
【Event7】隠者
巨大なモミの木のツリーが聳え立つパーティー会場と化したエントランス。料理に飾りつけにおめかしと、皆でクリスマスパーティーの準備を行う楽しい時間。何か大事なことを忘れている気がするけれど、どうしても思い出すことができない。そうして準備が整えば、いよいよパーティー開始の乾杯だ。
* 9/21(Sat) 15:47 * No.4
アルカナが示すもの
やあ、イサナ。パーティーは楽しんでいるかい?
……おや。どうやら心から、って顔じゃなさそうだ。何か他のことに気をとられている顔をしてる。
そうだ、気晴らしに君を占ってあげようか。
>マンゲツはタロットカードを取り出し、テーブルの上に並べた。
君は、なぜ君のペルソナが”隠者”のアルカナを持っているか考えたことはある?
理由なんてあるのかって? 逆にない方が不自然だろう?
ペルソナはもう一人の君と言ってもいい存在だ。決められたカテゴリーの中で偶然選ばれたにしたってそれなりの意味はあるに違いない。
さあ、好きなカードを一枚選んでごらん。
>カードを選ぶと、マンゲツはそれをひっくり返した。
>!
>なんと、”隠者”のカードだ。
最古のタロットカードでは、これを隠者ではなく「時」と呼んでいたんだ。
隠者とは愚者と呼ばれた者が俗世の喧騒から離れ、内なる真理を追究した姿。
籠るのは他者を拒絶するためではなく、静寂の中で独り己の心を照らすため。
長い時の中で経験を知恵に変え、賢人は先人として後進を導く灯を掲げた。
故に「導き」を示すのがこのカード。
携えたランタンに灯るは智の光。希望の光。
真の賢さは文字の上ではなく皆の心の海に等しく眠るもの。
他者と同じように、可能性を秘めた存在。……そんな風になりたいと君は願った。違うかい?
そう、かつて”君”はイサナになりたかった。だが、君には新たに思い描く”未来”があるはずだ。
そしてそれを実現するのは此処≪イデア・ルーム≫じゃない。
>マンゲツは新たなカードを引き当てた。
>真っ白なブランクカードだ。
白紙の未来。君たちに明日は来ない? いいや、これはその明日を決めるためのカードさ。
>白いカードを先ほどの”隠者”のカードに重ね合わせ、ひっくり返すと、
>!?
>両方とも真っ白なカードに変化した!
これを”ワイルド・カード”と言う。つまり”何にでもなれるカード”のことだ。
カードなんて単なる紙切れ。それ自体は無意味なものだが、しかし我々はそこに意味を見出した。
思い出してごらん。君には何が浮かんで見える?
君が変わりたいのは誰のため?
……おや。どうやら心から、って顔じゃなさそうだ。何か他のことに気をとられている顔をしてる。
そうだ、気晴らしに君を占ってあげようか。
>マンゲツはタロットカードを取り出し、テーブルの上に並べた。
君は、なぜ君のペルソナが”隠者”のアルカナを持っているか考えたことはある?
理由なんてあるのかって? 逆にない方が不自然だろう?
ペルソナはもう一人の君と言ってもいい存在だ。決められたカテゴリーの中で偶然選ばれたにしたってそれなりの意味はあるに違いない。
さあ、好きなカードを一枚選んでごらん。
>カードを選ぶと、マンゲツはそれをひっくり返した。
>!
>なんと、”隠者”のカードだ。
最古のタロットカードでは、これを隠者ではなく「時」と呼んでいたんだ。
隠者とは愚者と呼ばれた者が俗世の喧騒から離れ、内なる真理を追究した姿。
籠るのは他者を拒絶するためではなく、静寂の中で独り己の心を照らすため。
長い時の中で経験を知恵に変え、賢人は先人として後進を導く灯を掲げた。
故に「導き」を示すのがこのカード。
携えたランタンに灯るは智の光。希望の光。
真の賢さは文字の上ではなく皆の心の海に等しく眠るもの。
他者と同じように、可能性を秘めた存在。……そんな風になりたいと君は願った。違うかい?
そう、かつて”君”はイサナになりたかった。だが、君には新たに思い描く”未来”があるはずだ。
そしてそれを実現するのは此処≪イデア・ルーム≫じゃない。
>マンゲツは新たなカードを引き当てた。
>真っ白なブランクカードだ。
白紙の未来。君たちに明日は来ない? いいや、これはその明日を決めるためのカードさ。
>白いカードを先ほどの”隠者”のカードに重ね合わせ、ひっくり返すと、
>!?
>両方とも真っ白なカードに変化した!
これを”ワイルド・カード”と言う。つまり”何にでもなれるカード”のことだ。
カードなんて単なる紙切れ。それ自体は無意味なものだが、しかし我々はそこに意味を見出した。
思い出してごらん。君には何が浮かんで見える?
君が変わりたいのは誰のため?
* 9/22(Sun) 20:14 * No.9
ロックとの思い出
ロック――『イサナの仲間。ギターを持っている。ミュージシャンで音楽が好き。名前の由来は知らないが、辞書で調べてみたら【rock】はロックンロールの短縮形。そして「揺り動かす、揺さぶる」って意味があるらしい。似合うから多分これが由来な気がする。好き嫌いがはっきりしていて、大人だけど子供みたい。いつでも真っ直ぐで明るくて、太陽みたい。』――うん、ちゃんと覚えてる。
第一印象は派手な人。明るくてきらきらしてて眩しかった。前向きで後のことなんて考えなしで、でもロックといっしょに居るとそれでいいやって気持ちになれて、年齢とか性別とか関係なしにやりたいことをやったらいいんだって思えたんだ。いっしょに芋掘り、楽しかったな。焼き芋もおいしかったよね。……向こうの世界で音楽を聴くと、きみのことを思い出すんだ。明るい曲には励まされて、静かな曲には癒されて。いつもより素直に心が動く。今までのぼくは音を聞いていてもそれを楽しむってことがあんまりなくて、歌詞を知りたいって思うこともなくて。……文字が音になって心に届く楽しさを知れたのはロックのおかげ。
第一印象は派手な人。明るくてきらきらしてて眩しかった。前向きで後のことなんて考えなしで、でもロックといっしょに居るとそれでいいやって気持ちになれて、年齢とか性別とか関係なしにやりたいことをやったらいいんだって思えたんだ。いっしょに芋掘り、楽しかったな。焼き芋もおいしかったよね。……向こうの世界で音楽を聴くと、きみのことを思い出すんだ。明るい曲には励まされて、静かな曲には癒されて。いつもより素直に心が動く。今までのぼくは音を聞いていてもそれを楽しむってことがあんまりなくて、歌詞を知りたいって思うこともなくて。……文字が音になって心に届く楽しさを知れたのはロックのおかげ。
* 9/27(Fri) 03:17 * No.11
アリスとの思い出
アリス――『イサナの仲間。リボンが似合うかわいいの探究者。うさぎが好きみたい。名前の由来は知らないが、調べてみたら【Alice】は「少女」の象徴や代名詞らしい。なるほどなって納得した。多分これが由来な気がする。お人形みたいにかわいいけど、かわいいだけじゃない強い女の子。好奇心旺盛で知りたい、欲しいをあきらめない子。』――うん、ちゃんと覚えてる。
第一印象はかわいい子。かわいいものへのこだわりがすごくて、でも欲しがるだけのわがままじゃない。強い自分になりたくってラビリンスで戦ったり、かわいいものが作りたくって苦労したり、なりたい自分になるためなら、欲しいものを手に入れるためならどこまでもがんばることができる努力家なところを尊敬してる。アリスが作ってくれたお守り、今でも大事に持っているよ。……向こうの世界でうさぎを見ると、きみのことを思い出すんだ。リボンやレースもそう。ひらひらの洋服。かわいい小物。全部ぼくには興味のない要らないもので、今までは視界に入ってても気づかなかったようなものたち。それを見つけてうれしい気持ちになれるようになったのは、かわいいが大好きなアリスのおかげ。
第一印象はかわいい子。かわいいものへのこだわりがすごくて、でも欲しがるだけのわがままじゃない。強い自分になりたくってラビリンスで戦ったり、かわいいものが作りたくって苦労したり、なりたい自分になるためなら、欲しいものを手に入れるためならどこまでもがんばることができる努力家なところを尊敬してる。アリスが作ってくれたお守り、今でも大事に持っているよ。……向こうの世界でうさぎを見ると、きみのことを思い出すんだ。リボンやレースもそう。ひらひらの洋服。かわいい小物。全部ぼくには興味のない要らないもので、今までは視界に入ってても気づかなかったようなものたち。それを見つけてうれしい気持ちになれるようになったのは、かわいいが大好きなアリスのおかげ。
* 9/27(Fri) 03:18 * No.12
ジャガとの思い出
ジャガ――『イサナの仲間で、友達。不思議バケツを被っているが周りは見えるしスタスタ歩く。小さいけれどしっかり者。論理的な思考が得意。名前の由来は好物のジャガイモから。イサナに相棒と仲間の違いを教えてくれた。』――うん、ちゃんと覚えてる。
第一印象は不思議な子。落ち着いた話し方だし顔も見えないし、何を考えているんだろって。でも、大事なことを教えてくれた。きみのおかげで見えなくてもわかることがたくさんあるって知ったんだ。普段はわかりやすいからつい相手の顔を見ちゃうけど、見えなくてもジャガの気持ちはちゃんとわかった。表情の代わりに声の高さ、喋る速さが変わったり、黙っているのが一番の証拠だったり。本当は面倒見がよくてやさしくて。常に誰かのことを考えてる。ぼくみたいにおしゃべりじゃないけど、短い言葉の中にこめられたきみの気持ちを探すのが楽しかった。この世界で最初に仲良くなった、大好きなぼくの友達。そろそろ”相棒”になれたかもって思ってたけど、うぬぼれすぎかな? ……だからきみが、…きみがうかいくんだって知ってびっくりしちゃった。でも、すごく納得。どっちの世界でも、ぼくは――おれは、きみに救われていたんだね。
第一印象は不思議な子。落ち着いた話し方だし顔も見えないし、何を考えているんだろって。でも、大事なことを教えてくれた。きみのおかげで見えなくてもわかることがたくさんあるって知ったんだ。普段はわかりやすいからつい相手の顔を見ちゃうけど、見えなくてもジャガの気持ちはちゃんとわかった。表情の代わりに声の高さ、喋る速さが変わったり、黙っているのが一番の証拠だったり。本当は面倒見がよくてやさしくて。常に誰かのことを考えてる。ぼくみたいにおしゃべりじゃないけど、短い言葉の中にこめられたきみの気持ちを探すのが楽しかった。この世界で最初に仲良くなった、大好きなぼくの友達。そろそろ”相棒”になれたかもって思ってたけど、うぬぼれすぎかな? ……だからきみが、…きみがうかいくんだって知ってびっくりしちゃった。でも、すごく納得。どっちの世界でも、ぼくは――おれは、きみに救われていたんだね。
* 9/27(Fri) 03:21 * No.13
アイリーンとの思い出
アイリーン――『イサナの仲間で、友達。背の高いやさしいお姉ちゃん。名前の由来は知らないが、辞書で調べてみたら【Irene】はギリシャ語で「平和」を意味するらしい。似合うから多分これが由来な気がする。やさしくて強い人。イサナに新たな風を吹かせてくれた。』――うん、ちゃんと覚えてる。
第一印象はやさしそうなお姉さん。きれいな大人の女の人でちょっとドキドキしたのは内緒だよ。でも話してみると思ったより賑やかで、みんなの輪の中に入ってわいわいするのが好きな人で驚いたっけ。それにやさしいだけじゃなくて強くって、みんなを守りたいって、守るために逃げずに戦うことを選ぶ人。それで自分を犠牲にしがちなところはちょっと困るぞって思ったけど、だから今度はぼくがアイリーンを守らなくちゃって思ってがんばれた。……けど、結局また守ってもらっちゃったね。戦うよりも逃げることを選びそうになったとき、ぼくを立ち上がらせてくれてありがとう。いっしょに戦ってくれてありがとう。向こうの世界ではじめての……って言ったらジャガに…うかいくんに怒られちゃうかな。でも、アイリーンは…えみこちゃんは、イサナとおれの、大事な友達。それだけは確かだよ。
第一印象はやさしそうなお姉さん。きれいな大人の女の人でちょっとドキドキしたのは内緒だよ。でも話してみると思ったより賑やかで、みんなの輪の中に入ってわいわいするのが好きな人で驚いたっけ。それにやさしいだけじゃなくて強くって、みんなを守りたいって、守るために逃げずに戦うことを選ぶ人。それで自分を犠牲にしがちなところはちょっと困るぞって思ったけど、だから今度はぼくがアイリーンを守らなくちゃって思ってがんばれた。……けど、結局また守ってもらっちゃったね。戦うよりも逃げることを選びそうになったとき、ぼくを立ち上がらせてくれてありがとう。いっしょに戦ってくれてありがとう。向こうの世界ではじめての……って言ったらジャガに…うかいくんに怒られちゃうかな。でも、アイリーンは…えみこちゃんは、イサナとおれの、大事な友達。それだけは確かだよ。
* 9/27(Fri) 03:22 * No.14
覚醒
(思い出す。思い出した。大切な仲間たちの名を呼べば傍らの相棒が教えてくれる。彼らと過ごした愛しい日々。育まれた感情ごと、全部其処に記してあるから。)おれに、好きなものを持つことの楽しさを教えてくれたのはロックとアリス。きみたちの好きなものがおれの世界を豊かにしてくれたこと、ありがとうって言ったことがなかったな。(だから伝えたい。直接、そしてできることなら向こうの世界でも、彼らがくれた贈り物を見せながら語り合えたらいいなと思った。)大事なことに気づかせてくれたのはジャガとアイリーン。普通になれば、他の人と同じになれば幸せになれるって思ってたけど、そうじゃないって…同じじゃないから、違うから気づくことも生まれるものもたくさんあるって教えてくれた。(彼にはこちらの世界の分もまた「ありがとう」って言わなくちゃ。そして彼女とともに、まだ伝えきれていない想いも、あの夜の話の続きもいつの日か。言わなきゃ、じゃなくて言いたい。伝えたい。知ってほしい。)そんな風に思えたのは、この世界に来れたからだ。マンゲツ、アルカナのこと…おれのことを教えてくれて、思い出させてくれてありがとう。──おれは長い間ひとり閉じこもってた。それでもじいちゃんもばあちゃんも、おれのことを責めたり急かしたりしなかった。「逃げてもいい。いつか自分から戦いたいと思うまでは、ゆっくり休んでていいんだ」って言ってくれたこと、思い出したよ。(心のカンテラに光を灯すまで、自分と向き合えるようになるまで二人がやさしく見守ってくれたこと。だが祖母が逝き、祖父も後を追うように倒れた今、一人で生きていくのが怖かったこと。一人で立ち上がるのは無理だと思った。でも、なんとかなってる。気づけば少しだけ視界が高くて、いつまで経っても真新しい学ランではなく縁のすり減った作業着を着ていた。こんなになるまで働いてきた。働けた。)当たり前だけど、おれは一人で生きてたわけじゃないってこと。今も、…これからも、誰かを頼りながら生きてくってこと。できないことが多くて恥ずかしくて、誰かに頼らないといけないことがあるのはおれがダメな人間だって言われてるみたいで辛かったけど、でも、今はそんなことないんだってわかった。……変われないって、おれをダメだって決めつけてたのはおれ自身だったから。(消えた杯の代わりに拳を握る。もう、夢を見るのはおしまいだ。)
* 9/27(Fri) 03:36 * No.15
azulbox ver1.00 ( SALA de CGI ) / Alioth