手に入れた! これでもう、ようやく終わりだ。 行こう。悩みも恐れも、未来を取り戻してからでいい。 >今、皆の明日を賭けた戦いが始まる。 |
第一形態【愚者】 | |||||
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>未来をかけた戦いが、ついに始まる。 >! >降臨したニュクスの姿は、まるで… 夜長…その名は仮初さ…嫌いじゃなかったがな… 私は、滅びを告げるだけの存在だ…いや、”だった”と言うべきかな。 今はもうニュクスに取り込まれ、ニュクスそのものと区別はない…… 惜しい…本当に惜しい… 運命を理解し、それでもなお、正面から戦おうとする強い意志… その心がもっと多くの人々にあれば滅びの訪れは無かったのかも知れない。 でも…もう遅いんだ。 君たちに教えよう。…人間の辿るべき道を…… 知恵の実を食べた人間は、その瞬間より旅人となった…… カードの示す旅路を辿り、未来に淡い希望を託して…… >! >目の前が暗闇に包まれ… >だんだん意識が遠のいていく… | |||||
第二形態【魔術師】 | |||||
そう…、とあるアルカナがこう示した… 強い意志と努力こそが、唯一夢を掴む可能性であると… ――――――――――――――――――――――――― (定められた終焉を断ち未来を掴む、ただ其の為だけに。「……行けるな、マーリン。」ホルスターから召喚器を引き抜いて真っ直ぐに見据えた先には嘗ての仲間の面影を残す“死”そのもの。然し、此れが終わったらまた全員で祝賀会でも開いちゃう? なんてエントランスにて軽口を交わし、志を共にした仲間たちの姿は唐突に視界と共に一切の闇に奪われてしまった。なにが如何なっただとか、此処は何処なのかとか、仲間は一体何処に消えてしまったのかとか、頭を整理し考える間もなくゾクリと身体に走った悪寒に即座に脳が警鐘を鳴らした――――来る!)ッ、マーリン!(額を撃ち抜く名に呼応し現れるは最早見慣れた己が半身。其の姿は立ちはだかる圧倒的な深淵へと飲まれ、振り翳す杖も、最大火力で放つ火柱も、また同様に全てが黒へと飲まれていく。攻撃が効いているのかも、当たっているのかすらもわからない。わからせない。絶対的な死の前ではなにもかもが無駄で無力なのだと、何処からともなく繰り出される一方的な暴力を其の身に受け乍ら改めて思い知る。嗚呼、此れが彼の言っていた絶望なのだと。けれど、)……諦められるかよ。(此の手に在る未来も、仲間も、手放したくない。膝から崩れ落ちそうになる身体を叱咤して、力強い眼差しが真っ直ぐに見据えたのは暗闇の彼方に在る先の未来。永遠に傍に在ると誓った存在が居る。同じ未来を見据えた友が居る。手放したくない居場所に集う、仲間が居る。此の暗闇の中きっと何処かで同じように戦っている彼らと再び出逢う其の為に、共に未来を視る為に――手を伸ばす利川の動きに呼応して、道化を装う魔術師も目の前へと杖を翳した。ありったけの精神力を注ぐ賭けとも言える最後の攻撃、しかし其れを放つ前に翳した杖は真っ二つへ手折られた。暗闇より繰り出された一撃は魔術師の胸を貫き、暗闇へと飛散した半身の痛みはそのままそっくり利川へと返って来る。傷も無ければ血も出ない、けれど確かに此の胸のど真ん中を大きく貫かれた激痛に息も止まり、遂に膝から其の場へ崩れ落ち倒れ伏す。早く立ち上がらなければ、こんな所で終われないというのに意志に反して視界は霞み、意識は徐々に暗闇へと引き寄せられる。最早目を開けているのか閉じているのかすらもわからない暗闇の中、己を呼ぶ声が聞こえたような気がした。其れは此の心の暗闇に一筋の光を差し述べてくれた、たったひとりの――) 、(最期まで傍に。誓った約束は嗚呼、しかし守れそうにはない。それでもと悪足掻きに手を伸ばした所で掴めるものなど何も無く、ただ宙を握りしめて終わった。)は、……はは、は。(乾いた笑いが零れて行く。結局己は最期まで約束もなにひとつ守れない道化だった、と。意識が深く深く深淵へと沈んでいく間際、大事な友の顔が、愛しい少女の顔が浮かんで――消えた。) | |||||
第三形態【女教皇】 | |||||
そのアルカナは示した… 心のおくから響く声なき声…それに声を傾ける意義を… ――――――――――――――――――――――――― (人知れず迎えた世界と戦いの終わりは唐突に意識を覆う暗闇から始まった。夜の果てにも似た深淵から浮かび上がった先、気がつけば周囲に居た仲間たちの姿はなく、目の前にはただ対峙すべき絶望だけが立ちはだかる。――ひとり、独り。かつて失うのを恐れるあまり自ら選ぼうとしていた孤独が齎す静寂は、今はもう糸川の志を挫き不安を与えるものでしかない。しかしそれでも掴みたい未来があるのだと、なけなしの覚悟を寄る辺に召喚器を握り締める。たとえ重く冷たいその感触が与えてくれる救いなど何もなかったとしても――米神を打ち抜く破壊音は、決戦の合図の如く高らかに)ウラニア、来て……あたしの力になって……!(だが女神の宿す星の光は、絶対的な死の顕現にあって僅かな可能性を示す道しるべにもなりはしなかった。途方もないほど強大な敵が繰り出してくるのは一方的な暴力と蹂躙と殺伐で、倒れて痛みに喘ぐ度に魂そのものが摩耗していく。所詮、時とは定められた別離と終焉に向かうもの。運命を曲げる術なき者に出来る事など始めから何もないのだと、未来を見据える空しさを久しぶりに思い出しては双眸は昏く淀む。今やもう己を奮い立たせる唯一は決して裏切れない誓約のみ。けれどそれすらも朦朧とする意識の中では不確かなものへと変わってしまうのが、酷く哀しい)……っ、負けるわけには…、挫けるわけにはいかないのに…。(幾ら唇を噛んでも敵わない。悔し涙が零れても勝利は見えない。望みを手放し諦めた瞬間にこそ真の死が訪れるのだと知る故に、震える両脚を叱咤して再三立ち向かおうとした刹那、無慈悲な衝撃によって吹き飛ばされた体と心はついに耐えかねて完全に崩れ落ちた。カラン、小さな音を立てて指先から落ちた紛い物の銃に、最早手は届いてくれない)――――…た………けて、(重い瞼、広がる黒髪、地に伏した体躯。積み上げてきたものが掌から零れ落ちていく感覚に細く漏らした心からの声は、いったい誰を呼ぶものであっただろう。それすらも既に考える気力が湧かぬほど自我は遠く、手繰り寄せようとしても侭ならず。虚無に、影に、全ては空白を描いて消え行くのみ――) | |||||
第四形態【女帝】 | |||||
そのアルカナは示した… 生が持つ輝き…その素晴らしさと尊さを… ――――――――――――――――――――――――― (未来を、取り戻す。――此の世に顕現した絶望を前に交わした誓いは固く。然し、心を後押しす力の根源たる仲間達の姿は暗闇に飲み込まれると同時、女の視界から消え失せていた。宵の帳に包まれた静寂の世界。底知れぬ空虚さ孕む果て無き深淵は生を謳歌す全ての存在に等しく定められた終わりにも似て。足音さえ気取らせず孤独伴う終焉は密やか且つ着実に時の流れる侭、摂理に基づき忍び寄る。抗う事等許されぬ、恐怖。絶対の時。迫り来る其の瞬間。絶望に見開く碧眼は揺れ、召喚器握る手は震え来せども薬指に未だ尚、灯り続く温もりは現を繋ぎ。)レアー……っ!(打ち抜く米神、広がる双翼。然して闇切り裂く純白は瞬く間に漆黒へ染め上げられ、己が無力さと無謀ばかりを思い知る。万物へ平等に訪れる絶望は安寧とは成り得ず、人の願う救済の時は所詮、空想。足竦み崩れ落ちた身体より命摘み取らんと注がれる凄絶な痛みに口唇より零れ落つ呻きさえ最早か細く。刹那脳裏を過るは粛々と全てを享受し生きて来た嘗ての自分。)…楽に、……なせ、て――……。(受容とは時に理解であり諦観。生に浅ましく縋るより少しでも楽に、綺麗な自分で――。永劫の眠りへと誘う優しく穏やかな声。然し、瞼伏せれば此の身を包む花の香にも似た安らぎ齎す芳香は視界を奪われた今も、温かな彼の人は共に在ると教えてくれるから、)約束、を……わたしは…必ず共、に…!(仲間と、彼女と、そして彼と。時を重ね過ごす明日を、穏やかな日々を。与えられる筈だった慈しむべき当然の奇跡にも似た日常を取り戻し守るべく伸ばす手は、嗚呼、けれど役目果たせず虚空に落ち、手繰りよせんと誓った未来が指先から零れ落ちる。人は誰しも一人では生まれ得ず、人と共に生き、そして、孤独のうちに死を迎える。胸を貫き穿つ名伏し難き一撃は理に抗う女への宣告、終焉の時。胸元輝く百合の花は手折られ、碧眼からは光が失せた。信頼寄せる仲間を思う心は朽ち、心通わす友の声さえ響か無い。たった一つ、残された愛し彼の香さえ今は、もう、)――……、…。(自分を支える全てを失い、誓い合った永久さえ今や遠く。霞み潰える意識の中、最期の力を振り絞れども其の声は音を為さず、唇さえ動きはしない。残酷にして平等な終わりの時は徳永に残された全てを奪い去り、輝き消えた命の灯はやがて密やかな孤独の侭に尽きて――今、事切れる。) | |||||
第五形態【皇帝】 | |||||
そのアルカナは示した… あらゆるものに毅然と向き合い、答えを決する、その勇気を… ――――――――――――――――――――――――― (闇が広がる。自らが本当にこの場に存在しているのかすらも曖昧なその空間はどこまでも黒が続き、途方もなく広がっていた。瞳を閉じても開いても世界はそう変わらず、此処にあるのは己のこの身ただひとつ。つい先程まで共に居た仲間の姿すら見失った男には、必然と孤独が落ちる。この非現実めいた現実は、まるで夢のようにうまく輪郭が描けない。)……さいごの戦い、か。(感覚を確かめるように、召喚器を握り締めて。迫り来る恐怖からはもう逃れられない。それこそが己の選んだ道。抗わなくてはほんの僅かな可能性すら失ってしまう。恐ろしい程の気配を前にしても、もう進む以外に道は残されてやいなかった。銃口を蟀谷へと、宛てがう。 これが最期。)――オーディン!(決断の日。皆が下した結論を間違っていたと思った事は、一度たりとも無かった。少なくとも各々の中に僅かながらも確かな希望は生まれ、明日を迎える為に抗う事を決めたのだ。たとえその力に敵う事は無くとも、最後まで抗いたいのだと。だから。だけど。――だけど。ペルソナを伴い、たったひとりで立ち向かうその存在とは、あまりに力の差がありすぎた。圧倒的な力に薙ぎ払われて、己の身ひとつ守れず衝撃に喘ぐ男は最早無力に等しい。力を振り絞り化身を繰ろうとも、自らを傷付ける結果しか招かぬそれはそう長く続けられる筈も無く。果たして抗う意味などあったのだろうか。決して倒す事の出来ない敵だと知っていながら、何故立ち上がらなければならないと思うのか。体は疾うに悲鳴を上げていて、朦朧と霞掛かる意識の中では痛みすら麻痺し始めていた。それなのに、まるで使命感に駆られたかのように体は動く。何を仕掛けたって、滑稽な程無力な自分を思い知らされるだけなのに。荒い呼吸を繰り返し、バトルアックスを支えに抵抗を続ける男に無慈悲なまでに容赦の無い攻撃が畳み掛けられる。絶対的な力。死への恐怖。立ち向かった己は、結局何の意味も成す事が出来なかったのか。霞んだ視界には、ここには決して存在しないあたたかな光景を薄っすらと映し出す。仲間たちと過ごして来た、しあわせな日々を。)――……ま もり、 たかったんだ……。(自分よりも。誰よりも。みんなが幸せそうだった、あの日々を。ぴくりと動いた指先は、けれど己の拳を握ったのみで、何も掴めやしなかった。黒に染まる。意識も、未来も、なにもかも。) | |||||
第六形態【法王】 | |||||
そのアルカナは示した… 己を導く存在、それを知る事の大切さを… | |||||
第七形態【恋愛】 | |||||
そのアルカナは示した… 他者とこころが通じ合う…その喜びと素晴らしさを… ――――――――――――――――――――――――― (前日はピンクのアロマキャンドルで出来るだけぐっすりと眠り、迎えた当日。耳元で控えめに揺れるかすみ草のピアスと念入りに塗ったピンクとホワイトのフレンチネイル。持っていけるものは全て身に着けて望んだ、決戦の舞台。日付が変わると同時に一人投げ出されたのは暗闇。急いで体を起こせば、)…皆、どこ…!?無事…!?(けれど其の声に返事はなく、代わりに立ちはだかるのは強大な敵。嘗ての友と考えれば情が嫌でも入り込むから、其の考えは追い出して。迫りくる絶望を覆す為、明るい未来を手に入れる為に女は戦う。どんなに結果の見えた戦いだとしても。「セイレーン、最後の大仕事お願いね…!」恐らく最後になるだろう自身のペルソナを召喚し、絶望に抗うべく其れに立ち向かう。――けれども。力の差はあまりにも歴然としていた。瀕死のペルソナに代わって自らも武器で挑んでみたけれどあっさり突き返され、文字通り歯が立たない。そしてペルソナは呆気なく倒され、真壁の体からも瞬く間に生命力が奪われてゆく。崩れ落ちる。可能なら何度でも立ち上がりたいけれど、でも、)……っ、ああ、……もう……。(既に全身に力が入らず、其の場を立ち上がる事はおろか四肢も鉛のように重く動かない。意識が朦朧として―これが死の直前の感覚なのだろうと悟った。だけど、どんなに惨めな姿になっても戦った事を後悔はしていなかった。結果は変えられなかったけれど、抗った事が無駄だったとは思えない。此処には居ない仲間たちによって、一人きりでも戦える強さを貰っていたから。嗚呼、其れでも奇跡は起きないのか。映画や漫画のようにはいかないみたいだ。そんな残酷な現実に文句も言いたい気分だけれど。震える唇から零れ落ちる音は、)……ごめん、ね…。苦しくても…皆と…まだ、生きたかったのに…笑い合いたかった、のに…。(出来る事は全て尽くしたけれど――もう無理だ。己のどうしようもない無力さを呪った。守れなかった事が悔しくて唇を噛めば、目から涙が一筋ぽろぽろと零れ落ちる。そして涙を流している事に気付くより先、其れまでの思考が完全に遮断され、意識は果ての見えない空洞の中へ落ちていった。) | |||||
第八形態【戦車】 | |||||
そのアルカナは示した… 目標に向かって跳躍するその力こそ人が命から得た可能性である事を… ――――――――――――――――――――――――― (───其れは正しく、ラグナロク。北欧神話の世界に於ける終末の日は今宵、此の世界にも違わず訪れようとしていた。深海から浮上した狼は其の日、秘めた決意を濃紺の眼差しに宿してタルタロスの頂上を踏む。絶対的な絶望との対峙。其れに覆われるような闇。身体も、精神も、全てを絶望に絡み取られるような深淵にいるのは小さな狼。嘗ては幾度となく揺れた双眸も、握り締めた拳も、此の絶望の先に未来があるならば迷いは捨てよう。銀色の召喚銃を米神に宛て、唇は狼の名を紡ぐ。)───フェンリル!(荒々しく鉄鎖を引き裂く其の狼は玖珂の意志を悟ったように、より一層雄々しく駆ける。其の鋭き爪ならば暗闇なんて布切れのように切り裂ける。でも其れは、都合の良い理想のお話。現実は余りにも酷く、更に深い闇の中へと陥れる。絶望。たった一言で語られる救いようのない言葉。望みを絶たれる、絶対的に最悪の言葉。)……っ………ぁ、(押し潰されるが如く地面に叩きつけられた衝撃に、詰まる息は声を出すことも叶わない。四肢の感覚が段々と遠ざかる。身体中を包む筈の鈍い痛みさえ失われかけている。嗚呼、此れが絶望か。決して抗えぬ絶望。未来。終末。でも、───でも此の侭は、嫌だ。小さな身体に秘めた決意は四肢に行き渡る。震える其の身をもう一度立ち上がらせる為に、闇に両足をつけて立つ為に。ゆらゆらと揺れる身体を支える両足は覚束ず、然し濃紺だけが絶望を射抜くよう見据え───……けれど結局、其れまでだ。身体は再び、地面へと押し遣られる。其れは潰れる感覚。強大な力で地面へと叩きつけられた衝撃は、玖珂に立ち上がる力を残してはくれなかった。)……、…………ご、め、………(掠れた声で、微かに溢れた謝罪。最後まで紡げなかった『ごめん』は、誰にも伝わらない。仲間にも、友達にも、兄にも、そして自分自身にも。二度と沈んで堪るかと足掻くように伸ばした指先は結局は何も掴めずに、四肢は再び感覚をなくす。力尽きた玖珂の傍らから狼は消え行き、濃紺は瞼の裏に閉ざされる。此れでお終い。命に、世界に、───さようなら。) | |||||
第九形態【正義】 | |||||
そのアルカナは示した… 何もかもが不確かな故に、正しき答えを導かねばならぬ事を… ――――――――――――――――――――――――― ここは…?(問う声すら、吸い込まれていくようだった。―瞼を確かに開けたはずなのに、目を閉じているかのような錯覚すら齎す、何処までも続く闇。どれだけ耳を澄まそうとも其の他の息遣い無く。生者の其れを感じ得ぬのは常の影時間と変わらぬ。然れど。先まで共に在った筈の仲間の姿すら見えぬのは、如何ような事態だと云うのだろう。一先ず立ち上がり、目を凝らそうとした其の瞬間、襲い来るは、絶大な力。)……ッアストライアー!(其れが何かも判別出来ぬ侭、召喚器を米神に宛い躊躇なく撃ち抜く。慣れた筈の其の行為にも上擦る声が示すは生への危機感。確かに防御したと云うのに、頬から垂れる血は、違いなく自身の物。一瞬でも遅れていれば恐らく―そんな僅かな思考すら許さないとばかり、追撃は続く。反撃を命じる間すら与えて貰えない其れは戦闘と云うよりも寧ろ、一方的な暴力。明確な殺意を持って振り下ろされる刃の前では意志の力は何処までも無力で。僅かな抵抗すら成せず、再び地に臥せる迄そう時間は掛からなかった。)……もう、駄目かな。(冷静な思考が“もう諦めて楽になれ”と囁く。其の圧倒的な誘惑に打ち勝てず瞼伏せようとした、瞬間。視界の端に映るは、暗闇の中、確かに輝くラベルピン―…)まだ、駄目だ。まだ、大丈夫。(――倒れるのならば、前向きに。そう決めたのは自分自身では無かったか。きっと、彼女も。また、彼も。未だ何処かで戦っている。それなのに諦める訳には行かぬのだと、一人だけ楽な道を歩む訳には行かぬのだと。力の入らぬ両脚を叱咤し起き上がった。然し、其の瞬間。背を押さえ付ける、強烈な重力。抗おうとしても抗えぬ、理不尽な迄の暴行。火炎か、電撃か、氷結か、疾風か、打撃か、斬撃か、貫撃か。判ずる事すら不可能な強烈な一撃が加賀美の背を裂けば、今度こそ本当に。)………ごめ、…っめ、ん……。(口端から漏れる謝罪は誰に対しての物だったろう。同じ道選んだ仲間か。未来誓い合った友人か。永久を願った恋人か。或いは、其の全てにか。手を伸ばすは自身の襟元。確りと留められた百合の花。震える指先で一撫ですれば、抗いようのない絶対的な力――死と云う名を冠す其れに身体は支配され、自然、瞼は落ち、―――そうして、“加賀美誠”と云う一個体の意識は、完全に途絶えた。) | |||||
第十形態【隠者】 | |||||
そのアルカナは示した… 時に己を見つめ、自ら意志で道を決するその勇気を… ――――――――――――――――――――――――― (周囲を包み込む暗色が脳に至る前に抉じ開けた双眸が見つめるは無限に続く壮大な闇。そこには先程まで肩を並べ、背を預けていた仲間達の姿もなく、ただ、浮き上がる自身の白い肌がぼんやりと光を成す。その向こうには絶対的な存在。おぞましくも何処か仄哀しく瞳を染めた嘗ての友を――今、再び眼前に現れた異形の中に思い知らされるのだ。その名を呼んでも、もう届かない。だからこの声をちゃんと聞いてくれる彼らを、求めるしかない。倒さなければ。―――“勝たなければ”。ああ、まるで遠き日の幼い男の子のように、唯一の感情に突き動かされる。辛くはない。苦しくはない。この暗闇の開けた先に、見出すは光)……シェムハザ(脳を貫き、弾ける思考。何をせずとも崩壊していく錆びた翼から、ずるりと這い出た醜怪の男が生気のない瞳に鋭い煌きを灯している。呼応している。彼は滲み出た自分自身。頼りのない細腕で作り上げた焔は苛烈に暗闇を白く赤く染め上げる。咲かせた無数の大輪は、然れど絶対的な闇の息吹によって儚く其の花弁を散らした) っ、(低く洩れた呻き声は噛み締めた歯に磨り潰される。無残に降り注ぐ一片が柔肌を焼き、白い頬を爛れさせた。滑らかな石膏。愛でられる為、望まれる為に作り上げた芸術品の紛い物が今、壊されていく。望み通りに)…は、っ…おわり、か。……バカにもなれねぇ…(戦意だとか競争心だとかそんなもの、本当はもう一欠けらだって持ち合わせちゃいない。必死に掻き集めてみせても所詮はこの程度。だから今も今迄も、自分の目の前には暗闇が広がっている。――そんなことは重々承知だ。“利口な頭”。自分を慰める精一杯の褒め言葉は何時しか何よりも頭を痛める皮肉になってしまって、今、手放せないものがある。淡く揺らぐだけの炎。脆弱な腕では触れることすら不可能だろう。それでも、男は暗闇を照らす。視界が狭まり、意識すらも曖昧に闇へと溶け込んでいく中で、光を、光を 取り戻したかった)…あー、あ……さいごまで、負けるのかよ……じゃあ、何の為に…俺は、っ(引き攣る皮膚の上を滑り落ちた一筋の雫。せめて聖なる母の胸に、還ってしまいたい。二度と誰の元へも生まれなければいい。こんなに酷い人生なら運命なら、最後はくだらなかったねお疲れ様と、思い切り笑ってやって終えたかったのに。もう唇に弧を描くことすら億劫で)――――……、(消え行く命の灯火で最後に誰を照らそうと、その細い手を虚空に伸ばしたのか。堕ちていく、更に深みへ、地を這い蹲る鳥、が―――。)(自身と同じ。崩れ逝く“見張る者”。彼は、自らの意思で自分自身を地に落としたらしい。その発端は地上に棲む乙女であり、奇しくも今、掠れた最期の記憶に紛れるは清らかな毒の所以たる少女と、もう一人。自分によく似た、作り笑いの上手な女性)―――…な…い……ごめんな さい、 おかあさ(――途絶えた。才と、命。) | |||||
第十一形態【運命】 | |||||
そのアルカナは示した… 永劫、時と共に回り続ける残酷な運命の存在を… | |||||
第十二形態【剛毅】 | |||||
そのアルカナは示した… どんな苦難に苛まれようと、それに耐え忍ぶ力が必要な事を… ――――――――――――――――――――――――― (闇。闇闇闇――認識出来るものが暗闇のみの空間の中、其処に彼女達や彼等の姿がないことを認識するまでにそう時間は掛からなかった。何が如何して一人きりとなったのかと認識は出来ずとも、暗闇に置かれる直前の記憶を探れば、自分の理解の範疇を越えた出来事の中に在るのだからと切り替えを果たした頭は、もうひとつの存在を意識してある意味でこの状況を好都合と認識した。そもそも端から理由が外れている。逸脱してはならぬ枠を外れた心算はないけれど。正当性を伴って苛烈で暴力的な感情を解放出来るこの瞬間が好きで、此処に居る。それを懐くことを晒せても、剥き出しのそれを見せる事には抵抗があったから、良かったのだ。状況は掴めなくとも彼女達は大丈夫だと確信していたから、召喚器を米神に宛てて笑顔で「行こう、アナト」と大切な彼女を呼び出して、自分も武器を構える顔は最初こそ、笑顔だった。敵う、敵わない。そんなことよりも苛烈な加虐的行為に没頭していたけれど――届かない。何ひとつ、どんな攻撃だって、届かない。)……こういうこと、なんだ(荒い息の合間に呟いた言葉は、何時ぞやの言葉を思い出す。元より武力に自信が有るという訳でもないけれど、これはそういった類のものではないと物分りの悪い頭にも理解が出来た。防ぐことしか出来ぬ苛立ちが浮かぶことも無い程に、この防御に専念することとて無意味だと悟るような、そんな圧倒的なものを前にして我欲は疾うに消え失せていて、諦めさえも頭に過る。その中でそれでも彼女に命じ、自ら構えるのは、彼等と立ち向かうと決めたから。)……っまだ。まだ、やれる(手を、足を、考えることを止めたら、終わってしまうのだ。当たり前のことをそう思った途端に少しだけ足が震えた。無意味な行為に意味を持たせて結果を勝ち得なければならないことに、目の前の絶大な存在に立ち向かい続けなければならないことに。当たり前の感覚を遅れて自覚し始めたところで、何が変わる訳でもない。幾ら相手を見据え続けようにも、届かぬものは届かない。寧ろ避け切れぬ攻撃を受けて疲弊して行くばかりで悪化して行くばかりで、体が感覚さえも失う迄に至るのにそう時間は掛からなかった。)(嗚呼、そうか。敵わなければもう――恐れを抱いたとすればその瞬間。それがおそろしいと。地というべきものかどうかもわからぬ暗闇に伏した体は、もう言うことを聞かない。耐え続けた気力でさえも諦念に呑み込まれ、いやだななんて言葉も出せない。ここで終わるのだとそう思えば、初めて、自分以外が恐ろしくなって、それきり。軽率だったと馬鹿だなと省みる暇さえないままに闇さえも、――わからない。なにも、なにもかも。もう、か細く続けていた命を繋ぐ術さえも。そうやって、そうして、耐えることを止めれば簡単に絶えるのだ。いつだって、ずっと、そうだったように。) | |||||
第十三形態【刑死者】 | |||||
そのアルカナは示した… 避けようのない窮状においてこそ、新たな道を探るチャンスがある事を… ――――――――――――――――――――――――― (世界が終わる日。つい先程まで傍には仲間達が居て、迎えた実感に高まるは闘志だった。なのに、途切れた意識が再び繋がったとき、眼前に広がるは果てない暗闇。独り。彼らと共にならと見据え続けた未来が途端に見えなくなる。手を伸ばしても暗闇と己との距離は変わらず、込み上げる不安、やはり、怖い。降り注ぐ声は暗く、立ちはだかる、かつての仲間の面影残した巨大な絶望。敵と呼ぶには格が違いすぎると無力な自分を認めて足が竦んだ)……っ…(引き金にかけた指は震え、幾度となく手にした慣れた金属の感触がやけに生々しくて、滲む汗が決意を鈍らせる。けれど、果たすべき約束があった。出来ない約束はしない主義。それだけを心の光に、明日を生きる為、銀の銃を眉間に当てた)…これで、最後だ…――…アトラス…ッ…!!(――だが、届かぬ想い、攻撃。それは戦いとも呼べぬ戦い。力の差は歴然。努力では変えられない事実に吹き飛ばされ、身を打ち、無様に転げ回る。繰り返せば磨り減るのは体だけではない)…運命を覆せるなんて、思ってない……(生きる意志、それすらも薄らいでゆく)…けど、…命が消えるそのときまで、俺は俺を、生きていたい…!(絶対に抗うことの出来ない存在。そんな事は初めからわかっていた。わかっていても尚、戦いたかった。だから何度でも彼の名を呼んだ。何度でも。諦めることはその場で命を擲つことだと己に言い聞かせ、内から呼び覚ますは蒼穹を支える男。自らの意思で大事なものを支える姿は誇らしく。……――そんな、一時の感情は呆気なく霧散する。4月、彼に抱いた感想は苦行に耐え忍ぶ者。まるで昔の自分そのものだと過去と称した顔が、今、再び――)……、…ッ……(そして、希望は潰えた。全てに終わりは訪れる。意志は手折られ、精神の限界を迎え彼を維持出来なくなれば、薄れゆく視界の中で掻き消えた相棒の姿は、刹那、脳裏に浮かんだ数秒先の、我が身にも似て)……。(必死に動かした唇は何を紡ぎたかったのか。落ちた音はなく、ただ、僅か虚空を揺らすのみ) | |||||
最終形態【死神】 | |||||
知恵のみを食べた人間は、その瞬間より旅人となった… アルカナの示す旅路を辿り、未来に淡い希望を抱く… しかし、アルカナは示すんだ… その旅路の先に待つものが、”絶対の終わり”だという事を。 いかなる者の行き着く先も…絶対の”死”だという事を! 死に抗うことは出来ない、生きることと死ぬことは同じだ… 終わらせよう。これが君たちの選んだ道なんだ。 >終焉を齎す最後の一撃が、今、 | |||||
Piece of Determination | |||||
利川景充…魔術師のアルカナに目覚めた少年は、巧みな話術で人々を魅了する演者。同時に、彼の言葉は虚言。執着を恐れ、一時の語らいを楽しみ、涙を隠して嗤い続ける。
…ある日、未熟な魔術師に齎された、精神の成長。与えたのは、”女教皇”。手放せない存在を知り、臆病な少年は己を偽ることをやめた。 ――――――――――――――――――――――――― ……終わらせてたまるかよ。俺は努力もしてねえし、強え心なんて持ってねえ。弱くて、なんの努力もしねえで………ずっと諦め続けて来た。けどよ、俺はもうなにも諦めねえって決めたんだ。絶対に自分から手を離したりしねえ、ってな。 例え行き着く先にあるのが絶対的な死だとしても、それでも俺は…俺たちは、今を生きてえんだよ!一緒に戦って来た仲間と、信頼出来る友達と、…大事なあの子と、一緒にこの先の春を見る為に。――…約束はちゃあんと、まもらねえとな。 | |||||
Piece of Determination | |||||
糸川綾…女教皇のアルカナに目覚めた少女は、聡明で先を見通す者。理解に優れ、強がることに慣れた彼女は己が望みに目を背け、喪失を恐れ、独りを選ぶ。
…ある日、寂しさを厭う女教皇に齎された、導きの手。与えたのは、”魔術師”。新たに愛すべき存在を見つけ、少女は他者の幸福を願う。 ――――――――――――――――――――――――― ……ちがう……違うよ。確かに死と生は隣り合わせなのかもしれないけれど…、貴方が言っていることはただの諦めで選択じゃあない。最初から全て投げ捨てるのと同じなの。あたしはそんな風に生きたくはないし、何も手放さないって…、仲間や大切な人と春を見るんだって決めてるから。望み続ける、死から逃げない――――…どんなに辛くても、絶対に! | |||||
Piece of Determination | |||||
徳永小百合…女帝のアルカナに目覚めた少女は慈愛に満ち、人々を癒す聖母。同時に、彼女の無償の愛は贖罪。自らを捨て、見返りを求めぬと嘯く女は愛に飢えていた。
…ある日、母性を掲げた女帝に齎された、女としての喜び。与えたのは、”正義”。 誠の愛を知り、少女は未来に幸せを描いた。 ――――――――――――――――――――――――― いつか必ず死は訪れる…あの日同調したその言葉は今も否定しようとは思わないわ。…でもね、私にとってその時は今じゃあないの、…私は決して、此の瞬間の死を受け入れない。…絆を結んだ仲間、掛け替えの無い友達、どんな時も傍にいてくれる大切な人。……私には沢山の愛しい人がいて、彼らと共に歩みたい未来が在る。だから決して、諦めない。私の未来も、彼らとの約束も…全部全部、私は守り通す。その為に最後の瞬間までこの命を燃やし、どんな苦痛だって乗り越えて見せるわ。もう、私はひとりじゃない、愛しい人達と共に明日を生きるの…! | |||||
Piece of Determination | |||||
児玉秀斗…皇帝のアルカナに目覚めた少年は、勝手気儘な自由人。他者を恐れず欲を満たす。同時に、彼の自由は空虚。恐れぬが故に他者が見えず、欠けた心は満たされぬ。
…ある日、諦観する皇帝に齎された、初めての友情。与えたのは、”戦車”。心から欲する存在を見つけ、少年は孤独の世界に友を招いた。 ――――――――――――――――――――――――― ――……生きることと死ぬことは同じ、か。……どうだろうね。もしかしたら、そうなのかな。けど、そうだな。おれたちが選んだ道は、死ぬことじゃない。生きることだ。最後に訪れる死が避けられないものでも、その“最後”が今だなんて、誰も思ってない。だから抗うんだ。おれたちは、まだまだ明日を求めてる。 ……諦めない。ぜったいに。みんなで、生き抜くんだ。 | |||||
Piece of Determination | |||||
赤萩啓司…法王のアルカナに目覚めた少年は、不信を募らせ他者の目に怯える者。己を守るほどに壁を生み、他者より優れることで安寧を得る。
…法王は知るはずだった。受け入れる心の広さ、己ではない何かを守ろうとする心を。…全ては未来に託された。 | |||||
Piece of Determination | |||||
真壁香澄…恋愛のアルカナに目覚めた少女は、共感に優れ、人々と心を通わせる者。同時に、彼女の見る平穏は偽り。悩まぬ笑顔のその下で、他者と同じ道を選べず不道徳な夢を見る。
…ある日、拒絶を恐れる恋愛に齎された、予期せぬ安堵。与えたのは、”剛毅”。偽りない肯定を得た少女は、変えられぬ性と向き合うことを決めた。 ――――――――――――――――――――――――― ……そう、だったね…私、どうして忘れてたんだろう…。今は見えないけど、皆も戦ってるんだって…一人じゃないんだって。死んだら、全部忘れちゃうし…欲しかった明日も、来ないんだよね…。簡単に終わらせたくない…まだ、死ねない。私は…絶対に、皆と笑顔でいられる未来が欲しいの…!…だから、まだ戦える。 | |||||
Piece of Determination | |||||
玖珂愛…戦車のアルカナに目覚めた少年は、誤解を恐れず我が道を行く異端児。同時に、理解の果てに他者と比較されることを拒み、アイデンティティに縋りつく。
…ある日、戦車に齎された、存在の証明。与えたのは”皇帝”。飾らぬ己に意味を認めた少年は、本当の自分らしさを見つめ始めた。 ――――――――――――――――――――――――― 命は、永遠じゃない。僕たちだっていつかは死ぬ。……でも、それは今じゃないよ。今、僕たちは生きるんだ。二本の足で立って、歩いて、……この先に行く。みんなで、未来を見に行くんだ。 ……だから、まだ終わらない。終わらせない、みんながいるから、僕はここに立っていられるんだ。僕の未来を、……みんなの未来を、失わせたりしない。 | |||||
Piece of Determination | |||||
加賀美誠…正義のアルカナに目覚めた少年は、揺るがぬ価値観で世界を見る者。情を解せず、全てを平等に秤にかける。同時に彼の公正は不均衡。理由の付かぬ善意に戸惑う。
…ある日、正義に齎された、心の均衡。与えたのは、”女帝”。不合理な己を知り、少年は己の目で世界を見つめることを決めた。 ――――――――――――――――――――――――― …死は、確かに生きる事の延長にある。けれど、決して同じ事じゃあない。……同じ事じゃ、ないんだ。……俺には、俺の、未来がある。大切な、仲間が居る。……信頼出来る、友人が居る。傍に居たい、人が居る。 生きるって、…多分。そういうものを諦めない事だ。…俺は、諦めない。俺が俺である限り、決して全てを諦めない…っ! | |||||
Piece of Determination | |||||
上広優一…隠者のアルカナに目覚めた少年は、思いやりに長け、知性を以て人々を助く者。同時に、彼の導きは力の顕示、助力を求むる他者を見下げて傷を癒す。
…ある日、悲観に塗れた隠者に齎された、希望の光。与えたのは、”刑死者”。憧憬を抱いた少年は、他者を仰ぐことを知った。 ――――――――――――――――――――――――― ……僕、いきてる…?……、約束、したもんな…そりゃ、生きてるわな。…うん。生きたい。俺は皆と、生きていたいよ。例え死ぬほど辛くても、生きてれば死ぬほど嬉しいこともあるって…折角分かったんだ。…だからあんたはもっと先の未来で迎えに来てくれればいい。その時が来るまで、大人しくして待ってなよ。…心配しなくても何十年かすりゃ訪れるんだから、今は「またね」って、ソレだけ言わせて貰うぜ…! | |||||
Piece of Determination | |||||
立平奈南…運命のアルカナに目覚めた少女は、後悔を恐れ、己の意思で選び取れぬ者。神の名を借り運に任せ、己が責任を放棄する。
…運命は知るはずだった。自ら判断し選択する勇気、時に運命は変えられることを。…全ては未来に託された。 | |||||
Piece of Determination | |||||
藤澤幸…剛毅のアルカナに目覚めた少女は、心に害獣を住まわせる者。穏やかな微笑みで隠せど本能は御せず、内に秘めた意志の強さ、戦いを求むるは彼女の本性。
…ある日、飢えた剛毅に齎された、安らぎ。与えたのは、”恋愛”。温かな潤いで満たされた少女は、己の獣と向き合うことを決めた。
――――――――――――――――――――――――― 壊れない物がないみたいに…いつか必ず死が来るとしても。でも…それが全てじゃなかった。例え自分の意思で避けられないものだとしても……まだ、私は生きているから。生きているなら、諦めない。終わらせたりなんてしない。…私は私を諦めない!…だから、逃げないよ。どんなに醜くても踏ん張って踏ん張って戦い続けるって決めたんだから。たくさん約束もしてきたの…だから、私は絶対に諦めない。…戦うことを止めない。 | |||||
Piece of Determination | |||||
当真玄…刑死者のアルカナに目覚めた少女は、生まれながらに耐え忍ぶ者。自己を犠牲に、愛する者に身を捧げ、しかし、超えられぬ壁を前に夢は潰える。
…ある日、窮状に立つ刑死者に齎された、生きる意味。与えたのは、”隠者”。一度は死に、新たな生を受けた少女は、本当の自分を生きると決めた。
――――――――――――――――――――――――― ニュクス…確かにあんたは絶対に受け入れなきゃならない存在だ。……けど、死と向き合うことは生きることを諦めることじゃない。終わりがあるって知っているから、俺たちはまだまだ生きたいって願うんだ。 ………遅いことなんて何もない。まだ、俺は生きてる…! | |||||
大いなる封印 | |||||
>仲間たちの決意の力が、今、ひとつになる。 愚者、それは始まりを意味し、無限の可能性を示唆するもの。 人は誰しも0から始まり、他者に触れ、己を知る。 訪れる苦難、変節、成功…そして、精神の死。 だが、それは転機、古いものは終焉し、新しいものが生まれる。 そのとき他者と向き合い、己と向き合い、人は更なる成長を遂げる。 >今なら、可能かもしれない… >決して勝ち得ぬ”絶対のもの”から、大切なものを救うこと >絆の力 >もはや何事の実現も、奇跡ではない | |||||
終焉 | |||||
奇跡は…果たされた。 この宇宙で、私は再び、眠りへと還る。 今度こそ、本当の日常が戻ってくる。 間もなく影時間がこの世界から消えて、誰もが本当の意味で、この時間の外へ出るだろう。 おめでとう。…君たちの命の暦は、まだ続いていく。 >…! >力はやがて巨大な光となり >ニュクスは闇夜とともに姿を消した… >消えゆくタルタロス >影時間は明け、 >もうすぐ、本当の明日がやってくる… |
――前夜の記憶―― | |||||
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>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
利川へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
利川 | |||||
利川とは、改めて話したこととかは全然ないんだけどさ。なんとなく、男友達ってこういうものを言うのかなって思ったこと、結構あるんだ。一方的にだけどね。ちゃんとした切欠がある訳でもないのに、たまに何気なく一言二言言葉を交わしたりして、何の気兼ねもなくあっさり話を終わらせたり、また別の話してたりして。なんていうのかな。おれにとって利川がそこに居るのは当然だったし、利川も当然のようにおれの存在を受け入れてくれてたから、そういう風に感じたのかも。……おれは、ともだちだって思ってるよ。だから、利川が卒業する前に、今度また何気ない話がしたいな。美味しいごはんも、一緒に食べよ。 | |||||
利川先輩 | |||||
よくよく思い出してみると利川先輩には色々教えて貰っているような印象があるんです。それ以上に迷惑を掛けてしまっている気もするんですが…でもだからかな、先輩には面倒見が良い人のような印象があって…お寿司の時とか変なシャドウが出た時とか。でも、そうだったからかな…色んなことを知ってるなって。三年生の先輩方は皆頭が良いのは成績でもうよくわかるんですが…そういう学問的な話ではなくて、世の中のことをよく知ってる人なんだろうなって思うんです。色んな人を知っていたり、そういうところがすごいなってずっと思ってました。先輩とお話する時はちょっと臨戦状態が多かったので…また今度、落ち着いた状態でお話させてください。 | |||||
利川 | |||||
…こんな風に改めて利川と喋るのは初めてか?…なんとなく、もっと話してた気がしたのは…なんでだろうな。多分、お前が色々と周りに気を遣ってたから…かな。さらっと周り巻き込んでくの得意だろ、利川は。意外とマメなタイプでさ…そういうところ、俺はいいなって思ってた。…まあ、正直最初はかなり苦手な奴だったけどな。本音とは別に簡単に相手との距離詰めたりできるだろ…なんか軽そうだし、考えてることよくわからないし…とか、でも、あの頃はわからなくて良いって思ってて、…今は、そうじゃないって知ったから。…変な話だけど、こうやって声かける機会があってよかった。明日は、よろしくな。 | |||||
利川君 | |||||
…………。私も沢山言いたい事はあるんだけれど、まずはごめんなさい。いえ、最後の戦いの時は我ながら失礼な事を言ったな、と…君は元々何も諦めていなかったのにね。手のかかる反抗期の子みたいだと思ってたからつい、なぁんて。…だから、誠が怒るとしても今日は君と話せて良かったわ。義理堅くて優しい人だって実感出来たから。ね、利川君。あの人にとって君は本当に大切な人よ。悔しいけれど君と出会ったから得た物があるんだって見ていて分かる。仕方無いから誠の二番目は譲ってあげるわ、…その代わりこれからも仲良く、あの人の素敵な友達でいてね。 | |||||
……景充。 | |||||
……景充。こうして名前を呼ぶ事にも、随分と慣れた。君とメールを交わす事にも慣れて、君の冗句にも慣れて、肩を並べることに慣れて、名前を呼ぶことに慣れた。こうして出来るようになった事を指折り数えていくと、本当に君との距離が近付いて居ることが分かって、俺はとても嬉しい。………今までちゃんと伝えられていなかったけれど、「友達」って言ってくれた時、本当に嬉しかった。最初は苦手だと思っていた君のこと、いつの間にか、全然苦手じゃなくなった自分が居て、頼っている自分が居て。ああそうか、これが友達か、って思った。……これからも、ちょっと素直じゃなくて、器用に見えて不器用で、でも義理堅くて優しい、そんな景充と関わっていたいと、心から思う。距離が変わろうと、時間が減ろうと、関係ないよ。…また痒いって言われるかな。……でも、君となら。きっと本当に何でも大丈夫。だから明日も。手早く済ませてさ、笑って飯でも食いに行こう。 | |||||
利川先輩 | |||||
…まだ少し実感は湧かないけど、明日、なんですよね。…あたし先輩にきちんと伝えていないことがまだまだ沢山あるんですけど、この状況で改めて言うと最悪の可能性を覚悟してるみたいでどうかなって思うから、今はひとつだけ。――利川先輩は、皆にとって…あたしにとって必要な人です。いつも手の届く場所に居てくれないと駄目なぐらい、先輩の存在だけは欠けて欲しくないって……前とは違ってもうはっきり断言出来ることだから。先輩が最期まで傍に居てくれるって約束してくれたのはとても嬉しかったですけど、"最期”はどうせならあと数十年ぐらい先がいいし、絶対生きることを諦めたりしないって…そんな我儘を聞いてくれますか? そうすればあたしも、少しぐらい辛い目に遭っても頑張れる気がします。それで春になったら、二人でまた新しい約束をしましょう。……果たせなかったら許しませんからね。 | |||||
利川くん | |||||
私の事かべこって呼んでたの利川くんぐらいだったような…?…じゃなくて!クラブに行ったり大人っぽい場所によく出入りしてるイメージがあったからかな、とにかく大人びた雰囲気でいつも誰かと居て…って思ってたら、何時の間にか結構変わってた気がする…!あと今だから言っちゃうけど、最初は不良っぽいなってちょっと思ってた、…ごめん。でもすぐに全然そんな事ないって分かって、だからこれから話して色々と利川くんの謎を解明したいな。 | |||||
利川くん | |||||
あらまあハニー、そりゃないぜー。…なんてな。うん。ちょっとそんな感じはしてたわ、正直。…俺、自分きらいだし、自分に似てる君も……って感じになるのは分かってたからさ、防衛本能ってか、そんな感じで壁作っちまってたと思うんだ。…君のこと、きらいには絶対なりたくなかったから。うん。何だかんだ言って俺もハニーとか呼んじゃうくらいには、利川くんのこと気に入ってたンだぜ。…だからァ、言い訳するなら、ソレが行き過ぎちまわない程度の距離を保ちたかった?っつか、…だから、誕生日のお祝いとか出来なくてゴメンな。したかったにはしたかったんだけど、……あー、でも今はもっと仲、縮めてみたいなって本気で思ってるから、ワックでも何でも、喜んで。宜しく。………ああ、あと、お互い料理部に行く必要はなくなったみたいだから、…コレはどっちが先に彼女の手料理食べれるか、マジで勝負とイきましょうか?…俺、勝ちます宣言もしとくぜ。 | |||||
利川さん | |||||
正直な話、ちょっと近寄りがたいなって思ってた。最初の話だよ。利川さんは僕よりずっと大人びてたからさ。……まあ、実際はそうでもないとこあるような気もするけど、今は、……うん。ちょっとだけ、かっこいいなって思ってるとこもある。ちょっとだけ、憧れて、る。……これさ、今日だから言えることだから。普段は絶対に言わないから。……だから、明日もかっこいいとこ見せてよ。 |
――前夜の記憶―― | |||||
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>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
糸川へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
糸川さん | |||||
……大切にしてもらってる?なんてね、聞かなくても分かるよ。良い奴だからさ。本当に。…糸川さんとは、そんなに話せた訳じゃあないけど。俺は、糸川さんのはっきりした言葉選び、結構好きだよ。見ていて気持ちが良いし、嘘がないっていうか、信頼出来るっていうか。…ああ、何か分かった気がする。…いや、ごめん。何でもない。………そんな糸川さんだから、安心できるんじゃないかなって、思って。何か、俺が言うことじゃあないと思うし、そんな必要もないと思うけど。…大切にしてもらって、そして、大切に、してあげてね。これからずっと。 | |||||
糸川さん | |||||
おれさ、人の顔と名前覚えるの苦手だったんだ。その必要性もあんまり感じなかったし。だから夏祭りのときも最初は糸川さんだって分からなくて、でもあそこで思い出してからは一応、ちゃんと覚えてたよ。……ちゃんと覚えたのは、糸川さんが二人目。クラスも折角同じなんだし、もっと色々話しておけばよかったなって最近になって思ってる。前に糸川さん、なんとなくおれとは他人の気がしないって言ってたけど、おれも実はそう思ってる所があってさ。だからこそ、これからも仲良くしてくれたら嬉しい。仮面の話もまたしたいし、来年もお世話になるだろうし。……うん。改めて、これからもよろしくな。 | |||||
綾ちゃん | |||||
あーやちゃん。…いよいよ明日だけど、ちゃんと寝れそ?あー…とさ、これを最期にするつもりはねえんだけど、後悔っつか、そういうのしたくねえから言っとく。―――俺さ、ここ卒業したら大学に進学する事にしたわ。こっから一番近いとこ。そしたら学校帰りに寄り易くなるっしょ、お互いに。……ま、ちょいバイト漬けになっちまいそうだから会える時間は今より確実に減っちまうけど、連絡はちゃーんと入れるし、なるべく一緒に居れる時間は多く作れるようにするつもりだからさ。…寂しい思いさせちまうかもしれねえが、ちょっとだけ我慢してネ。……あは、なんてカッコ付けといて寧ろ俺のが耐えらんねえかも。なぁんて、……でももう、春が来るのを寂しいとは思わねえよ。…だから、初めてキスしたあの木の下で、今度は一緒に桜を見ようぜ。 | |||||
糸川さん | |||||
もうすぐまたおいしいトリュフが沢山店頭に並ぶね。最近はおいしそうなチョコレートを見ると糸川さんを思い出すの。こういうの好きかなって考えるのが楽しくて、今まではあんまりそういうことを考えることはなかったんだけど…多分、もっと糸川さんと仲良くなりたいなって思ってるからなのかな。変な事を言ってると思われちゃうかもしれないけど、…私糸川さんの姿勢が好きなんだ。可愛いのにしゃんとしたっていうのかな、真っ直ぐな感じがすごく素敵だなっていつも思ってて。私もそうやって前を向きたいなって。…春になるまでまだまだ色んなチョコレートが出て来るから、よかったら一緒に買いに行こうね。それで来年は同じクラスになれたらいいな。 | |||||
糸川 | |||||
…よ。……こうして声かけに来るのも、少し意外、か?…今日まで早かったな。あの後、結局そんなに喋る機会もなかったけど…他人には無関心なタイプって印象、変わってたら嬉しいな。…あと、あの時さ、糸川にも興味あって話しかけたのは本当。糸川こそ素っ気ない感じするのに、実はわりと世話焼きだったりするだろ。…いい子だなって思ってた。…あと、先輩って呼ばれるの、結構嬉しかった。ただの敬称だって知っててもさ。なんとなく。正直先輩らしい事なんて何も出来てないし、出来る事もほとんどないけど、進路の相談くらいは乗るしさ…そんな固い話じゃなくても、なんでも。…俺も意外な糸川、もっと見てみたいなって話。 | |||||
糸川さん | |||||
その後、読書の調子はいかが?…私は折角だからと思って、君にお勧めして貰った本を幾つか枕元に置いて来たの。帰ってきたらのお楽しみにしようと思って。中々、顔を合わせてお話する機会は取れなかったけれど、君との読書談義はとっても楽しかったわ。君がとっても気遣い屋さんで、きらきら輝く素敵な世界を持ってるって知れたしね。…でも、何冊かとびきりお勧めの本は押しつけちゃっても良かったかなって少し後悔していたの。だから、今度二人で何処かゆっくりお話の出来るブックカフェに行きましょう。あの人達には黙って二人っきりで、ね。 | |||||
糸川さん | |||||
糸川さんは最初はしっかりきびきびしてる…っていうのかな、凛とした表情が多かったけど、柔らかい顔も見せてくれるようになったよね。もちろん格好良い表情も可愛かったけど、もっと可愛くなった。あとね、糸川さんがすごいしっかり者してるから、話してると自分が先輩なんだって事をすぐ忘れそうになる…!これから、糸川さんの笑顔が前より沢山見られるようになったらいいな。他にも占ってもらうだけじゃなくて占いの方法も教えてもらえたらなって思ってるよ! | |||||
綾さん | |||||
あー…、6月のコトは正直俺もあんまり思い出したくねぇわ…。……でも、あの時の綾さんってすげぇ、本当に可愛かったなァって、偶に思い出してみたりもすンのよね。……あの、怒らないでほしいのですが……実はあの時、正気に戻ってからもちょっぴり、遊んでマシ、タ。…えへ。…ごめんなさい。 や、だって、本気で綾さん可愛かったんよ。てか元からかわいい子だと思ってたし……全然甘えてくれなそうなトコとか。ツンとした顔とか。ばりかわいい。……、今、こんなコト言ったらヤバそうね。でも、綾さんは女の子として魅力的な可愛い子だって思うよ。しっかり者のお嫁さんにしたい可愛さっていうか、…そんな感じだな。………かわいいって言いすぎか?…まァでも俺にンなこと言われても何の関係もないだろうし、…お幸せに? | |||||
糸川 | |||||
………なんか、そういえば糸川とあんまり話したことないかも。だから、面と向かうと何話していいか迷う。でもさ、……僕、糸川と話すの結構好きだよ。落ち着いて話せる、っていうのかな。だから、もう少し話しておけばよかったって思ってる。……なんてさ、後悔するのは、早いよね。二年生同士、これからもよろしく。 |
――前夜の記憶―― | |||||
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>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
徳永へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
徳永さん | |||||
ここの学校に来た時、正直生徒の中ではおれが一番歳上だろうなって当然のように思ってたんだけど。同じように二年留年してる、それも三年の人が居るとは思いもしなかったから、噂で徳永さんのこと聞いた時はびっくりしたな。けどおれよりもうんと大人っぽいし、すぐ周囲に馴染んでる所見て、似てるようで全然違うんだなとも思った。……から、実は少し、苦手意識あったんだよな。勝てそうにない人だ、って。徳永さんの前に行くと、途端に自分がすごい子供になったみたいに感じそうで。それが何なのか今でもよく分からないけど、でも今は素直に話してみたいって思ってる。これはほんと。だから、……今度。何気ない話でいいから、少し話してみたいな。 | |||||
徳永 | |||||
明日の戦いの前にサ、ちょっとお前に言いたいコトあるんだよネ。まあ大したコトじゃあねえんだけど…アハ、二人っきりで話してるトコなんてまこちゃんに見られたら怒られちゃうカナ。ヤキモチ妬いてるまこちゃんも見てみたい気がするケド、なぁんて。……まあその話ってのもアイツのコトなんだけどサ。お前らのイチャイチャっぷりを見てりゃ俺が口出しする事でもねえし心配は要らねえとは思うが一言だけ。…まこちゃんの事、よろしくな。アイツ自己管理が出来てるようで出来てねえし、自分の事はなんか全然見えてねえような気がするからさ。お前が大事にしてやってくれよ。…徳永にしかしてやれねえ事の方がずっと多いんだからサ。あーほんと、妬けちまうぜ。そーいうワケで、明日、頼むわ。 | |||||
徳永先輩 | |||||
その…私、徳永先輩の料理のレパートリーがとても気になっています。私もあれから少しだけ色々作ってみたんですが、まだまだレシピがないと作れるものは少なくて。っと料理にかかわらず徳永先輩の周りへの気遣いだとか優しさだとかは私だけじゃなく、きっとみんなが触れているものだと思うんですけど、そういったところがすごいなっていつも思っていました。時々皆さんと話している時に見える反応がすてきだなとも。料理の御話もだし、もっと色んなお話を先輩とすることができたらいいなと思っているので、帰ってきたら良かったら一緒にお話ししてください。料理を作りながらでも、何処かに食べに行くのでも何でもできたら良いなと思うので。 | |||||
徳永さん、小百合さん。…やっぱり、小百合が一番落ち着くな。…小百合。 | |||||
小百合、……どうしてかな。君に伝えたい事は、きっと山程ある筈なのに。全部、今言うべき事ではない気がする。だから、それは俺と君の、未来に託す約束の一つにしよう。なんてね、…君の真似。 …一月前にくれた手紙の内容を空で言えるくらい、誰よりも、何よりも、君が好きだよ。…忘れないで。俺が何時でも、君を想っていること、君の傍に、俺が居ること。…どれだけ苦しくても、諦めないで。君の意志に、縋り付く事を。俺の事を、俺達の、未来の事を。…明日。俺の願いが、この気持ちが、君を傷つける事もあるかもしれない。重荷になる事もあるかもしれない。それでも、やっぱり。君との未来を生きたいから。君に忘れられたり、諦められたりしたら、俺が困るんだ。……だから。必ず勝ってあの日誓った永遠を、本物にしに行こう。 とりあえず、最初に叶えられるのは指輪かな。今から、欲しいデザインを考えておいて。そうして今日は俺の夢を見てね、…明日、何があっても俺の事を忘れないように。 | |||||
小百合 | |||||
俺と、友達になってくれてありがとう。…小百合には、最初にこれを言うって決めてた。…いきなりか?けど、伝え忘れたことあっても嫌だから、一番大事なことは最初にな。…小百合には沢山助けてもらったから、俺もこれから沢山小百合を支えたいって思ってる。俺にしか出来ないこと…それがなんなのか分からないけど、小百合が喜ぶなら、どんなことでも頑張りたいって思う。…自分の為に、さ。小百合が笑ってると、俺が嬉しいから。…あ、でも、意地悪はそこそこにしろよ。自分でもわかってるけど、俺、とことんお前には弱い。泣かれでもしたら大概の事は言うこと聞く自信ある。……そのくらいの好きだから。あいつのことも好きだけど、小百合のことも、何か少し違うけど、大きさは同じくらいの好きだ。…親友だから。…って思ってる。…明日もその先も、ずっと。…俺のこと、忘れないで。 | |||||
徳永先輩 | |||||
本の話の時にもそれっぽいこと言いましたけど、徳永先輩は最初見た時から花みたいな人だと思ってたんです。嫋やかで綺麗で、居るだけで周りの空気を柔らかくしてくれる印象。…ただ一番年上なせいかちょっと住む世界が違うのかなとも思ってました。今は…、徳永先輩は理想だなって。加賀美先輩との仲の良さを見てると、勝手だけどあたしがずっと信じられなかったものが信じられる気がするんです。……だからこんなことで壊れたりしないで、どうかお二人は幸せになって下さいね。 | |||||
小百合ちゃん | |||||
いきなり名前で呼ばれた時ね、もうすっごく嬉しくて…!小百合ちゃんからのメール、もちろん保護してあるんだけど…ほんとに、プレゼントした方があんなに感動しちゃっていいのかなってぐらい胸が一杯になったよ。普通に使う言葉でも、小百合ちゃんが使うとすごく温かくなるんだなって思ったの。いつも何でも包み込んでくれそうな優しい目で皆を見守ってくれてる小百合ちゃんが居てくれるから、安心してはしゃいだり思いきった事も出来たと思うんだ。大人だけど可愛くて強くて、深い優しさを持ってる小百合ちゃんが大好きだよ。いつも助けられてばかりだったから、次は私からも何かさせてほしいな。今度こそ小百合ちゃんのための演奏をさせてね!あと一緒にショッピングとかもして、ゆっくりじっくり話したいな! | |||||
小百合さん | |||||
…たいせつなひと。正直、やっぱりアンタかって感じだな。……親友ね。成程。……うーん。…どうしような。……えっと、…本当は言うつもりなかったんだが…俺、小百合さんのこと、すげぇ苦手だったんだ。君みたいにしっかり自立してて、強い女ってのがモロ俺の苦手なタイプなの。……でもそういうの抜きにして、小百合さんには何か惹かれるものがあったんだわ。…甘えたくなる感じ、っていうか、……言葉にすンの、難しいな。でも、きっと君と深く関わってったらさ…あの子と同じ感じに、君のこと好きになってくと思うんだよね。……っと。やべ、こんなこと言ったら誰かさんに睨まれちまうかも。はは。……ま、頼りねぇかもしれないが、…アイツのことは任せといて。でも俺がしてやれんことは、あんたに頼むと思う。…宜しくな。 | |||||
徳永さん | |||||
あの、さ。………僕、徳永さんと話してるとき、もし姉貴がいたらこんな感じなのかなって思ってた。こういうの口にするの恥ずかしいんだけどさ、徳永さんが側にいるときって、なんかあったかい感じがするんだ。………うわ、駄目だね。やっぱり恥ずかしい。明日が終わっても、いつか徳永さんが卒業するのは寂しいけどさ。ちゃんと笑顔で見送るから、……だから、卒業しても遊びに来てよ。 |
――前夜の記憶―― | |||||
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>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
児玉へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
児玉 | |||||
俺、児玉に優しいとか良い人って言って貰えるの、結構嬉しかった。児玉はさ、欲求にすごい素直なの伝わって来るから。主に食欲と睡眠欲だけれど。…だから、児玉にそう言って貰えると、本当に自分が優しい人間になれたような気がして、嬉しくてさ。…今はもっと、前向きに。ちゃんとそういう人間になりたいなって思えるから、余計に。今度、児玉のおススメの美味しい店とか、物とか教えてよ。児玉が美味しいって思う物なら、きっと間違いないだろうから。 | |||||
シュート | |||||
俺の名字ちゃんと覚えてたんだ?ん、いや、そーいやあ呼ばれたコトなかったなあって思ってサ。ノートでは世話んなったケド、直接話す機会はあんまなかったし?それにシュートってあんまヒトの名前呼ぶようなコトなかったから、てっきり忘れられてんのかと思ってたんだケド。…だからちょっと嬉しかったりして。変わらないように見えて、お前も変ったってコトなのカナ。…俺さ、お前とちょくちょく話したりすんのスキだったぜ。楽しかったし。だから一度ゆっくり話してみてえし、今度なんか食い行こうぜ。最近マジで食欲出てきちゃってサ。きっとお前のせいだから、ちゃあんと責任取ってくれんだろ?…なぁんて。 | |||||
児玉君 | |||||
児玉君の作るお菓子の虜になってしまいました…とってもおいしかったから。クッキーばかり食べてるモンスターになれちゃいそうなくらい。これからもクッキーを食べてる時にたまに児玉君の作るクッキーのことを思い出すような気がするので…良かったら、また作った時は教えてください。児玉君のね、眠たい時に眠ってるところとか自分のしたいことを我慢しないっていうところがいいなって思ってた。自然体でいられるところがすごいなって。でもそれだけじゃなくてなんとなく児玉君を見てるとゆっくりものを考えられるような気もして…戻って来たら、おいしいクッキーの秘訣と一緒にお話しさせてください。2年皆でお菓子を囲んで話すのもいいかな。 | |||||
児玉 | |||||
…なんというか、な。…俺の中で児玉と喋るのは、色々思い出すし、出来れば忘れて欲しいけど…あんな事件でも、俺と児玉が唯一まともに喋った想い出だしな。最後の最後まで…ほんと今でも掴み所なくて困る…ってのも、児玉のこと理解しようって思うからで…知らなくていいで済ませられない程度には、色々驚かされたり心配してたりする。それに、邪気がないっていうか…色んな意味で素直っていうか…だからかな、不思議とこっちのペース狂わされて…それが嫌じゃないって思えるのもお前の魅力だと思う。……で、だ。今度はもう少し良い想い出作ろうって思ってるから、よかったらどっか付き合ってほしい。 | |||||
児玉君 | |||||
…やだ、吃驚しちゃった。実は私もね、児玉君とはどう接して良いか分からないまま今日まで来てしまったの。…留年、何か理由が在るのかなって変に気を張っていた事。これが1つ目。2つ目は…児玉君はとても、欲求に忠実だけれど我が強い訳では無くてバランスを取ることが凄く御上手に見えたから……ちょっと羨ましくって。私よりよっぽど大人だとばかり。…ただ、最近は私も欲しいものには手を伸ばせるようになったから、近いうちに君の時間を少し貰える?……あずきバーのお礼、まだ出来て居ないんだもの。今度は一緒に私のお勧めを食べて感想を聞かせてね。 | |||||
児玉君 | |||||
夏祭りの時はなんだか変な空気になっちゃうし、お遊びの時は何故かカップル成立しちゃうしで、児玉君には地味に迷惑掛けてばっかりだったかも…。でもあたし、自分の名前ってものにあまり拘りがなかったから、マイペースで人に無関心っぽい児玉君が覚えようとしてくれたのってそれだけで結構感動だったんだ。…というか夏祭りに付き合ってくれたこと自体かなり嬉しかったんだよね、実は。…この一年は児玉君とクラスメイトで良かったし、進級しても同じクラスだといいなって思うから、もう一度二年生やったりしたら駄目だよ。ね? | |||||
児玉くん | |||||
児玉くんとも学年違ったしあんまり話せなかったのがすごく惜しいなって…!寝付きがあんまりよくないから、気持ち良く熟睡できる方法とかコツとか教わりに行けばよかった!あとよくクッキーとかお菓子を作ってくれて、いつも癒されてた…あんなに美味しく作れる秘訣も教わりたいな。玖珂くんと仲良くなったぐらいから、よく輪に入ってきてくれるようになったっていうか…皆とわいわいする事に興味を持ってくれるようになったのかなって思ったよ! | |||||
秀斗くん | |||||
あー…正直に告白します。この寮で俺が一番癒しを頂いてたのが秀斗くんでした。スキっす。…や、ほんと、まじで。君の母性本能くすぐる?感じが物凄く世話焼きたくなってさぁ。…俺、世話焼くのすきじゃねぇのに。かと思えばお菓子とか作ってみちゃったり、たまーに年上っぽい姿も見えたりとかな。…もー…ずるいね。ずるい。男にこんな感じにかわいいとか思うのは初めてだわ。秀斗くんの透明感のある純粋さっていうのが、俺にゃ全然縁がないものだから……あと、君みたいにご飯いっぱい食べれんし、寝れんし。俺にないものを沢山持っててイイなぁって、思ってたよ。…俺も食べようと思えば食べれるンだけどな。…うん。だから、今度結局行けてねぇ甘いもの食べに行こうぜ。 | |||||
秀斗 | |||||
あのさ、………僕、児玉のこと苦手だったよ。開口一番言うことじゃないかな。だけど、そうだった。行動も言動も全部調子狂うし、ホント、どう接していいか分からなかったよ。まあ、調子狂うのは今でも変わらないんだけどさ。でも、慣れた。……慣れるくらい一緒にいるんだなって、思った。これから先もずっと調子狂わされるんだろうなって思うと先が思いやられるけど、……だけど、それも案外悪くないなって、思う。……ああもう、こういうの言うのも全然得意じゃないのに、……全部、秀斗のせいだからな。───……嘘。ホントは感謝してるんだ。言葉には、うまく出来ないけど。自分の世界が広がったのは、秀斗がいてくれたおかげだって、思ってる。僕も君も、友達初心者だけどさ。……秀斗と友達になれて、よかった。約束、絶対に守れよ。だから、……これからも、よろしく。 |
――前夜の記憶―― | |||||
---|---|---|---|---|---|
>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
赤萩へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
赤萩 | |||||
…最初にさ、赤萩が隣人で良かったと思ったのは、煩くはなさそうだったし、余計な介入もして来なさそうだと思ったから。…でも今は、矛盾しているようだけれど。俺がもっと赤萩に介入して居れば良かったと少し思う。もう、静か過ぎる隣部屋は御免だよ。だから、これからは静かな隣人から抜け出したいって、思う。 | |||||
赤萩さん | |||||
話したこともないし、赤萩さんもおれのこと全然知らなかっただろうけどさ。本当になんとなく、赤萩さんに興味を持ってたんだよな。なんでだろ。結局今までも話が出来たことはないから、その興味は今もしっかり持ってるよ。だから、よかったらいつか応えてくれたら嬉しいな。それで、ご飯でも一緒に食べてみたい。 | |||||
けーちゃん | |||||
ハァイ、けーちゃん。…正直こう呼んでお前から拒絶が返ってこなかったコトが今まで不思議でならなかったんだケド。俺なんて眼中に入ってなかったってコト?…なあんて。でもサ、夜出掛けた時に夜遊びも程々にしろって言われた時実は少し…うれし、かったんだろうな。うん。多分。ちょっと気分高揚したから。でもお前のコト、同じクラスなのに全然知らねえからサ。もっと教えてくれよな。その為には明日勝たねえといけねえわけだし…ま、よろしくな、けーちゃん。 | |||||
赤萩先輩 | |||||
初めてタルタロスを探索する時に一緒に探索したのが赤萩先輩で良かったと心から思うんです。先輩と一緒じゃなかったら…きっと色んなものが抑えられなくなってたんじゃないかなと思うので、赤萩先輩の冷静な言葉で落ち着くことが出来ていたんだろうなって。私はあまり色んな可能性だとかを考えることが出来ないので、先輩の考えはすごく参考になるというか…自分以外を見失いがちの私には客観的なものの見方をくれるようで、すごいなってずっと思っていたんです。だからこそ頼もしくて、前だけ見ていられたのかもしれません。あ…そういえば本はあまり未だに縁がないので、やっぱりまた今度何か教えてくださいね。参考書でも大歓迎です。 | |||||
赤萩 | |||||
…そんなに長く話せることもないし、俺なんかよりお前に大事なこと言える奴なんていっぱい居るだろうから、これだけ。……赤萩がこの部に居てよかった。そりゃ、あんまり話せなかったし、今でもお前のことよく知らないけどさ、たとえ偶然でも、お前と俺が仲間になったことは俺の中で大切な事なんだ。…ってわけだから、頼りにしてる。勝とうな。 | |||||
赤萩君 | |||||
任せてくれ。って…君が言ったのよ、覚えてる?あの時私は合理性を度外視した行動に打って出たから…正直、赤萩君にはきつい事を言われるかなって思ってたのよね。…だから、例え効率重視だとしても、とても驚いた。と同時に心が軽くなったわ、……みんな私より年下の子達だから守らなきゃ、頑張らなきゃって勝手に余計な事を背負ってたから。でも、おかげでそんな責任感は無駄だって気付けたわ、皆にももっと頼ろうって思えた。…だから次、君に何かあった時は私にも頼ってね。…必ず、約束だから。 | |||||
赤萩先輩 | |||||
先輩と話したのって討伐の時の少しの間だけでしたけど、すごく冷静沈着で的確な判断を下していたので、落ち着いた人だと……思っていたんです。でもそれってやっぱり赤萩先輩の一面だけで、本当はそうじゃなかったのかな…なんて時々考えてしまって。あの時あたし、先輩たちを守れてそれで満足せずに、もう少し関わろうとすれば良かったのかもしれません。 | |||||
赤萩くん | |||||
同じ学年だけど赤萩くんとはあんまり話せてなかったのがすっごく残念だった…!赤萩くんは、真面目で努力家で…物凄く自分に厳しいんだなって思ってたよ。でも、やっぱりもっとちゃんと色んな事を話してみたかったなーって思うんだ。あとね、嫌がられるかもしれないけど…これから、もっと皆とわいわしよう!皆と一緒だったら大変な事も増えるかもだけど、一人でいるより楽しい事も絶対増えると思ってるから! | |||||
啓司くん | |||||
啓司くんは同じクラスなのにあんまり話せなかったな。…勝手なイメージだけど、君みたいな子には俺って結構嫌われるっつーか、疎まれることが多くてね。うぜーとか思われンのも面倒だから、あんまり話しかけてこなかったんだが……ちょっと、普通に後悔してるよ。…うん、でも、試験で君と順位並んだりしたのは正直すげぇ焦った。俺、勉強で一番取れなかったこととかなかったし、一番取ンなきゃ駄目だったから…だから、そういう面では結構対抗心燃やしてた、のカモ。…つか、今でも負けたくないと思ってるぜ。美鶴さんも居るし。まァライバルが居る方が実力が上がってくっていうから、これからも…俺が負けん程度でヨロシク。君の笑顔が見たーい。 | |||||
赤萩さん | |||||
夏祭りの日のこと、今でも覚えてるよ。赤萩さんとまともに会話したの、あれが初めてだったと思う。僕さ、赤萩さんは僕のこと好きじゃないと思ってたから、……実際そうだったんだろうけど。だから、あの日少しだけ赤萩さんのことが知れて嬉しかった。嘘じゃないよ。これ、ホントのこと。今は、もっと赤萩さんのことが知りたいと思う。……だからさ、今度教えてよ。赤萩さんのこと。今ならお互い、きっと話せる気がするから。 |
――前夜の記憶―― | |||||
---|---|---|---|---|---|
>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
真壁へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
真壁さん | |||||
真壁さんは、すごく感情が豊かだし、それを表出するのも得意だよね。それも、プラスの感情が多いな、って思ってた。人間だからさ、真壁さんにも出さないマイナスの感情とか、当然あるんだと思うんだけど。俺はむしろ、そういう負の感情ばかりに気がつくし、そういう事ばかり出してしまうから。そういう事を出さないところ、凄いなと思うし、少しでも見習えたらいいな、って思う。これからも、そんな素直で感情豊かな真壁さんを見ていたいな、と思うよ。 | |||||
真壁さん | |||||
いつも元気いっぱい、……な印象があるだけで、真壁さんのことも全然知れてないんだよな。逆に真壁さんもおれのこと、寝るのと食べるのが好き以外そんなに知らなさそうだし。……うーん、寧ろおれの個性はそれくらいしかないのかもだけど。最近さ、三年のみんなが卒業したら、寮もさみしくなるだろうなって思ってて。真壁さんもその一人だし、出来れば卒業するまでに何か思い出作りたくて。なんていっても今まで特に接点なかったわけだし、またアイス買って来たりクッキー作ったりしたら喜んでくれるかな、くらいしかわかんなくて。だから、相談しよ。思い出づくりの相談。そういうのなら真壁さん好きそうだし、卒業するまでの思い出にさ。ぜひ。 | |||||
かべこちゃん | |||||
…かべこちゃんと直接話すのってコレが初めてになんのカナ。アハ、おんなじ学年だケド俺らなんの接点もなかったもんネ?吹奏楽部の演奏は庭で寝てた時に良く聞こえてたんだケドさ、…でもほんと今時珍しいくらい素直で真っ直ぐだよね、かべこちゃんって。俺にはちょーっと眩しするカモ。俺はかべこちゃんみてえに自分の心に素直にはなれそうにはねえからサ。ま、ともかく。これからもヨロシク、俺、かべこちゃんとはいつかゆっくり話してみてえなって思ってるんだよね。 | |||||
香澄先輩 | |||||
香澄先輩、今って色んな食べ放題が充実してるんですよ。今度、少し高めのホテルのバイキングに行きたいなって思っているのでよかったら一緒に行きませんか。その時は私も先輩を見習ってお洒落も頑張ってみようかなって思うので…だから、帰ってきてまた一緒に美味しい物を食べましょうね、絶対。……あの気持ちが変わる訳でも、ああいう衝動が消えた訳でもないけれど。でも、先輩を見てたら頑張ろうって思えるんです。先輩の優しいところだとか明るいところだとか純粋なところだとか、そういうのにすごく救われるんです。笑いかけてくれるだけで安心して、多分それは私だけじゃなくて皆そうなんだろうな。大袈裟に思うかもしれませんが、ずっとどこかで自分は害獣みたいな…というより自分で自分を害獣にしてたんです。でも人間になろうって思えたのは、人間として生きようって思うことが出来たのは…先輩があの時に私と向き合ってくれたからなんですよ。だから、迷惑かもしれないけど…先輩にも見てて欲しいんです。それに先輩に少しでも何か返せたらってずっと思ってるのに中々難しくて…ありがとうを言うことしか出来ていないから、…まだ終わらせません。それに、もっと先輩と色んなものを食べたいので。 | |||||
真壁 | |||||
どうだ。怖いか?…なんて、冗談…でもないけど、真壁が怖がってると安心する。……はは、からかってないって。…初めて会った時から真壁はずっと素直で、なんでも顔に出てて……ほんと、安心するんだよ。真壁が躊躇わずに気持ち全部ぶつけてくれるから、それに応えなきゃって思える。俺も素直になろうってさ。…真壁がクラスメイトでよかったし、今は、それ以上…友達だって思ってる。……あとな、真壁が思ってるよりは多分、俺、お前のこと好きだよ。…とか言ったら調子に乗るだろうから忘れろ。…――…ってのも嘘で、…覚えてられるなら、俺のこと、ちゃんと覚えててくれ。俺も真壁のこと覚えててやるからさ……春が来たら、遊びに行こうな。 | |||||
香澄さん | |||||
誕生日の時にくれたカード、驚いたけれどとても嬉しかったのよ?…でもね、香澄さん。憧れていたのは私の方なの。君は素直で、暖かくて、どんな時にもとっても一生懸命で人を惹き付ける魅力を持った方だから。初めてタルタロスに挑んだ時も本当はもっと緊張して居て……君が一緒だったから、頑張ろうって思えたの。本当よ。…でも少しだけ、早く寝なさいって口すっぱく言い過ぎたかなってちょっと反省気味。…ね、影時間が無くなって穏やかな夜が戻ったら二人で夜を明かしましょうか。終夜灯を持ち込んで、取り留めもない話をしましょう。…香澄ともっと仲良くなりたいから。 | |||||
真壁先輩 | |||||
真壁先輩は素直で、明るくて、女の子らしくて…。寮生の中じゃ一番普通…っ…て言い方だとなんだか悪い言い方みたいですけどそうじゃなくて、誰に対しても心から笑いかけてあげられるところ、本当に一種の才能だと思ってました。祝勝会でお話しさせて貰ってその印象はますます強くなりましたけど、あたしはどんなに頑張っても先輩みたいに素直にはなれそうにないから、あの時声をかけたのってちょっとしたチャレンジだったんですよ? でも楽しかったから、またそのうち一緒にごはんでも食べたいなって。改めて当真先輩も呼んで、どうですか? | |||||
香澄さん | |||||
香澄さんはいい子よね。すげぇいい子。なんか一番ふつうの女の子って感じで…他の子達がちょっと…アレな中、安心して見てられる感じがして、うん、顔もかわいいし。…でもあんま勉強は得意じゃなかったよな、確か。……まァ君は頭悪くても「わかんないよー、教えて!」って言ってくれたら、すげぇ教えたくなる感じの子だから、寧ろイイんじゃね…?って最近は思う。…あ、誤解せんでな。ちゃんと褒めてるぜ。…あとは…浴衣かわいかったから、有効活用出来るように色気のお勉強もちゃんとすンのよ?なぁんてな。…香澄さんは今のままでも充分かわいいから、安心して。つか3年生、受験もあンだから勉強で分かンないとこあったら聞きにおいでよ。…とか言ったら、また優しいとか言ってくれる?…はは。 | |||||
真壁さん | |||||
あー……、………真壁さん前にすると、ホント、6月のこと謝りたくなる。あのときは、ごめん。思い出すと、自分が情けなくて驚くよ。でも、僕さ、真壁さんの明るいとこに凄く助けられてた。色々と考えてるときもさ、なんとかなるような気がしてくるんだ。不思議だよね。あとさ、……真壁さんは月も似合うけど、太陽も似合うと思ってるよ。……それだけ。 |
――前夜の記憶―― | |||||
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>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
玖珂へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
玖珂 | |||||
俺、玖珂の事、少し羨ましかった。…人と違うことを、自分自身で選択して、堂々としてるところとか。俺は結構、他人の目が気になるから。俺とは違う、素直さ、っていうのかな。何か、嫌味なくて、真っ直ぐでさ。そういうの、結構良いなって思って見てた。本当はもう少し、話してみたかったって思うよ。……違うな。話してみたいと、今も思ってる。また今度、時間が取れたら、その時にでもよろしく。…その今度、を作りたいと心から思うから。 | |||||
メグちゃん | |||||
最初の第一印象はカワイイ女の子だったからサ、メグちゃんが男ってわかった時はちょっとだけビックリしたっけな。そういや。学年も違うし機会もねえし、こうして面と向かって話すのってこれがハジメテかもネ?…まあだからあんま大したコトは言えねえんだケドさ、メグちゃんのさっぱりしてるトコ、スキだったぜ。思ったコトずばっと言ってくれるトコとかネ。…明日はヨロシク。 | |||||
玖珂君 | |||||
同じクラスの縁というだけではなくって玖珂君と話がしてみたかったって実は前から思ってたりしたんだ。私はそんなに喋るのが上手じゃないから言いたいことをちゃんと伝えるっていうのが下手だから、玖珂君のはっきりと伝えることが出来るところとかがすごいなと思ってたんだ。だからね、あの写真の時は嬉しかったよ。それに前にも言った気がするけれどあの写真は良い思い出になったから、…ありがとう。明日で終わらせたりはしないからまた良かったら、クラスでも寮でもお話させてください。この寮の中の二年で集まって写真を撮るのも良いなあ。あ…玖珂君はコスプリって知ってる?2年のうちに皆でそういう事をするのも楽しそうだよね。 | |||||
玖珂 | |||||
玖珂とこうやって話すのは…大型シャドウと戦った時以来か…?あれを会話に入れていいかは微妙なとこだけど、本当にそのくらいだな。玖珂に限った話じゃないけど、避けてたからさ、人と関わるの。…でも、気にはしてたな。何でそんな格好…ああ、俺も人のこと言えた立場じゃないけど…だからこそ、かな、何か抱えてるんだろうとは、思ってた。…でも今はお前の中身も気になるから、もっと話してみたいと思う。なんていうか、玖珂は好き嫌いも思ったことも結構ハッキリ言えるだろ?…そういうとこか話しやすそうだし、飾らないとこ、俺は気に入ってる。 | |||||
玖珂君 | |||||
玖珂君を見ていると思わずぽんぽんって頭を撫でたり守ってあげたくなる、…って言ったら怒る?……物の考え方や自分の意見を持っているところ、それから男の子としての強さ。どれもしっかりしているし、…抱いた不安をちゃんと口に出せる事も強さのひとつだと私は思うから。君の姿勢にはとても、感心して居るのよ。…でもね、何か悩んだ時には決して抱え込まず、叶うならば私にも少し其の胸の内を教えてね。君の力になりたいなってとっても思うから…だから、卒業の時にはとびっきりの笑顔で見送り。…期待してるからね? | |||||
玖珂君 | |||||
…玖珂君ってさ、可愛い見た目に反して皆の中で一番芯が強いんじゃないかって、実はずっと思ってた。…まぁあたしは全然接点なかったし、あくまでも端から見てての印象だから勝手に決めつけてるだけなのかもしれないけれど。そういう格好、人前でするだけでも結構勇気が要ることだと思うし、誰にでも出来るわけじゃないでしょ? なのに玖珂君は何時だって揺るがないから、純粋に凄いなーって。……あ、でも、児玉君とのやりとりはちょっと微笑ましいよね。ああいう関係いいなと思うよ。羨ましい。 | |||||
玖珂くん | |||||
玖珂くんを最初に見た時はくん付けされてなかったら普通に女の子だと勘違いしてたと思うし…でも可愛いだけじゃなくて、強いなって思ってたよ。何を言われても動じないで自分を貫けるところとか、少数派だって事を恐れてないんだって…そうだね、きっとその強さが眩しかったんだ。でも、話してみたらすごく純粋で誠実で…何だろう、良い意味で普通の男の子だって分かったから。それが何だかすごく嬉しかった。けど話した回数はあんまり多くなかったのが残念だから…今度、がっつり食べられるお店でご飯しながらゆっくりお話してみたいな! | |||||
メグム | |||||
今日、最後にクガメグムに話したいって思っててさ。けど考えれば考えるほど何を話したいかも分かんなくなってきたし、今までは何も考えずに話し過ぎてたのかなとも思って。……結局、こういう時に限って何も言葉が浮かばないんだ。おかしいよな。……クラスは違うけど、学校はもう一年あるし。来年同じクラスになったら楽しそうだけど、別のクラスになっても、多分今とはそう変わらないだろうし。春からも今までとそう変わらないでたまにご飯食べに行ったりして、なんとなくこんな関係が続きそうだよな。それも結構、楽しみにしてる。メグムは、どうかな。――おまえと友達になれて、よかった。けど、まだしてない事もたくさんあるだろ。だから足りないんだ。時間も思い出も、全部。……一年越しの約束、果たしたいからさ。ちゃんと春、迎えような。みんなで。 そうそう、今からお菓子の準備しとかないと絶対痛い目見るから。覚悟しといたほうがいーよ。……なんてな。 | |||||
愛くん | |||||
お、かわいい愛くん見っけ。相変わらず撫でたくなる頭……あ、いや、なんでもねぇわ。えーと、愛くんは可愛い顔して男前よね。女の子すごい好きなやつだよね。俺も嫌いじゃないけど。…うん。俺、愛くんのこと結構すきだったなぁ。顔がかわいいのってのも勿論あるけどさ、今まであんまり関わりなかったのが勿体ねぇなって思う位には。……あ、でも最後の戦いは一緒だったっけ。あの時は君と美鶴さんと俺って、もう俺が二人守ンなきゃあかんやん…とか思っててやばかったぜ。ま、実際は俺、二人に任せっぱなしになっちまったんだけど。戦ってる愛くん、かっこよかったなァ。あと個人的に今度、髪いじらせてほしい。てか、愛でたいわ。…とりあえず帰ってきたら、なでなでさせて? |
――前夜の記憶―― | |||||
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>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
加賀美へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
加賀美 | |||||
なんだろうな。加賀美は、……お父さんでもないし、ともだちって感じでもなくて。強いて言うなら保護者かな。なんか、気付いたら暖かく見守ってくれてる気がする。なんて思うのはおれだけかもしれないけど、加賀美は人の変化によく気が付くし、気付いた時には声を掛けて、色んな人を気遣ってたから。最初は特に何も思わなかったのに、実際におれにも声を掛けてくれた時は嬉しくて。そういう時の気持ち、なんて表せばいいのかよく分からないけど、なんとなく心があったかくなるっていうか。そんな風に感じる相手、そこまで居ないからさ。加賀美のやさしいところ、おれはすきだな。……おれもそんな風になりたいって、素直に感じたよ。 | |||||
まこちゃ……、…誠 | |||||
……遂に来ちまったな。明日世界が終っちまうかもしれねえなんて、なあんか未だに信じられねえよ。…ま、終わらせなんかしねえけど。春になったら俺たち3年は卒業だけど、お前進路とかもう決めてんの?俺はさ、大学に行く事にしたぜ。金は奨学金でなんとかなるしよ、…バイトに追われんのも学生の醍醐味だしさ。卒業しちまったらやっぱお前とこうして話す機会も少なくなっちまうんだろうな。……俺、今までは離れてくのが怖くてさ、だから友達なんて作らずに一時だけの関係に逃げてたのに…けどさ、不思議だよな。お前とならどんなに長く離れてても大丈夫だって思うんだ。ずっと友達で居られるだろうなって。…ほんと、初めて出来た、心から信頼出来る友達が誠で良かった。まじで。……勝とうぜ、明日。 | |||||
加賀美先輩 | |||||
加賀美先輩は寮でも委員会でもいつも落ち着いていて冷静でしっかりしていて、なんてそんな印象があったんですが…それがいつからか少しだけなんだか変わったような気はしていたんです。あんまり先輩と面と向かってちゃんと話すことはなかったので何がというほどのものではなかったけれど、どうするか決める最後の時の先輩の話を聞いたりして気のせいじゃなかったんだなと。……でも、そうやって変わって行ける先輩がすごいなと改めて思います。前から見習いたいなと思う部分は多かったんですが、前よりもずっとそう思っているので良かったら、今度美化委員らしく寮の掃除でもしながらお話させてください。 | |||||
加賀美 | |||||
…言うほど加賀美のこと知ってるわけじゃないけど、加賀美も変わったなって思う。…特に小百合と居るとき、凄く。……だからそんなに心配してないけどさ、…小百合のこと、頼むな。ってのが今、一番言っときたい事。そりゃ、俺も大事にするし……でもほんと、悔しいけど、小百合の一番はお前らしいから。…俺の大事な親友、泣かせるなよ。……あと、前に言ったけど、やっぱり増えたよ。大切なもの。加賀美のことも大切な仲間だって思えるようになったしな。…色々終わったらまた話そう。俺今、お前に物凄く興味あるからさ。聞いてみたいこと、沢山あるしな。 | |||||
加賀美先輩 | |||||
……、もしかしてあたしは加賀美先輩にお礼を言うべきなのでしょうか。…いえ、それは置いておくとしても、先輩は随分変わりましたよね。最初の頃は良くも悪くも隙がない人だと思ってましたけど、今は雰囲気も柔らかくて親しみもあって、周囲のおかげでそうなれたならとても素敵なことだと思います。直接お話する機会がなかったのは少しだけ残念だったかな…なんて。でも人の縁ってまわりまわって繋がるものですから、これからも力になってあげて下さいね。……誰の、とは言いませんけど。 | |||||
加賀美くん | |||||
最初は親切だけどちょっと近寄りがたいっていうか何となく一段上で達観してる気がしてたんだけど、何時からだろう…小百合ちゃんと仲良くなった頃からかな、すごく変わったよね。もちろん素敵な方向に!人間らしく…いや、うーんと…そう!すっごく親しみやすくなったよね!落ち着いてるけど、ああ同い年なんだなーって思う事が増えたり。あとは雰囲気が優しくなった!だからきっと、そんな加賀美くんの周りにはもっと沢山の人が集まってくるんだろうなって思うよ。 | |||||
加賀美くん、誠さん、あとはー、あなた?…なぁんて。うん、誠が一番だわ。……誠。 | |||||
……誠にね、とても伝えたい言葉があったの。でも、春が来るまでおあずけにする事にしました。またポロポロ泣いてしまいそうだし、何よりどこかの誰かさんがとっても意地悪だから。…けれど恥ずかしい反面、君がそれだけ大切に読んでくれたって思うと本当に嬉しい。あのね、誠。まだあの手紙じゃ足りない気がするの。毎日を重ねるほどに、君への想いは募る一方なんだもの。…ねえ、誠。言葉や態度じゃ表しきれないぐらいに誠が好きよ。君は共に描く綺麗な未来を私に与えてくれた人、どんな時も傍に居て一人じゃないんだって私の孤独を幸福で埋めてくれた人。…愛しい君が傍にいるから、君の温もりが優しく包んでくれるから私はどんな苦難だって乗り越えていける。辛くても、悲しくても、私の傍に君がいてくれるように、誠の傍には私がいるわ。誠の心が揺らぐ時も、迷う時も必ず私は傍にいて君を導いてみせるから。…だからどうか諦めてしまいそうになったら誓い合った永遠を思い出してね。…冬の後には春が来るし夜の果てには陽が昇る。未来は、…春は必ず訪れるんだから。一つずつ、約束を果たしていきましょう?指輪も、永遠も、それから二人で住む家も。…今日は君の夢に逢いにいくから、きっと私を受け止めてね。必ず、必ずよ…君の心に、私を刻むから。大好きよ誠、…大好き。 | |||||
誠くん | |||||
あー、そうか。実際言われちまうと何とも、…まーくん悲しい!って、こういうのが苦手なのかな。はは。でも俺は君とは結構気が合ったんじゃねぇのかなって思ってンの。っつーのも、俺も優等生って感じの誠くんが…正直あんまり得意じゃなかったからな。……苦手に思ってる同士。あたかも普通の常識人に見せておいて?実は結構、冷めてるところがあったり?とかね。…割と似とらん?一緒にすんなって感じ?……うん、やっぱり気は合うと思うんだよなァ…。だから、俺もこれからもっと、仲良くなりたいなって思ってるよ。うん。…講座開くついでに、ソッチの惚気も聞かせてちょーだいな。ってね。…代わりに俺も惚気るけど。 | |||||
加賀美さん | |||||
………なんだろうね。僕、加賀美さんのこと全然知らないのにさ。なんだか、前と違うなって思うんだ。今の方が良いなって、思う。空気が柔らかくなったなって思うのは気のせいなのかな。最近は徳永さんと、雰囲気が似てきたよね。僕さ、徳永さんのこと姉貴みたいって思ってるから、……将来は加賀美さんのこと、兄貴みたいに思うかもね。……嘘。今でも結構、兄貴みたいって思ってるとこある。だからもっと話してみたいよ、加賀美さんと。空気だけじゃなくて、他のことも知りたいから。 |
――前夜の記憶―― | |||||
---|---|---|---|---|---|
>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
上広へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
上広 | |||||
……上広とは。結局、あんまり話せなかったな。分かってるかもしれないけれど、俺、君の事、少し苦手だった。いや、かなりかもしれない。…何を考えてるのか分からなくて、成績は良いのに、お世辞にもそうは見えなくて。明るくて、ふざけてて。……でも、そういう面しか見てこなかったのは俺だな、って思ったんだ、改めて。この間の話し合いの時とかで。……、なんかぐだぐだ喋っちゃったな。 だからさ、…無事帰って来られたら、女心解説講座でも開いてよ。一緒に飯でも食べながら。 | |||||
上広 | |||||
おれが言うのもなんだけど、上広のこと、不思議な雰囲気の人だなって思ってた。結構ね。あんまり食べないところもおれから見ればふしぎだし、なんとなく掴みどころのない人だって思ってたけど、実際に話してみたら思ってたより普通で、やさしくて。上広も、大人っぽいイメージがあるのかな。おれが話をしたら、ちゃんとしっかり聞いてくれそうで。なんとなく一緒にいたら落ち着く気もするし。……そういう独特な雰囲気、いいなって思う。また機会があれば話したいし、今度は上広の話も聞いてみたいから。だから、これからもよろしくしてくれたらうれしいな。 | |||||
まーくん | |||||
ねえダーリン。この際だからぶっちゃけちゃうケド、……俺さ、ニガテだったんだよネ。お前のコト。同属嫌悪っつーの?笑顔の胡散臭さといい、ヒトのあしらい方といい、スゲエ似てるなって思っててサ。それにお前の言葉は…あんま信用ならなかったし?ま、そりゃお互いさまなんだけどよ。……でもお前、最近ちょっと変わった気がする。だから俺も、ちょっと変わってみようかなって思っててサ。例えば俺らの関係とかネ、曖昧だったっしょ?でも俺、もうダーリンより大事なコ出来ちゃったからさぁ。キスはしてやれねえケド、ま、クラスメイトあーんど隣人のよしみでこれからもヨロシクな。たまにゃ学校帰りにワックでも寄ろうぜ。 | |||||
上広先輩 | |||||
上広先輩の場を華やかにさせるというか明るくさせるようなところだとか、そういったことを自然としている先輩がすごいなとずっと思っていました。だからあの場で自分が嫌いって言っていたのにも驚いたんですが…でもやっぱり上広先輩の話上手なところとかはすごいなというのには変わりなくて。寧ろ悪いなとは思いながら少しだけほっとしたような気もしたのは、上広先輩にそういうところを感じなかったからこそなのかもしれません。なんて、すみません。…先輩とお話する機会もなかったので良かったら戻ってきたらまたお話させてください。先輩の話上手なところとか参考にしたいところがたくさんあるので。 | |||||
上広君 | |||||
明るくて、華やかで、でも時折不意に頼り無げで。…何かしら、とっても上手な子だなあって思ってたわ。……でも、だからこそ君と玄がって気付いた時は納得したし、反面とっても不安だったわ。…ああ、いえ。杞憂だって事は十分わかってるけれど。あの子はとっても純粋な子、真白なキャンパス。…これからも沢山のわからないにきっと出会うと思うの。もし彼女が道を見失いそうな時はちゃんと手を引いてあげてね。…残念ながら私じゃ其の役目は果たせないから。……ねえ、鈴蘭はあの子に良く似合っていたでしょう?…なんて。…大切にしてね、私の大事な親友だから。 | |||||
上広先輩 | |||||
……六月のことは思い出しません。思い出しませんが……、その、一応改めて謝っておきます。殴ってしまったのも、馬鹿って言ったのもごめんなさい。…先輩って口が上手いから何考えているのか未だにあたしにはよく分からないけど、でももしかしたらふざけてるように見えても嘘は言ってなかったんじゃないかなって、最近は思うんです。話し合いの時に皆で一緒に…って発想が出てきたのも少し意外でしたし…。上広先輩が変わったのか、あたしの視野が狭かったのかは分かりませんけど、客観的に見ても今の先輩は格好良いと思いますよ。そんなところ。 | |||||
まさひと | |||||
最初は上広のこと、かなり苦手だった…というか、嫌いだった。…から、正直、おまえがこんなに大事になるなんて思ってなかった。…けどさ、今でもまさひとは俺の一番じゃない。二番でも。…嘘じゃないよ。本当に嘘じゃなくて………特別なんだ。おまえは。だから誰かと比べて順番とかつけられない。おまえより誰かを優先する時があったって、結局俺はおまえに戻ってくるんだ。例えばこの先、どれだけおまえを嫌いになっても、何があっても、おまえのおかげで今の俺が居て、俺にとっておまえが意味のある存在なのは変わらない。そんな一時の感情に左右されないくらい、おまえは大事だから。…ってのが、俺の、今の気持ち。…それと、俺はおまえはみたいに、もし明日で全部終わっても、二人一緒なら良いとか思ってないからな。ちゃんと一緒に生きるぞ。おまえが拾ったんだから、責任とって最後まで傍に居ること。約束な。 | |||||
上広くん | |||||
上広くんは最初から全然ぶれなかったところがすごいなーって思うよ。とにかく頭が良くて…勉強が出来るってだけじゃなくて、頭の回転が速いっていうのかな?成績アップする勉強の仕方、もっと教わりたかった…!それに勉強以外でも意外と話した事なかったから、上広くんの興味あるものとかもっと教えてもらいたいな。それとね…優一くんの優って字は優れてるって意味もだけど優しいって意味もあるから、上広くんは両方持ってる人だって思ってるよ! | |||||
上広さん | |||||
ホント、僕の周りには不思議な人ばっかいるよね。上広さんも、その一人だよ。なんか掴めないし、掴んでも擦り抜けてどっか行きそうだし、……あと背高いのも嫌だ。児玉と利川さんと上広さんに囲まれるの、なんか嫌。……でもさ、上広さんがいるのは心強いなって思った。最後の戦いだって上広さんいなきゃ僕は倒れてたし、……だから、感謝してるんだ。ありがと。今度話す機会があったらさ、……上広さんの不思議じゃないとこも、ちゃんと知りたいな。 |
――前夜の記憶―― | |||||
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>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
立平へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
立平さん | |||||
あの日、あの場に居たくせに助けられなくて、ごめん。…伝えていなかった気がしたから。最初の探索の時、正直立平さんの事面倒だなって思った。関わろうとして来たから。「ホントに?」って聞いてきたの、覚えてるかな。図星だったから、驚いたよ。怖い、よりも面倒は嫌だ。という気持ちの方が強かったから。…とにかくどうでも良かったんだ。全部。無駄だと思っていたしね。…今なら、もっと素直に受け入れる事が出来るのにな。…その、つまり。今は俺も君の事を知って、関わりたいと思ってる、って事が伝えたかったんだ。 | |||||
立平さん | |||||
ずっと前、公園で立平さんと会った時は、正直名前なんて少しも覚えてなかったんだ。けど、立平さんの雰囲気のおかげかな。何気ない話をしてるだけで楽しかったし、カレー作りを手伝ったのも楽しかったよ。隠し味のこととか、おれの言葉に興味を持ってくれてる姿も、結構嬉しくてさ。……結局、それ以降は色々あって、他の料理の味見とかも全然出来てないけど。立平さんさえ良かったら、何か作ったときはまた声掛けて欲しいな。シュークリームも、また食べよ。 | |||||
ナナちゃん | |||||
今更だけど夏休みの映画デート、楽しかったぜ。付き合ってくれてありがとな。あの手の映画は観んのハジメテだったケド、ナナちゃんオススメの台詞もバッチリ覚えたし?今度上手く使えてるかジャッジでもしてよ、センセ。…アハ、でもそんなコトしたらヤキモチ妬きな可愛いコに怒られちゃうカモ。俺が。そーいうワケだからまた今度一緒に映画に〜とは軽々しく言えねえんだケド、俺のわがままに付き合ってくれたお礼に、今度はナナちゃんのわがままに俺が付きあってやるからサ。なにかあったら遠慮なくいってくれよ。 | |||||
ななちゃん | |||||
私ね、ななちゃんがお祭り行こうって誘ってくれた時にすっごく嬉しかったんだ。ななちゃんが声掛けてくれたことが嬉しくて、思い返すとあの時のメールのテンションが可笑しかったかなって思うぐらいに。クラスでも寮でもななちゃんがいると何だか場がとっても明るくなる気がして…ずっとすごいなって思ってたから。…楽しそうなななちゃんの顔をね、見てるのが凄く好きだったんだ。だから暫く目を覚まさなかった時は結構堪えたし……それに、後悔もしたの。もっと一緒に色んなことしたかったなって。ななちゃんといるの、すごく楽しかったから。だから今はね、見てるだけじゃなくてななちゃんと一緒に色んなことしたいと思うの。ななちゃんと一緒にいて感じるこの楽しいにだって嘘はなくて、だからこそもっとこの気持ちを大事にしたいって思うんだ。なんて、変なこと言ってごめんね。その…コスプリはハードルが高いかなって思ったんだけど、よくよく考えたらそれもななちゃんと一緒なら楽しいかもしれないって思うので。だから、全部が終わったら一緒に撮りに行こうね。メイド服でも何でも着て、思いっきり笑おうね。 | |||||
立平 | |||||
…立平ってさ、エネルギーの塊みたいだって思ってた。素直で人懐っこくて、全力で気持ち表現して……正直反応に困ることもあったけど、無視しようとしてもつい気になるっていうか、気づいたら巻き込まれてる、みたいな……なんて言うんだろうな、でも、嫌いじゃなかった。…って言うのが少し前の俺で、…今は、好きだって思ってる。…糸川も藤澤もだけど、俺、今まで人付き合い避けてたから、こうして後輩が居るの、意外と嬉しいみたいでさ。…終わったら甘いもの沢山やるから、前みたいに疲れるとかシャドウ可愛くないとか言わないで、明日、頑張ろうな。 | |||||
立平さん | |||||
…少し、後悔しているわ。あの夜私も向かっていれば何か変わったのかしら、って。だから君の目が覚めて本当に良かった、元気な笑顔がまた見たかったから。…君と一緒にいるとね、本当に元気になるの。出席簿の文字は勿論だけれど、均一化されたメールでも心が躍るんだって少し驚いたわ。今迄メールを軽視しすぎたなって気付きもね。…でもやっぱり直接言葉を交わして君の笑顔を見ていたいから、一緒にモールにでもお出かけしましょうか。美味しいものを食べて、沢山買い物して、それから…卒業しても私の事、さゆセンパイって可愛い声で呼び掛けてちょうだいね。 | |||||
立平さん | |||||
立平さんの明るさやハイテンションって皆にとって大事なものだったんだなって、こういう状況になって改めて思い知らされるよね。でも、だからこそ一人で無理してた部分はあったのかな……シャドウに襲われて倒れたって聞いたときは本当に心配した。結局、誕生日祝って貰ったお返ししてないし。二女会も出来てないし。……いつか、のために今は頑張ろうと思うよ。 | |||||
ナナちゃん | |||||
元気一杯で気持ちを明るくしてくれて、でも細かいところに気を配ってくれたりして…そういう、ナナちゃんの女の子だなってところがすごく好きなんだ。誰にでも臆しないで関わろうとするところとか、実は憧れてたよんだよ。それでね、今度は違う場所にもお買い物に行きたいな!ナナちゃんはセンスが良くてお洒落だから、服とかアクセサリーも選んでほしい…!部活でナナちゃんの元気な応援、まだ見られてないからこれから絶対に見るんだって思ってるよ! | |||||
奈南さん | |||||
奈南さんは…かわいいな。ザ・かわいい女の子っつーか、…こういう状況で、こういう変な繋がりが生まれてなかったら、多分…割りと本気で口説いてたよなァって。…面と向かって言うことじゃねぇとは思いますけどね?…ほーんと、好みなの。女の子らしい女の子。元気で明るくて、顔が可愛くて、ちょっと頭が弱くて?……うん。やっぱ好みど真ん中。抱き心地よさそうだし。…だから怪我とか色々あって、勝手にすげぇ心配してたんだ。結局俺は俺の中にある可愛い君のイメージしか知らん訳だし、これから…えーと、可愛い後輩に留まる範囲で、知っていきたいとも思ってっから……手始めに、勉強でも教えてあげましょうか。3年になったら受験で補習とかやってる場合じゃねぇから、……あー…俺、心配です。…頑張ろうね。 | |||||
立平 | |||||
立平のことうるさいって思うことは、正直あるよ。でもさ、立平がいないのは、……それは、落ち着かない。クラスでも、寮でもね。立平の底抜けの明るさって、周りに影響与えてるんだと思う。……勿論、良い意味で。いつもはこんなこと言わないけどさ、立平のそういうとこ、長所だと思ってるから。……ああ、でも勉強は頑張った方が良いよ。今の二年生で立平だけ卒業出来ないのは嫌だし、……テスト勉強くらい、手伝うから。 |
――前夜の記憶―― | |||||
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>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
藤澤へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
藤澤さん | |||||
藤澤さんは、…穏やかで、自己主張をしない子だと、ずっと思ってた。だから、大晦日の日、結構驚いたよ。同じ委員会で、多少は交流もあった筈なのに。俺は君のこと、ちゃんと知ろうと思ったこと無かったんだな、って改めて感じた。…その、大晦日の日にはっきりと”戦いたい”と言った藤澤さんを見て、俺がどれだけ先入観で君のことを決めつけていたかも、知る事が出来たよ。正直意外だと思ったけれど、あの日の藤澤さんが、凄く生き生きとして見えたから。そういう藤澤さんを、もっと知りたいと、思った。 | |||||
藤澤さん | |||||
多分、一番話した機会が少なかったのは藤澤さんかな。クガメグムと一緒に写真に映ってたなーとか、重そうな武器を使いこなしてたなーとか、ほんとにそれくらいしか浮かばなくて。なんか、勿体無い気分。来年は同じクラスになるかもしれないし、これからゆっくり親睦深めることが出来ればいいんだけど。……でも、そういえば藤澤さんもクッキーとかアイスは喜んでくれてたっけ。今度一緒に作る? っていうのは唐突過ぎるだろうけど、藤澤さんからの差し入れも待ってる。 | |||||
サチちゃん | |||||
何時ぞや御迷惑お掛けしたのは俺の方じゃね?……なぁんて、つかあの時のコト覚えてくれてたんだ。てっきり記憶から抹消されたと思ってたんだケド…アハッ、それとも忘れられねえくらい強烈だった?………今更かもしれねえケド、あの時は悪かったよ。ああいや、そういや俺サチちゃんに謝ってなかったなって思ってサ。これが最後になるかもしれねえからってワケじゃあねえケド、そんな機会でもないと言えそうにねえから一応。正直サチちゃんってサ、周りに合わせて流されてばっかりで、テメエの意見なんて持ってねえんだろうなって思ってたんだケド、…俺の間違いだったみてえ。サチちゃんの顔、あの時と違って今はマジで楽しそうに見えるしサ。嫌じゃなけりゃ今度一緒になんか食いに行こうぜ、食べる時のサチちゃん見てると楽しいしさ。 | |||||
藤澤 | |||||
…明日、だな。…どうだ?って言っても、藤澤の方がよっぽど俺より度胸あるってのも知ってるんだけどな。…見てればわかる。なんて言うほどの仲じゃないけど、それでも4月からずっと一緒に居て、大人しそうに見えてしっかり自分を持ってるってことも、冷静に周りが見えてることも、そういうのは伝わるしな。…まあ、違ってたら俺のお前へのイメージってことで受け取ってくれ。…あと、今度、どっか食べ行くか。俺でよければ、料理もするし。…俺の知ってる中だと、食べてるとき一番楽しそうだからさ。他にも藤澤の好きなもの、知りたいって思ってる。…かわいい後輩、だしな。 | |||||
藤澤さん | |||||
私、藤澤さんを見ていて引っ込み思案な子だと思って居たわ。…でも、一対一で遣り取りをすると本当はしっかり意見を持った子なのかなって印象が変わったの。うん、だからこの前の夜は其の裏付けがとれたかな?…なーんて。……私ね、帰ったら藤澤さんと一緒に料理を作りたいわ。レパートリーは偏りがちだけれど私ももっと増やして行きたいから…何か全く知らないものに挑戦するのも良いわね。勿論、沢山言葉を交わす事は忘れずに。…そうだわ、帰ったらレシピノートを貰ってくれる?私、いっぱい食べる子がとっても好きだから。君に一番、使って欲しいな。 | |||||
藤澤さん | |||||
…あたしね、結局一度も藤澤さんと遊べなかったことがかなりの心残りだったりするの。誕生日にトリュフを貰ったのは本当に嬉しかったし、この一年で誘う機会なんて今思えば沢山あったはずなのに……藤澤さんがどういうこと考えて戦ってきたかとか、大晦日までずっと知らないままだったって気がついたから。少し…違う、ものすごく悔しい。だから全部終わったら今度こそお互いちゃんと話をして友達になりたいなって思ってるんだけど……だめかな? …まぁ断られても簡単にめげるつもり、ないけどね。あたしが勝手に仲良くなりたいだけだもの。 | |||||
幸ちゃん | |||||
前に馬鹿な事を言ってた私を止めてくれて、今はすごく感謝してるよ。打ち明けられないと思ってた事を聞いてくれて、あれから毎日を過ごすのにどれだけ心が軽くなったか分からなかった。苦しい時に相談できる人が居るって、思ってたよりずっと心強かった。それに一番に全部話せたのが幸ちゃんでよかったとも思うんだ。大袈裟に聞こえるかもしれないけど、あの時に本当の私が救われたんだと思う。いつも謙虚だけど、幸ちゃんは本当に素敵な女の子だから…できればもっと自分の魅力に自信持ってもらえたら嬉しいなって。幸ちゃんは可愛くって勇気がある、すっごく自慢の友達だよ!どんな話も丁寧に耳を傾けてくれて、皆の事をよく見てる頑張り屋の幸ちゃんが大好きだよ。私ばっかり頼ってる気がするけど、どんな小さな事でも遠慮なく話してね。幸ちゃんに話を聞いてもらうのも好きだけど、幸ちゃんの話をもっと聞きたいなって思うから。それに美味しいお店もまだまだ一緒に行きたいし、それ以外の思い出も作りたいな。 | |||||
幸さん | |||||
幸さんって不思議な子だよな…って、本人に言うのもなんですけど。そんなに目立つことはしてねぇのに、何でか目で追っちゃってンの。…俺、君みたいな子はあんまり出会ったことなかったから、結構ずっと前から気になる存在だったのよ。とか、ね。…あは。告白みたい。でもほんと、幸さんの言動にはちょっと俺的に読み辛いところがあって、変な感じにモヤモヤしちまうから気になってたんだろうなァ…。見た目はただの気の弱そうな女の子なのに、アレだけはっきり戦うって宣言しちまう辺り、…なんだろ、ギャップ?……俺が表面上で見てる君と、本当の君は違うんだろうなって。……あー、やっぱ気になってるわ。…良かったら、今度どっか行かね? | |||||
藤澤 | |||||
藤澤は物好きだと思う。写真のときだって僕以外にも名前書くヤツいただろ。何で僕の名前、……いや、それはもういいや。僕も、あの写真は、……思い出だって、思ってるから。……僕、藤澤はいつも周りから一歩引いてるような気がしてた。でも、変わったよね。最近は真っ直ぐ前を向くようになったなって、思ってる。……ちょっと偉そうかも。でも、本音。明日が終わったらさ、ゆっくり藤澤と話してみたい。断っても良いよ。でも藤澤が話したいって言うなら、……やっぱり、藤澤は物好きだ。 |
――前夜の記憶―― | |||||
---|---|---|---|---|---|
>ぼんやりとした頭の中… >…何処からか、声が聞こえる… 心配はいらないよ。ここは”あの世”じゃない…君はまだ生きている。 覚えている?以前、ラヴァタが言った事を。 築いたコミュニティの力こそ、君を真に変える事の出来る力だと… 一つ一つは、ごく小さな力…でも、確かに君へと向けられている… 目を閉じ、耳を澄まして…思い出して…仲間たちの声を… …君の生きる意味を、 >胸のあたりに、不思議な光が集まっていく… >仲間たちの熱い想いが、蘇ってくる… | |||||
当真へ | |||||
…こうして君に言葉を贈るのは二度目になるな。 いよいよ、明日、全てが決する。今度こそ最後の戦いだ。 | |||||
当真さん | |||||
当真さんは、…本当に変わったなって思うよ。余計な交流を避けていた君が、祝賀会の時に大切なものを増やしたい、と言っていたのは結構、驚いた。どう?あれから大切なものは、増えた?…君の言葉に影響を受けて、という訳でもないけれど。俺もね、ここやこの場に居るメンバーを、大切にしたいと思うようになったよ。勿論、当真さんも含めてね。…だから、そんな場所や人を、失いたくないって思う。これから、きっと本当に大切な存在になるだろうから。 | |||||
当真さん | |||||
当真さんは、ほんとうに雰囲気が柔らかくなった気がするな。って言ってもちゃんと話したのは大分前のことだし、その時はその時で色々あったから、尚更感じるだけかもしれないけど。元々やさしいひとだとは思ってたけど、それ以上に前は気を張ってる印象が強かったから。今は、すごく柔らかい感じ。大切な人が出来たんだなっていうのもなんとなく分かるし、すごくいい変化だなって思うよ。羨ましいくらい。けど、おれも色々変わったつもりだから。結局あれからは全然話せてないし、またゆっくり話してみたいな。 | |||||
トーマ | |||||
そーいやお前とはあんま話したコトなかったよな。寮の屋上で初めてシャドウとヤリあった時に近くに居たってコトだけは覚えてんだケド。アハ、んな昔のコト覚えてるなんて俺って案外記憶力イイのかもネ。トーマの最初の印象ってスゲエ無口でツレねえヤツ、だったんだケドさ。…お前、口数増えたよな。絡んでくれるようにもなったしサ。それに最近はちょっと女の子っぽくなったし?…ま、ともあれだ。明日はヨロシク頼むぜ、トーマ。 | |||||
当真先輩 | |||||
当真先輩はかっこいい先輩だなって思っていて…ああでも、料理の印象もすこし。今日まであんまり私から声を掛けることは出来なくて今はそれを勿体なかったなと思っています。前から怖いとかそういう風に感じたことはなかったんですが、最近は特にすごく親しみやすいような雰囲気がして、元々優しいなってところは皆さんへの言葉から思ってはいたので余計に。当真先輩の相手を真っ直ぐ見ているところとか、私はあんまり相手を見ているようで見ていないので…すごいなと思います。相手をちゃんと見ているので私もそう在れたらな、と。…なので、また今度良かったら私とも料理を一緒に作ってください。良ければお喋りも。 | |||||
当真先輩 | |||||
祝勝会の時、当真先輩は真壁先輩のことを素直だって言ってましたけど……あたしとしては先輩も充分素直な人だと思ってました。実は。…ううん、正確には素直じゃなくて真っ直ぐって表現した方がいいのかな? 当真先輩のそういう筋が通ってるところ、潔くて綺麗だし、救われてる人も結構多いと思うし、あたし自身もっと近くで見習いたかったなって……今更言っても仕方がない気もしますけどね。でも納豆巻きが好きだとか意外で可愛い先輩の姿、最近はちょっとだけ知れて嬉しかったです。 | |||||
玄 | |||||
ねえ玄、お礼を言わなければならないのは私のほうなのよ。……夏祭りの日から何度も君を傷つけて、惑わせてばかりだったのに手を伸ばし続けてくれてありがとう。…君は気付いていないかもしれないけれど、私はずっと玄に支えられて今日までやってきたのよ。だから今、君の悩みを聞けたり言葉を送る事ができて、君が嬉しいって思う糧になれて、…とても嬉しい。ね、いいこと教えてあげるわ。…私があんな風に意地悪する相手はこの世でたった一人、玄だけよ。だからうっかり、また君を翻弄して困らせても特別だって喜んで欲しいな、…なんて。君と話していると私も色々考えさせれるわ、でも人を想うって難しいけれどとても幸福なことね。……私もね、君が好きよ玄。とっても真直ぐで、澄んでいて、綺麗な君が私は好き。君は私の大切な人、…私の親友。辛い時には必ず私を思い出してね、例え君の手は引けずとも…どんな時も私は君を見守っているから。 | |||||
当真さん | |||||
同じクラスになった時からもう絶対話しかけたい友達になりたい…!って実はすっごく思ってたんだよね。春ぐらいにクラス内で視線感じてたら多分それ私だったと思う…!大変だと思うのに少しずつ近付こうとしてくれてるのがね、本当に嬉しかったんだ。あんなに感動するクリスマスは初めてだったよ!あんなに輝く思い出はもうないってぐらい素敵な一日をプレゼントしてくれたね。私が阿呆な事しても受け止めてくれて、すごく真っ直ぐで優しい当真さんが本当に大好きだよ。もちろんクリスマスだけじゃなくて当真さんとの事、どれも絶対忘れないからね。…それにね、まだ名前で呼ばせてもらうっていう野望も叶えられてないから…!そのためにも怖い怖い言ってるより思いっきり頑張らないとって気合い入ってるよ。 | |||||
玄ちゃん | |||||
……今晩は。お姫さま。ご機嫌はいかがですか?……因みに俺は、すげぇ悪いです。玄ちゃんに嫌いだったとか言われたから。………ウソだよ。そんなの最初からわかってたしな。普通に明日のこと考えたら気分悪ぃだけ。……玄ちゃんはさ、強いようで脆いようで、でもやっぱり、強い子だよね。どんだけお姫さまとか言ってもアンタの格好良さに、偶に俺は敵わない気がして…ちょっと悔しいけど、やっぱり好きだなって思うんだよ。…本当に。すきだ。………はあ。もう…、抱き締めたまま黙ってちゃ駄目か?玄ちゃんなら黙ってても俺の気持ち分かってくれるだろ……ってのは、甘えだよなァ…ったく。…あー、何か有り得んくらい嬉しいことばっか言ってくれてるし……、君は多分、自覚がねぇんだろうけど…俺の喜ぶことをいっぱいしてくれる。君がくれたものはどれも大切で新鮮で、かけがえがなくて……特別。俺だってそう思ってるよ。……ほんと、最初はこんな風になるなんて全ッ然思ってなかったのに、今じゃこんなに可愛い可愛い言ってるんだから、俺も変な奴だよな…。でも本気で思ってるんだもん。…疑わないでよ。俺も君を疑わないから、…あ〜…ほんと、…僕より男前なこと言うのやめてくれない?かっこいいわ。且つ可愛い。…約束、果たすぜ。……果たすから、終わったらまた「すきだよ」って、ご褒美頂戴な?…倍にして返してやるから。 うん、…大好き。 | |||||
当真さん | |||||
当真さん、……僕さ、当真さんのことずっと気になってた。どうしてそういう格好してるのかなって、……僕は僕でこういう格好だからさ、何かあるんだろうなって思ってた。そのへん、お互い同じこと考えてたんだね。当真さんの背中ってさ、僕、なんだか寄りかかりたくなるんだ。頼りたくなる、っていうのかな。当真さんって年上って感じがして、すごく優しいなって、思う。……だから頼りすぎたら、ごめん。でも僕、当真さんと話したいよ。……何となくだけど、良い話が聞けそうな気がするから。 |