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【Event7】女帝

巨大なモミの木のツリーが聳え立つパーティー会場と化したエントランス。料理に飾りつけにおめかしと、皆でクリスマスパーティーの準備を行う楽しい時間。何か大事なことを忘れている気がするけれど、どうしても思い出すことができない。そうして準備が整えば、いよいよパーティー開始の乾杯だ。
* 9/21(Sat) 15:41 * No.1
アルカナが示すもの

やあ、アイリーン。パーティーは楽しんでいるかい?
……おや。どうやら心から、って顔じゃなさそうだ。何か他のことに気をとられている顔をしてる。
そうだ、気晴らしに君を占ってあげようか。

>マンゲツはタロットカードを取り出し、テーブルの上に並べた。

君は、なぜ君のペルソナが”女帝”のアルカナを持っているか考えたことはある?
理由なんてあるのかって? 逆にない方が不自然だろう?
ペルソナはもう一人の君と言ってもいい存在だ。決められたカテゴリーの中で偶然選ばれたにしたってそれなりの意味はあるに違いない。
さあ、好きなカードを一枚選んでごらん。

>カードを選ぶと、マンゲツはそれをひっくり返した。
>!
>なんと、”女帝”のカードだ。

女帝とは慈愛と豊かさを象徴する母なるもの。
人はこの世に肉体を持って生まれたからこそ幸せを享受できるという。
周囲の恩恵を受けて育ち、やがて自らが恩恵を齎す者へ。
故に「幸福」を示すのがこのカード。

慈愛とは人を受け入れること。
豊かさとは人との縁のつながり。人はそれを幸福と呼ぶ。

他者を慈しみ、人と共に歩める存在。……そんな風になりたいと君は願った。違うかい?

そう、かつて”君”はアイリーンになりたかった。だが、君には新たに思い描く”未来”があるはずだ。
そしてそれを実現するのは此処≪イデア・ルーム≫じゃない。

>マンゲツは新たなカードを引き当てた。
>真っ白なブランクカードだ。
白紙の未来。君たちに明日は来ない? いいや、これはその明日を決めるためのカードさ。

>白いカードを先ほどの”女帝”のカードに重ね合わせ、ひっくり返すと、
>!?
>両方とも真っ白なカードに変化した!
これを”ワイルド・カード”と言う。つまり”何にでもなれるカード”のことだ。

カードなんて単なる紙切れ。それ自体は無意味なものだが、しかし我々はそこに意味を見出した。
思い出してごらん。君には何が浮かんで見える?
君の幸福に必要なのは誰?
* 9/22(Sun) 20:07 * No.6
ロックとの思い出

ロックちゃんにはお名前や見た目の印象通りな子だなぁって思ったなぁ。マイペースで享楽的なようだけど、でも自分のペースだけで人を置いてったりはしないわよね。ロックちゃんオンステージ、わたし一人で味わっちゃったのが勿体無い反面、すーっごく贅沢な気分だった!一緒に歌うのはちょっぴり恥ずかしかったけどね。またお歌聴きたいなーとも、今度は全員ででもいいなーとも思ってて、これも贅沢な悩み。お願いしたら叶えてくれる?それとも気分が乗らなきゃかしら?
――あの時一緒に歌った曲、起きてすぐ調べて、今も聴いてるんだ。現実での姿もどんな人かも知らなかったけど、その人もこの曲歌ったり弾いたりするのかなって、時々考えた。この冬を超えたら、あたしたちにとっての薔薇の花は咲くのかな。どんな色かはわからないけど、やっぱり花束くらいがいいなって思うよ。
* 9/27(Fri) 21:10 * No.16
アリスとの思い出

おねだりされたり甘えられると弱くて、なんでも叶えてあげたくなっちゃうかわいいアリスちゃん。下のきょうだいがいるって本当にこんな感じなのかしらってよく考えたのがアリスちゃんだったし、仲間みんなに思ってもいるけど、絶対守ってあげなきゃって一番思ったのもそう。わたしはみんなにとってのお姉ちゃんでいたいと思ってるけれど、ふたりだけの砂のお城は、とくべつ。“アリスちゃんと”ってことだけ考えて臨んだら、ぽこぽこ色んなことが思い浮かんじゃったのって悪いお姉ちゃんかしら。
――ちょっと、びっくりした。身近にいたんだっていうのもそうだけど、もう少し経ってもあたしの中で宮生とアリスは中々重ならないんだろうな。動物の話するの、楽しいよ。最近は動物の特集とか見ると、ちょっと宮生思い出したりもする。動物の色んな“かわいい”の話をしたけど、アリスが好きな“かわいい”に含まれるのかなとか、聞いてみたいな。
* 9/27(Fri) 21:11 * No.17
イサナとの思い出

とっても頑張り屋さん、一緒にいると元気がもらえちゃうし、わたしも頑張ろ!って思わせてくれるのがイサナちゃんだったな。走るの、本当は苦手どころか嫌いなくらいだけど、障害物競走とっても楽しかった。一緒に頑張れて、一緒に喜べる、イサナちゃんとは何しても同じような気持ち分け合えるんだろうなって思ったわ。あなたがシャドウに立ち向かったあの日、わたしの方が助けに行った側だった筈なのに、立ち上がることや踏み出すことを選んでくれた姿が眩しかったし、友達にって踏み込んでくれたのも……嬉しかった。あの日にひとつ、明かりが増えたみたいに思ったの。あなたの勇気に応えたいって思えたから、わたし、アイリーンじゃなくっても頑張れたのよ。
――眞樹くんと真唯ちゃんと同じくらいの年頃だったから、イサナを可愛がってると、本当の自分が出来ない部分を埋められていたところはあったのかな。でも、今はそんなんじゃない。あたしたちが“アイリーンとイサナ”のままだったらきっと知らないままだったくらい、あたしと昼神さんってちょっと似てるとこあるみたい。もっと知りたい、だから話したい。いつか、あたしがアイリーンになった話を、聞いてもらう時もあるかもしれないね。貰った手帳に、昼神さんの名前、たくさん書きたいよ。……友達だもん。
* 9/27(Fri) 21:12 * No.18
ジャガとの思い出

ジャガちゃんは不思議な子って思ってた。なんでバケツ被ってるんだろ〜?とか。けど体格が小さい子だからちょっとした挙動がかわいく見えたし、花火を楽しんでるんだなーって反応もとってもかわいかったなぁ。淡々としてるようで、案外反応がわかりやすいとこがあったり、気にかけてくれたり気遣ってくれたり、優しい子なのよね。あなたのシャドウを見て、その理由がよくわかった。散々その優しさで助けてもらった人なんだから、当然よね。自分ではどうしようもないようなことの悩みなんてとても苦しいだろうに、そのせいで誰かを傷付けるかもしれないと恐れているのが伝わって……わたしの知らないあなたを知ったけど、それでもやっぱりわたしの知る優しいあなただった。
――半分こ、とか。一緒に、とか。誰かとじゃなきゃ出来ないこと、鵜飼にはたくさん教えてもらった。一人でいると寂しいなんて、無理矢理忘れようとしてたことまで思い出しちゃった。けどもう、凍えるような夜は訪れないとも思える。いっぱい、助けてもらったし、守ってもらったの。アイリーンが現れた夜だけじゃなくってね。鵜飼はそんな自覚ないかもな。もらったものばっかり多くて、だから今でも夢みたいに思ったりするけど、それでも一緒にいること選んでくれたから、これからはあたしも鵜飼の心を守っていたいんだ。

傍にいられるだけで、一緒にって言葉もらえるだけで、幸せなの。
だいすき。あたしね、鵜飼と一緒に生きていきたい。
* 9/27(Fri) 21:14 * No.19
覚醒

(ひとつ、ふたつ、瞬きが続く。ずっと瞼は開いていた筈なのに、ようやく視界がひらけたような心地があった。思い出したのだ。全部。自分の正体を。大好きなこの場所に、永遠にはいられない理由を。)……うん、そうだ。あたしも最初は、ずっとここにいたかったけど……それじゃ、ダメなんだ。(零されるは艶やかな高音ではなく、目線は幾分か低い。手にしていた杯を覗けば、そこに理想の姿は映らない。もう受け入れた自分の姿だ。)あたし、憧れのお姉さんでも、みんなのお姉ちゃんでも、どっちでもないんだよ。……それでもね。色んな人とお喋りしたり、友達になれたり、……好きな人に、好きって言ってもらえたの。(あんなに嫌いだった自分で、他の誰かであればよかったと幾度も願った自分のままで、誰かと共に在れることを知った。家族とも、きっとそう。向こうの連れ子のふたりから、先日初めて“笑子ちゃん”と呼ばれて、暫し話すことが出来たのだとか。ただ、前を向けば、踏み出せば、これだけ景色が変わるのだと知れたのはこの世界で過ごした時間のおかげであり、そして、紡がれた縁が齎したものだった。)……ありがと、マンゲツ。思い出したし、自覚もした。この世界も大切で大好き。マンゲツも、ヒカリも、ロックも、アリスも、イサナも、ジャガも、……アイリーンも。みんなが、大切。でも、あたしは現実で生きていくよ、これからも。(双眸を細め、微かに笑いかける。後輩と時間を過ごすなんて初めての経験で、逆に、年上の友達なんていうのも初めてだ。自らの足で立つしかない現実の、苦みを伴わない記憶と思い出。)……それにね、(友愛、親愛。貴ばれるべき想いを積み重ねて、胸奥まで届き芽生えた情感。少し苦しくて、けれどあたたかい。そんな想いを教えてくれたのは、ただ一人だった。)約束、守らなくっちゃ。(“一緒に居る”って、散々交わした願いであり約束が、今尚この身を温もりで包んでくれていることを手放せないのだから。)
* 9/27(Fri) 22:19 * No.24


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