弐、復活のたまごの段
戻る
【弐】用具倉庫付近>英哉

(運動場探索の行方はさておいて、エッグハントが始まってしばらく後。)あ! 英哉!!(運命の黄色のくじ紐に導かれたご縁の相手。一時の目印はもう外して良いのだろうが、自分が彼のお世話係ですよと主張するよう未だ手首に付けている。腕をぶんぶんと振りながら、たまごより先に見つけた黄色い後ろ姿に声をかけ、)昨日ぶり!(昨日は賑やかな昼食から始まり、その後は教室や職員室など日頃の授業で必要そうな場所や忍たま長屋の付近を案内して終わったので、此処用具倉庫については簡単な紹介だけで中に入ることはなかった。)調子はどう? たまご、見つかりそう?(にこっと笑えば調子はさておき此方はまだまだ元気いっぱい!と言外に。作り物の黒いウサ耳も元気よくぴょこっと揺れたが、さて、彼の頭上はどうだろう。)
* 10/4(Sat) 11:00 * No.7

(たまごのような小さなものをこうして皆で探す経験というものはこれまでにないもの。ひとまず昨日世話係である彼から教えられた場所をなぞるように、教室や長屋付近を探していた。やがてたどり着いた一つの建物。用具倉庫にここはどこなのだろうかと視線をさまよわせて。そんな中に彼に声をかけられたものだから、ふわりとした薄茶色のたれ耳がゆれる。)浜先輩、おはようございます。(そのまま丁寧に頭を下げて。)まだ何も見つけられていなくて…ここを探してみようと思っていたのですが、この建物はどういったものなのでしょうか?(視線を一度用具倉庫に向けてから、彼に戻して首をかしげる。黒い耳が元気よく揺れているのを見て、くすりと笑ってしまった。)…そういえば、卵を探すのも初めてですが、こうして耳を身に着けるのも初めてです。この学園ではよくこういったことがあるのですか?(初日はうたげと出し物、今日はつけ耳と宝探し。早くも賑やかな学園である、という印象がついていた。もちろん、いい意味で。)
* 10/4(Sat) 15:35 * No.9

此処は用具倉庫だよ。ほら、忍者って武器や道具を使うからね。他にも学園の修補に使う用具とか色々。(挨拶を交わせば自然と隣に並び立ち、昨日の案内の続きをするように。)おれが所属している用具委員会が管理を担当しているんだ。(ついでに用具委員としての誇らしさも添えつつ、彼の笑みの理由も知らずにこにこと。)うーん、耳をつけるのはおれも初めてだけど、面白い行事は多いかも。学園長先生はイベント好きだからね。いつも思いつきであれこれなさるんだ。(「イースターなんて行事も初めててびっくりだよ」と苦笑しながらも、)でもみんなでわいわいするのは楽しいよね。 おれ、ずっと山奥でひいじいちゃんと二人で暮らしてたからさ。みんなで集まって何かするのが好きなんだ!(語るうちに熱が宿る。ぴょんと今にも駆けだしそうな身体いっぱいにやる気を漲らせ、ウサ耳だろうとサル耳だろうとどんとこいの勢いで。)だから英哉を見つけて嬉しかったよ。一人で探すより二人で探した方が楽しいし、よかったら一緒に探さない?
* 10/4(Sat) 23:26 * No.14

成程、これほど広い学園だと、広い倉庫も必要になるのですね。修補も生徒が行うのですか?(彼の説明に納得したようにうなずき、次いで軽く首をかしげて質問する。昨日の案内の最中にははじめこそ遠慮がちな様子も見られたものの、次第に自ら質問することも増えていった。今回の質問もその延長だった。)委員会で、管理を。とても大切なお役目ですね。(用具の管理も修補も大切なことだ。そのお役目に対しての称賛は視線からでもくみ取れるか。)僕もいーすたーなる行事に触れるのは……確か南蛮のほうではこの国にはない祭りがあると聞いたことがありますが…やはり詳しくはありません。学園長先生はとても博識でいらっしゃるのですね。…ふふ、楽しい学び舎なのですね。(伝統を守り、厳格な日々を送るだけではないらしい。自分の記憶を探りはするが、いくらかある知識のうちにも心当たりはなかった。)そうなのですか?ひいおじいさまと……。でも、わかります。同じ場所で、同じ年頃の方と、同じ目的で過ごす、というのはとても貴重なことですよね。(軽く瞬いてから、微笑と共に頷いて。不慣れな出来事というものは多いけれど、ここにいると不思議と胸が弾んでくる。さすがにうさ耳をつけることになるとは思わなかったけれど。つい頭上に手が伸びる。)はい、僕も浜先輩にお会いできて嬉しいです。一人でただ探すというのも物寂しくありますし。ぜひ、ご一緒させてください。用具倉庫の中…よりも、近くの木々の根元などを探したほうがいいでしょうか?散らかしたりしたら大変ですよね。
* 10/5(Sun) 22:09 * No.19

一年は組のみんなは手裏剣投げたらすぐ壁にあてて傷つけちゃうし、六年生の先輩方も鍛錬だって言ってしょっちゅう壁とか扉とか壊しちゃうから大変なんだ。だから生徒が修補しないと間に合わないし、壊れた用具を直すのもおれたちの仕事なんだよ。(「だから用具委員会は仕事がいっぱいで忙しいんだ」と苦笑しながらも、ちっとも嫌な顔は見せず、)そうなんだ。大変だけど、みんなの役に立つって嬉しいからね。(賞賛も真正面から受け止めて、きらと光る瞳に映すはやりがいばかり。「英哉も手先が器用だって聞いたから、向いてると思うんだけどなあ」と呟く様も、勧誘の目論見と呼ぶには他愛ない。)うん、おれもそう思う。学園長先生の思いつきって聞くとみんな困った顔するけど、おれは結構楽しみなんだ。自分じゃ思いつかないことができるのって、一人じゃないからできることだしね。(はじめこそ最新の忍術が知りたいと意気込んで入学したけれど、此処でしか得られない忍術以外の沢山のことこそ貴重な財産となるに違いない。)英哉もわかってくれる? きっと今しかできないことなんだって思うし、だから体験入学生が来るって知った時も嬉しかったんだ。(新たな風が吹くことを期待して、期待以上の風が吹いた。)じゃあ、一緒に行こう! 史士郎さんの黒いのも可愛かったけど、英哉の茶色いのも可愛いね。(予想外のウサ耳だって新たな知識に違いない。彼の手が伸びた先を見つめ微笑んで。)うーん、おれとしては用具倉庫の中が穴場って気がするな。外はみんなが探してるみたいだし、そうやって英哉みたいに真面目な子は避けるから、まだたまごが残ってるんじゃないかな? それにおれと一緒なら何かあっても元に戻してあげられるし!
* 10/6(Mon) 14:46 * No.21
探索続行

そうなのですね。……壁とか扉を壊す訓練……と聞くと、なんだかとても過激なような…忍者とはそういうもの、なのでしょうか…?確かに、頻度が多いと先生方の手を患われてしまうのも考え物ですよね。…でも、浜先輩はなんだか、苦にしておられないような?(こちらも雑用や忙しさ額になることはない。彼の苦笑にどことなく暖かな気持ちを与えられているようでくすくすと笑った。)ふふ、わかります。はい、僕も修繕などは好んでおりますから、何かありましたら是非お手伝いさせてくださいね。(にこにことしながらうなずき、やる気は見せる。どう役立てるかは未だわからずとも、世話になっている彼を手伝いたい気持ちは嘘はない。)仰る通りかと思います、こうして自分が思いもつかないことをさせていただけるのも、学園で学ぶ利点の一つですね。独学で学ぼうにも、ひとりでこんなことはできませんから。それに…皆様、楽しそうにされています。忍術学園とはとてもいいところですね。(企画力や知識以前に、そもそもが。数日しか学園で過ごしてはいないが、誰もが皆とても生き生きとしているように感じられた。こぼれる笑みはやはり穏やかに。)はい、僕も精いっぱい学ばせていただきます。…浜先輩にこれからも喜んでいただけるといいのですが…。もし、お手伝いできることやご恩返しになれそうなことがありましたら、ぜひ教えてくださいね。(自分にできることは決して多くないが、快く迎え入れてくれる彼に報いたい気持ちは確かにある。だから微笑みは浮かべながらも、申し出は少し真面目に。)ありがとうございます。ふわふわとしていて、触り心地が良くて…つい、用もないのに触ってしまいます。(はたと気づいて、慌ててうさ耳から手を放してはにかむ。)確かに…?浜先輩となら、一緒に入っても問題はなさそう…ですね。では、よろしくお願いします。(ぺこりと頭を下げ、用具倉庫に入る。中に広がる道具の数々は自然と興味を掻き立てる。それでも卵を探そうとはして、結局はうまくいかない。)浜先輩、これは?(白いものを、と探して、結果バレーボールを手に取って首をかしげる。忍者とバレーボールが結びつかなかった。)
* 10/8(Wed) 14:59 * No.25
たまご発見

あ、壁とか扉を壊す訓練なんてないからね!? (ある意味事実を伝えたに過ぎないが、実情を知らぬ者には誤解を招く言い方だったと気づき慌てて違うよと手を振った。)結果的に壊れちゃうというか、壊してるというか……忍者は武器や火器を使うこともあるからね。潜入のために壁や扉を壊す必要があることもあるけど、そういうのとはまた別で……まあ見てみたらわかるかな? (忍者がそういうものかと言われればまあ何でもありなのが忍者であるからして、最後は笑ってまとめよう。百聞は一見にしかずと言うし。)ほんと!? じゃあ今度委員会活動があるときに誘ってもいい? (直すよりも壊す方が得意な生徒が多いなか、そうでなくとも面倒事と片付けられがちな修繕を好むと言ってくれたことに一安心。にこにこと揃いの顔で見つめ合えば、背景にほのぼのとした花が咲く。)そうなんだ! おれ、忍術学園に入ってから世界がぐわーっと広がったっていうかさ。新しいことを知るのもそうだけど、今まで気にしたこともないようなもの見て嬉しくなったり、友達のこと思い出したりするようになったの、すごく嬉しいんだよ。早く英哉のことも思い出せるようになりたいな。(火器を見れば三木ヱ門、花を見れば滝夜叉丸、穴を見れば喜八郎、鋏を見ればタカ丸を。他にも日々の何気ないものに「あ」と思えることが嬉しい。)だから英哉の好きなこととか得意なこととかいっぱい教えてほしい。おれちゃんとメモするから。(勿論お手伝いも大歓迎だが、自分が最も喜ぶものを伝えたなら、早速懐から手帳を取り出し、)えーと、英哉はふわふわのものが好き、っと。(まずは観察結果を書きつけて。そうして用具倉庫の入ったあとは各々あちらこちらをきょろきょろと。)ん? ああ、それは七松先輩のバレーボールだよ。(厳密には彼のものではないのだが、それを見ると彼の六年生を思い出すのだから仕方がない。)もしかして英哉、白くて丸いものを探してる? さっきおれも1つ見つけたんだけど、イースターエッグってカラフルで色んな模様があるみたいだよ。たとえば、(手近な棚に手を伸ばし、手裏剣箱を少しずらしたらコロン。)ほら、こういう鮮やかな色の……って、あれ?(手にしたのは黄色やオレンジで塗られたポップな模様の、)イースターエッグだ!
* 10/9(Thu) 19:48 * No.29

あ、そうですよね、失礼いたしました。これまで忍者というものに触れてはこなかったものですから、てっきり…。(彼の慌てた様子に少しほっとしたように胸をなでおろす。しかし続く言葉を聞くにつれて首はゆっくりと傾いていった。)これからご一緒する中で実際に拝見することもあるでしょうし…はい。忍者というのは大変な仕事なのですね…。(ピンと来ておらず、想像しきれていないがゆえに曖昧な言葉で結論を出し、神妙に頷いて見せる。よくわからないものをこそ学んでいく甲斐があるというもの。)はい、僕でよろしければ、ぜひ。お役に立てるよう精いっぱい頑張ります。(浮かべる笑みはにこにこと。役立てることがあればうれしいし、何かを直すことができるというのもうれしいものだ。)この三日間ではまだ忍術学園の方々全員とお話しできたわけでもありませんし、きっと様々な方がいらっしゃるのでしょうね。友達……。(その言葉をかみしめるようにつぶやいて、柔らかく笑う。彼のことを思い出すときというのはどんな時になるのだろうか。この先の日常に増えるだろう絆の存在を思えば、心はどうしてかそわそわと浮足経つような心地。)僕は…芸をして皆様が喜んでくださるのが好きです。毬を使った芸が特に。…ふふ、こうしてメモを取ってくださると、メモを見ると浜先輩を思い出すようになりそうです。(そんな未来を思ってまた柔らかく笑う。とはいえ実際に自分が考えたこともなかった好みを書きつけられると少し気恥ずかしい気持ちもある。「そのようです」とやんわりと肯定して。手にしたバレーボールが先輩の物だと知ると、慎重に元の場所へと戻して。)そうなのですか?卵とは白いものだとばかり…、(どうにも先入観にとらわれていることが多いような。彼の言葉に振り向いて、彼が示してくれた卵の姿にアッと息をのむ。)これが。可愛らしいですね。(驚き、心和ませて微笑みかける。しばらくともに用具倉庫を探しては見たが、どうやらこれ以外には見つからない。)素敵なものを見せてくださってありがとうございます。僕もこれから見つけられるように頑張りますね。(あまり引き留めていても悪いから、しばらくともに探した後はそんな意思表示をして微笑みかける。当たり前に自分も頑張ろうと思えたのは彼のおかげだ。)
* 10/11(Sat) 18:13 * No.32

そうそう。おれもまだまだみんなについて知らないことも多いけど、個性豊かで面白い人たちばかりなんだ。よかったら今度英哉の友達についても教えてよ。体験入学生同士で話とか、色々聞かせてほしいな。(友達、仲間、いずれもこの場所で得た言葉。それらを口にする時はちょっぴりこそばゆく、それでいて胸がほわっとあたたかくなる。これから先、彼の胸も同じように胸をあたためる日が来ると信じて。)なるほど……英哉は、芸が得意、特に鞠…っと。(早速メモメモ。彼の情報がまた一つ増えたことににんまり。)うん。そうやっておれのことも思い出してくれたら嬉しいなあ。あとおれダジャレが好きなんだ。何かいいダジャレを思いついたらぜひ!(そう言ってはみたものの、ダジャレを言う彼の姿が想像できなくてそれもなんだが可笑しかった。)そうみたい。他にも赤とか緑とか紫とか? もしかしたら見つけやすいように目立つ色なのかも?(言いながら、見つけたばかりのビタミンカラーを掲げて、) ね、見てるだけで楽しいよね。にしてもびっくりしたなあ。本当に倉庫にまで隠してあるなんて、一体いつの間に準備したんだろう?(そもそも大量のたまごは何処から?と考えたところで謎は解けそうにもない。もしかすると今日のランチは卵料理だらけだったりして。「英哉は卵料理だったら何が好き?」新たな問いを重ねるも、本題はエッグハントだと思い出せば、)ううん。おれも偶然見つけたようなものだし、英哉もきっと見つかるよ。どかしたものは元の場所に戻せばいいし、何か困ったことがあったら遠慮なく声をかけていいから。(彼の決意に頷いて、此方も3つ目のたまご探しに励むとしよう。さて、彼は無事にたまごを見つけることはできたろうか。成果がなければその時は「探し物はちょっと苦手」あるいは「ちょっぴり運がない」なんて一文が新たに書き足されるのだろう。)
* 10/12(Sun) 22:45 * No.35


 0


azulbox ver1.00 ( SALA de CGI ) / Alioth