壱、歓迎の宴の段
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【3班】イモ粥

【メンバー】
七松小平太&栗栖理助

【材料】
ヤマノイモ、味煎

【作り方】
1、ヤマノイモを細かく切る
2、鍋に入れて味煎で煮込む
* 9/13(Sat) 21:09 * No.3

(お使いも無事に終わり、同室の仲間と自然と同じ席を囲みながら時を過ごした。新しく訪れる出会いへの期待に胸が騒いで止まらず、もう一走り何か食材でも調達しようかと腰を上げようとして制される。そんな他愛のない一幕を経て、宴の料理を任されたと知ればへぇ、と声を上げる。)長次は?ボーロ!?いいなぁ…。(そのいいなぁ、は、ボーロづくりそのものではなく彼がボーロを作ることそのものにかかる。私の分とっといて、と、両手を合わせておねだりをしたのは閑話休題として。手首に緑のくじ紐を結わえたまま席を立ち、レシピを確認する。このくらい単純ならばきっと、やってやれないこともないだろう。火加減だとか細かいことは、まあ何とかなるはず。)おぉい、3班!栗栖理助!集合!(よく通る大きな声とともに、くじ紐をつけた右手首を突き出して自分の所在をアピールする。一人ひとり声をかけて回るよりも集合をかける選択肢が真っ先に思い浮かぶのは、集合をかけ点呼をとる委員長職への慣れか。)六年ろ組体育委員会委員長、七松小平太だ!よろしく頼む!(そうしてどのようにして彼が顔を出してくれたかには構わず、彼と合流することがかなったならば手を下ろし、朗らかな態度で笑顔を浮かべてみせる。)
* 9/15(Mon) 14:16 * No.7

(出し物の準備を終えて荷を運び、これで一息。宴までの暫しの時間を同室と自己紹介でもして過ごそうかと思った矢先、余興の次は料理ときた。だが次々に現れる課題は体験入学生の人となりを知るためのものであろうし、)まあ、単なる客人でないのは事実だからな。理に適ってはいる。(先刻同様納得は早い。訪れた炊事場にはたくさんの忍たまたち。いずれも上級生だという。さて同じ班になった先輩とやらは何処だろうか。)……おお。(巡らせた首はすぐさまある方向に固定された。よく通る大きな声はまさしく探し人のもの。)はい! 栗栖理助、此処に!(高く突き上げられた青年の拳が人波の奥に見え隠れ。居場所が分かれば素早く駆け寄り、ただいま参上いたしましたと腰を折る。ちなみに先ほどまで腰に下げていた相棒は部屋で留守番中。)貴方が七松小平太先輩ですか。私は栗栖理助、先日まではしがない剣士のたまごでしたが、本日よりは忍者のたまごと相なりました。若輩者ではございますが、(うんたらかんたら。真面目な応えは彼の勢いに応えて一言、うんよろしく!とはいかず、格式ばった挨拶が続く。)ッ(かと思われたが、何かが背中を這い上がる気配に息を呑む。声にもならぬ悲鳴はその正体に気づいたところで怒声に変わり、)こら! ついてくるなと言っただろう!(微かな鳴き声は反論の意か、ふわふさの後ろ毛をかき分けて男の項から顔を現したのはニホンリス。もちろん料理の材料ではない。)も、申し訳ございません…! 直ちに追い払いますので…!(そのまま肩を居場所と定めたらしいそいつは男が右を向けば左の肩に、左を向けば右の肩に。慌てるほどに滑稽な様は気の早い余興の如く。)
* 9/15(Mon) 20:44 * No.10

(かけた集合に素早く駆け寄り腰を折る彼に向ける笑顔は忍びのたまごと称するには明るすぎるほどに明朗なもの。まじめな応えの剣士のたまごは後輩を思い起こさせるもののように思えた。)理助だな!よろしく頼む!(だからつい下の名前で呼びかけていた。それはそれとして。格式ばった挨拶をある程度聞き流していれば、ふわふわの小さな塊が彼を翻弄し始めて目を丸くする。)なっはっは!気にするな!うちには蛇を連れ歩いている奴もいるし、さほど問題にもならないさ。名前は何というんだ?(鳴き声とともに現れた小さな生き物に興味を示すかのように人差し指を近づける。抵抗がなければ額を軽くなでるくらいはして見せるだろうが、それ以上の接触を控えるのは、一応自分が手加減が苦手だという認識を持つためのこと。)お前も何か食べるか?(秋の味覚として調達したものはヤマノイモに限らないが、どんぐりの類は生憎持ってきていなかった。はてと食材の入った籠の中に視線を向けながら、小さな二ホンリスに問いかけてみる。)私はよく料理をするには大味だといわれるんだが、理助、お前はどうだ?(食材籠の中からヤマノイモをひとまず取り出し、包丁を構えながら彼に問いかける。ざっと切ってばっと煮込む。手順の認識としてはその程度で、細かいことを考えるつもりもなかった。)
* 9/16(Tue) 20:03 * No.13

(当然のように紡がれた下の名に異を唱えることはなく、一方で先輩の呼び方には少し迷う。敬意を込めて「七松先輩」あるいは親しみを込めて「小平太先輩」? どちらで呼んでもからりとした笑顔で受け止めてくれそうだとは思うものの。)は? 蛇、ですか…?(どうやら度量が大きいのは彼に限ったことではないらしい。蛇を連れ歩く生徒も容認されているとは忍術学園の多様性に驚くばかり。瞬きを応えにして、寄せられた好奇心には真面目な顔で)いえ、こいつは私のペットではなく先ほど出会ったばかりのただのリス。ゆえに「リス」と(お呼びくださいと言いかけて、これではまるで飼い主のようだと口を噤んだ。そんな男の葛藤など知らぬリスは彼の人差し指を見つめたのち、人懐っこく鼻面を寄せてすんすん。敵意がないことを察したのか大人しく撫でられて、続く問いには首を傾げた。)どうかお気遣いなく。こいつには先ほど私がクルミをやりましたので………(結局代わりに答えるはこの男。諦めたように肩にふわふわを添えたまま、)料理ですか? 私はそれなりかと。戦地での炊き出しに参加したこともありますし、若様が菓子を好んでいらっしゃるので甘味の類を作ることもたまに。(早速材料を取り出した彼の横に並び、)まずはヤマノイモをきれいに洗って皮を剥きましょう。それから薄く、細かく切ると煮込むときに味が染みます。(籠から取り出された野生味あふれる姿のそれらを指差し、)洗うのと、皮を剥いて刻むのと、分担するのはどうでしょうか。なな…こへ…………先輩。(悩んだ末にそう問いかけた。)
* 9/16(Tue) 22:09 * No.14

うん、蛇。体験入学の期間は一か月だったか。そのうちにも顔を見る機会はあると思うぞ。(瞬く彼の顔にこっくりと頷いて見せる。ともあれ、リスの姿が一つ増えたところで学園の中で拒否感を示されることはないだろうとは、六年を過ごしたものとしての経験則。)名前くらい付けてやってもいいだろう。これほど懐いているのだし。呼び名はあったほうが便利だぞ。…リスとはもう少し警戒心のあるものじゃないか?(先ほどであったばかりにしてはずいぶんと親しまれているように思う。彼の言葉に目を丸くして、楽しげに笑ってみせる。おとなしくなでられたことにはむしろこちらが驚いて、少しだけ撫でた後には手を放して不思議そうに首をかしげる。)…やっぱりお前のペットなのでは?(餌をあげて懐かれている。そんな状況に素朴な疑問を浮かべたのち。)なっはっは!そいつは心強いな!甘味は私も好きだ!友人がボーロを作るのがうまくてな、今日は期待しているといい!ふむ、なるほど。(隣に立った彼の言葉にうなずき、水場のほうへと向かおうと。)うん、そうしようか。では私は洗う方をやるとするか!(包丁とまな板を彼のほうへと寄せつつ、ヤマノイモ洗いに精を出そうと。ついでに、)名前はどちらで呼んでも構わんが、後輩からは七松と呼ばれることが多いな!(朗らかにそんな言葉をつけ足した。事実、どちらでも構わない。)
* 9/18(Thu) 12:46 * No.19

名をつけてはそれこそペットのようはないですか。今後呼ぶ予定もありません。生き物を飼うのは責任が伴いますゆえ、若様に全てを捧げた以上、他に重荷となるものは持たぬと決めて……(ぐだぐだぐだぐだ。彼がリスとは戯れている間に紡いだ言葉はひゅるり、吹く風に攫われた。クルミとて餌付けのつもりでやったのではなく落としたビスコイトの欠片を奴が食べただけのこと。若様からの頂き物を欠片とはいえ落とした事など口が裂けても言えないが。代わりに「だからペットではありません」と真面目な顔で。本気になればリス一匹掴んで放り捨てるくらいのことはできるくせ、しないのだから説得力に欠ける一言。)ほう、ボーロがお得意とは…7班の出来に期待ですね。味次第では弟子入りも考えましょう。(して、闖入者の登場に狂わされた調子も取り戻し、いよいよ調理の段となる。彼が水場に向かうなら、扱い慣れた刃物は此方が握るとしよう。)では、私が皮を剥いて刻みます。洗い終わったものはまな板にのせていただけますか。七松先輩。(今度は堂々とその名を呼んだ。要は失礼がなければいいのだから、多数に寄せるのが正解と判じて。無事に分担と呼び名が決まれば早速調理に取りかかろう。洗われたヤマノイモの皮を丁寧に剥き、白い実を細かく切っていく。トントントン。小気味いい音が暫し洗い場の水音に重なって続いたか。切り終わったら後は味煎で煮込むだけ。ここまでくれば大きな失敗もないだろう。大味だという彼に味見を任せても問題ない、邪魔者さえいなければ失敗のしようもない段階だ。運に見放されたりしない限りは。)……大人しくしていろよ?(じろり、肩のふわふわを睨めつける。)リスの味煎煮など洒落にならん。(振りではない。決して。)
* 9/18(Thu) 21:53 * No.21
成功

なっはっは!(彼の見せた責任感にからからと笑いながらリスと戯れる。打ち捨てやしない行動のほうが真実を語っているようにも思えるので、重荷だ責任だはさほど真面目にとらえてはいなかった。ただ、)名くらいはあってもいいと思うがなぁ。どうせついてくるのなら忍犬ならぬ忍リスとして扱ってやってもいいだろうに。なぁ?(これほどなついているのなら文書をこっそり忍ばせるくらいはできるようになるのではないか。あるいはこの小さなリスを伴えば情報収集も円滑になるかも。だなんて具体的なことを口にはせずとも、役割を与えるようにリスに笑いかける。何せ忍者のたまごも六年生。そういう考えも浮かぶお年頃だ。)うんうん、期待しているといいぞ!少し口下手だが優しい奴だから、弟子入りは歓迎してくれるだろう!(それはそれとして、同室の仲間に関しての太鼓判にはあまりにも迷いがなかった。水場で泥を落とす途中、うっかりぽっきり通ったりはせずに済んだことにはひっそり安堵しつつ。洗い終わったヤマノイモを次々にまな板の上へと乗せていく。水を張った鍋を彼の近くにおいて、包丁をふるう音を聞きながらかまどに火を入れる。)まあ、リスに食える部分はそうないだろうな。(やっぱり飼い主なのでは?そんなことを思いつつ、一応は彼の方でおとなしくしているリスにも気を払う。もしも鍋に飛び込んでくるようならば手を伸ばす構えは、一応整えて。)
* 9/20(Sat) 00:24 * No.28
成功

にんりす…?(忍犬なる存在は知っていたのでかろうじて「忍リス」に変換できたが、彼ほどの忍者IQを持たぬ男はリスと隠密活動とが結びつかず首を傾げた。もしや先刻話題に上がった蛇も忍蛇なのだろうか。毒蛇ならあり得るのかも。)まあ、先輩がそうおっしゃるなら…(一考の余地はあるのかもしれないと、生真面目な頭の片隅にて。一方、当事者の自覚もないリスは黒黒とした瞳を彼に向けて小さく鳴いた。その意図はリスのみぞ知る。)ええ、菓子作りが得意なら真面目で几帳面な方なのでしょう。菓子の件がなくともお話してみたいものです。(お世話係に同室者、それからお菓子作りが得意な先輩。お話したい人リストを更新すれば雑談もそこそこに本題へ。彼が洗い上げたヤマノイモを切り終わる頃には鍋とかまどの火が準備されていた。大雑把なようでいて手際がよく、先々のことがよく見えている人なのだなと感心しつつ、「ありがとうございます」と礼を言いながら鍋に水と刻んだヤマノイモ、それから味煎を少しずつ加えてひと煮立ち。あとは弱火にしてゆっくり煮込むだけだ。)甘い匂いに誘われて飛び込む……なんてことはないと思いますが、念のため、煮込みは先輩に任せてもよろしいでしょうか。(願いも虚しくリスの関心は今男のふさふさの毛にあるようで、気づけば後ろ毛に潜っては顔を出すという遊びをしていた。この気まぐれがいつ鍋に向かうとも限らないと判断すれば、仕上げは彼に任せる方がよかろうとため息混じりに。)もし心配でしたら味見は適宜私がしますので。(そうして彼が是と言えばようやくいたずらっ子の首根っこを捕まえて両手の中に収めたろうし、否と断られるなら代わりにリスを預けよう。いずれにせよ、今度は男、あるいは彼の指先を食むのに夢中になったリスが鍋に飛び込むことはなかった。)
* 9/20(Sat) 18:52 * No.34

(たった今好き勝手に作り上げた造語への説明は特になく、生真面目な応えにはからからと笑って見せ、)まあ、私のクラスの見学をするときにでも教えてくれ!(すぐに六年生の授業の見学をすることもないだろうし、体験期間の後半であるはず。そのくらいが経過していれば今とは違う答えもあるかもしれない。リスの鳴き声の中身などは体育委員会委員長にはさっぱりわからないものだったが、こちらに向けて鳴かれたのならばにかっと歯を見せて笑って見せる。)真面目…几帳面…うん、そうだな!なんだ、そういうやつが好きなのか?(強い奴、やさしい奴。そう言った形容のほうが身近であったため、彼の言葉には頭上にくだんの同室の姿を描き、シーンを想像しての運びとなる。確かにそういう一面もあるだろう、と素朴な疑問も追加して。突然の例の言葉に「ん?」と首を傾げ、「気にするな!」とからりと笑う。礼を言われるようなことでもないと思っていたらしい。味煎の香りがふわりと漂うと、鼻を自然とひくつかせる。)なっはっは!わかった、任せておけ!味見は任せたぞ!(とはいえこのままゆっくりと煮込むだけだ。リスが楽しそうに遊び、彼の手の中におさめられた姿を見るに、リスを彼に任せたのは良かったのだろう。ひとまずは鍋の安全を確保し、焦げ付かないように気を配ってしばらく。)…ん、こんなものか?理助、味見を頼む。(ほんのひとすくい、彼に向けて差し出して判断を求める。もう少し煮込むというのならそのまま火の番をして、問題ないといわれたならば火を止める。)よぉし!今日はここまで!お疲れ!…なんてな、楽しかったぞ!よく頑張ったな!(一通り片づけを終えた後は、無邪気に笑みを浮かべて。つい彼の頭に手を伸ばす。抵抗がなければわしゃわしゃとなで回すつもりで。)
* 9/22(Mon) 12:12 * No.41

好ましいか否かでいえば、好ましいとは思います。真面目できっちりとした人間は信頼できますから。尊敬も。(かと言って豪快さを厭うわけではない。とくに、不真面目とは異なる柔軟性と大らかさは彼の美徳だと感じたからこそ「七松先輩のような方も好ましく思いますよ」と添えておく。)――…ええ、お願いいたします。(して、鍋の番を彼に任せたなら己は小さき獣の番を。とはいえいたずらっ子の前歯に軽く齧られたとて多少こそばゆいくらいで手のひらの分厚い皮はびくともしない。ゆえに、時折「こら」と諫めるように声を上げたものの、視線の行く先は手中のリスが七割、残りの三割は彼が鍋をかき混ぜる様をじっと見ていた。はじめこそ少しばかり心配そうに、けれど焦げ付きを気にしながらゆっくりと回るお玉を見て安堵したのち、「七松先輩は、同室の方と仲がよろしいんですね。私は同年代の者を一緒に暮らすのは初めてなのですが、上手くやっていくコツなどはあるのでしょうか。」などと世間話、否、当人としてはわりと真面目な相談を挟んでみたり。どのような答えが返ってきたかはさておいて、)はい。(すっと差し出されたひと掬いに口を寄せ、「ん、丁度よいかと」そう返したところで此度の任務は無事完了。)はい、お疲れ様でした。(労いの言葉に頷き、楽しかったという感想には「こちらこそ」と目を細め、)…ッわ、(軽く一礼、をしたのが丁度彼の手のひらを迎え入れる形になった。衝撃が走ったかと思うと次の瞬間にはわしゃわしゃわしゃ。ふさふさの毛が乱れあっちこっちに跳ね踊る。が、文句のひとつもない。その理由は先輩相手だからというわけではなく。)……わ、わかさまぁ…。(情けない呟きが真相を物語る。もし彼が細かいことを気にしたのなら、「お褒めのお言葉をいただくとき、よくこうしていただいていたもので…」と恥じらい交じりに答えたろう。――その頃にはリスの姿は消えていた。十分に楽しんだのか、はたまた別の楽しみを見つけたのか。いずれにせよ、気づけば他の班も調理を終えた頃合い。何処かで捕まって煮込まれる心配もなければ意識を出来立ての鍋に移し、宴の開始とともにまずは温かなイモ粥を彼と楽しむことになろう。)
* 9/23(Tue) 22:05 * No.46


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