幕間
戻る
2日目:食堂>獅子谷千代丸

(さて、朝食時である。食堂の席は別に決まっているわけではないにしても、おおむね同年で固まることが多かろう。しかし今日は七松は一人だった。それというのも長次は早々に食事を済ませてしまったし、何より体験入学生たちの案内を任ぜられるのは午後からだと聞いている。今のうちに顔合わせくらいは済ませておくか、と、早めに来て食堂を見回す。彼が訪れるのがいつであれ、隣に誰かがいるにせよいないにせよ、男が快活な笑みと共に彼に近寄ってくるのは変わらない。)おっ、おはよう!六年ろ組、体育委員会委員長、七松小平太だ!獅子谷千代丸で間違いないな?(からりとした笑顔は忍者というイメージにそぐわない。軽く片手を持ち上げ、今日もつけてきた緑のくじ紐をアピールしてみせる。「お前の世話係を務めることになったものだ、何でも聞いてくれ!」と、笑いながら片手をそのまま下す。)何、これから案内をすることになるだろうから、朝は一緒に食事でもどうか、と思ってな。(立場上否は言いにくい声掛けであったかもしれないが、朗らかに浮かべて見せる笑顔に圧はない。明るく闊達な笑顔のままであり、断られたとしてもしょんぼりするくらいのものだろう。)おばちゃんの料理は絶品だぞ!私は中でも特にひじきが好きでな!(そういいながらもそのまま彼を列のほうへと誘導しようとして。)
* 9/25(Thu) 22:03 * No.3

(昨晩は程よい疲労のおかげでぐっすりと就寝出来た。同室があまり騒ぎ立てるようなタイプでは無かったのも幸いだったろう。大欠伸を漏らしつつも芳しい香りを頼りに食堂へ向かう豪胆さを見せつけながら、辿り着いたその場所は腹ぺこの忍たま達で賑わっている。さて、朝食にありつくには――…と見回したところで、その快活な笑みと目が合ったはずだ。)あァ、どうも……?(しかしこの男、朝には滅法弱かった。ごし、と猫目の片方を擦った辺りでようやくその手首の緑に気が付く始末である。)ッこ、(眠たげな猫目がバッチリ開くと同時、ピン、と急に背筋が伸びて)これは失礼を!!おはようございます、七松センパイ!!(ぶわっと冷や汗が湧き出た一瞬、張り上げた声はきっと昨日同班で共に汁物を手がけたセンパイにも負けていやしなかったろう。)獅子谷千代丸、齢は十二!何卒宜しくお頼み申しやす……!(出会い頭に不遜さを向け、あまつさえ初めましてのご挨拶を思い切り噛み倒す姿に早速呆れられなきゃあいいけれど――…一先ずはこの誘い、断る理由もあるまいて。)それは有難きお誘い!同じ釜の飯を食えば絆深まると申します。是非ともお供させていただきましょう!(釣られるように猫目を細めたら、促されるままに列へと向かおうか。)ふむ、ひじきですか……。七松センパイ、ひじきに加えてセンパイの好むものは?特に朝食としておすすめの献立など!忍術学園での初めての朝にございます。せっかくならば、センパイが好む朝食をワタシめもいただいてみたく!(そうして期待の眼差しは己よりも随分と高い位置にある双眸をじいと見上げた。)
* 9/28(Sun) 18:44 * No.4

(眠たそうだ、という認識をしたとて闊達な笑みと共に声をかけることは何ら迷いなく行われたものだから、目前で目をこすられたとしても大して気にした様子も見せないまま。)なっはっは!おはよう!昨日はよく眠れなかったか?(大きな声に衆目を集めたとしても特に気にしない。少しばかり滝夜叉丸が心配そうに見ていた気もするが、些細なことである。一応は忍術学園に来たばかりの後輩の眠りの浅さを心配する程度の気遣いは見せてみる。)うん、よろしく、千代丸!十二だと、うちだと三之助と同い年だな。今度紹介しようか。(と、これ幸いと話題に挙げた後輩の名前。ここぞとばかりに、と、同輩がいたならばあきれられていただろうがそれはそれ。ともかくすっかり目覚めた様子の彼に気を悪くした風もなく、朗らかに友好を示してみせる。)よしよし、まあ体験入学生同士で食べるのもいいんだがな、私としても機会があるなら乗じたい!(自分たちにとっての同輩は彼にとっては体験入学生の仲間たちだろう。それはそれとして、折角ならばと前のめりになるのは男にとっては当然の流れでもあって。二人列に並んでいれば、小さな後輩たちが「おはようございまーす!」と元気よく挨拶をするのに「おはよう!」と朗らかに応じて。)朝食はやはりだし巻き卵がいい!おばちゃんの料理はどれも絶品だが、とれたての卵でできるだし巻き卵は飛び切り贅沢な逸品だぞ!後は、そうだなぁ。肉団子もあれば完璧だな!(ふむと一拍考え込むように間を置いてからおすすめの献立なるものを口にする。自然と視線は彼のほうへと下げて。)
* 9/29(Mon) 20:44 * No.6

(己の世話係となるセンパイは、どうやら“豪放磊落”に手足が生えたかのような御仁らしい。対して人差し指で頬を掻く姿には、気恥ずかしいやら何やらと言った複雑な心地が滲み出ていた。)いえ、それはもうぐっすりと眠れはしたのですが……いやお恥ずかしい。ワタシめはどうにも朝に弱い性分でして……。(未だ眠気が抜け切らない今、その眉を下げた笑みは随分と頼りなく映っただろう。)サンノスケ……?センパイの馴染みの御方なのでしょうか。(して、彼が紡いだ名には緩く首を傾げる。当然、センパイたる忍たま達の名どころか同じ体験入学生達の名すらもまだまだ把握しきれていやしないのだ。しかしその申し出へ対するは勿論、)ええ、機会あらば是非!本当にワタシめが忍術学園の生徒となる日が来れば、級友と呼ぶ可能性もございましょう。今から親睦を深めておいて損は無いでしょうからね!(懐こい笑みを浮かべて二つ返事の了承である。加えて下級生らしいたまご達が臆することなく挨拶向ける光景に、)七松センパイは後輩達からよくよく慕われていらっしゃると見える。(己とてその“後輩”に近しい立場だというに、なんとなく微笑ましさが勝って頬が緩んだ。)ひじきにだし巻き、肉団子……!なるほど、そこへ炊きたての飯や我らの納豆汁のような絶品の味噌汁も付けば正に理想の朝食!しかと腹をこしらえて修練へ臨めそうでございます!(シレッと昨晩の宴で担当した汁物自慢を挟みつつも、さてようやくたどり着いた記念すべき初朝食は――)…………ぅ゛、(茶色いカサを持つアイツの和え物のご登場に、思わずと漏れた声は誤魔化す暇もなかった。)
* 9/30(Tue) 23:40 * No.8

なっはっは!ならばよし!忍者のゴールデンタイムは夜だというしな!とはいえうちは早朝から動くこともあるから、慣れたほうがいいかもしれんが。まあ、なんとかなるだろう!(彼が頬を掻く姿を見てもなおけろりと笑って見せるあたり細かいことを気にした様子はやはり見えない。疲れを翌日に残していないのならば問題はない。日が昇る前からの鍛錬は大変だろうなと少し思う程度。)うちの…体育委員会の後輩だ!次屋三之助、ちょっと迷子になることも多いが、かわいい奴だぞ。気のいいやつだし、きっと親しくなれるだろう!(うんうんと頷き、もともと体育委員会の面々を彼に紹介するつもりはあったが、快い返事があったのならばなおよし。軽く見まわしてみたところ後輩の姿は存在しなかったのが少し残念だ。)私も後輩たちは可愛いぞ!皆とても良い子たちだから、千代丸もそのうち可愛くてしょうがなくなる。(年のころから行けば、後輩たちをかわいがるのも先輩に可愛がられるのも難しくない年頃だろう。懐こい様からもその光景は目に浮かぶようで、にんまりとした笑みを浮かべていたずらをささやくように。)ああ、あれはうまかったな!また頼む!たっぷり腹ごしらえして、これからに備えるといい。お残しはおばちゃんに怒られるから気をつけろよ。(さらりとした依頼は受け流されてもいい程度のもの。朝食のトレイを手に適当な席に着く。漏れたその声に、じっと彼のトレイを見る。)……一つ取り換えるか?(こっそり、と、耳元に向けて声をしのばせる。)
* 10/2(Thu) 19:20 * No.10


 0


azulbox ver1.00 ( SALA de CGI ) / Alioth