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30日目:宴会場>英哉
はあ、無事に上手くいったみたいでよかった。理助さんが罠を見破ったときはどうなるかと思ったけど。(実は居ました。校庭に。宴会場から飛び出していった友人と、それを追いかけていった理助さんを追いかけて、校庭の草陰に忍んでいました。――流石に一言一句盗み聞きはしていないけれど、約束通り文字通り友の決意の行方を見守って、どうやら丸く収まった気配を感じて宴会場に戻って来たのが今さっき。未だに盛り上がる宴の彼方此方に視線を遣っては、自分もまた会いたい人を探していた。)…あ、英哉! こっちこっち!(ほどなくして彼と落ち合う。今朝のうちから宴の時に話がしたいと言ってあったのだが、同時に「喜八郎の計画を見届けてからになるから、ちょっと待ってて」とも伝えてあって。下手をしたら泣いた喜八郎の慰めパーティーとなるところが、こうして彼と二人きりで乾杯をできるのだから本当に良かった。えへへ、と緩んだ顔を隠そうともしないので、彼にも謎の計画の結末がぼんやりと伝わったことだろう。とりあえず二人分のお茶を手に取り、壁際のスペースに向かいながら片方を差し出して。)ありがとう。時間とってくれて。他にもいっぱい話したい人居るだろうけど……もう大分話せた?(前髪に隠れたもう一方の瞳を覗き込むように話しかけ、その表情をよくよく見たがった。)
* 12/13(Sat) 00:26 * No.49
…
(朝方、彼に伝えられた言葉には微笑みながらうなずいた。「僕もお話しできればと思っていたのです」と控えめながらもうれしそうに微笑んで、自分は自分でお世話になった方々への挨拶を丁寧にしていた。特に委員で世話になった食満先輩に関しては、)はい…、また忍術学園にお邪魔するにしても、春以降の話になりそうですから…。とても貴重な経験をさせていただきました。(よい経験をいただいたことに頭を下げ、これからに関してエールをいただいて少しばかり恐縮して。下級生たちにはお約束のように手品をふるまい、再会を約束する。そんなこんなで。)守一郎くん、…ふふ、うまくいったのですね?(件の計画の結果はといえば、彼の顔色からも十分に察せられる。こちらまで安堵するような心地で微笑むと彼と共に壁際へ。はしゃぐ子供たちの背を見送って微笑み、「ありがとうございます」とお茶を受け取る。)いえ、むしろ声をおかけくださってありがとうございます。そうですね、もう一通りは…、守一郎くんとゆっくりお話ができれば、と思いましたから。(この後に差し迫った用事もない。やりたいことがなくなった、というわけでもないが、いちばんは彼とゆっくり出来たらと思ってのことだった。微笑みの柔らかさは、別れの宴の間でも変わらずに。)守一郎君は、大丈夫ですか?
* 12/13(Sat) 22:16 * No.52
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(どうやら用具委員会の面々と一緒だったらしい。はしゃぐ下級生の後ろ姿に「あ、もしかして手品してた?」「いいなあ。おれも後で見たいな」なんていつもと変わらぬお喋りで沈黙を埋めて、)ならよかった。 ……うん。おれもゆっくり話がしたいなあって思ってたから、この後は英哉の時間だよ。(お揃いの気持ちを確認してにっこり笑った。揺れた前髪の向こう側には見慣れた微笑み。二人して平素と変わらず穏やかさ。けれどどこか少しだけ、ふとした瞬間にしんみりとした空気が纏わりつくような。壁際に着けばよいしょと腰を下ろし、並ぶことを促すように彼を見上げて。)…英哉はさ、このまま入学、はしないんだよね?(彼から直接聞いたわけではないけれど、最終日にもなれば体験入学生の今後について、噂のひとつやふたつちらほらと聞こえてくるものだ。それに彼とて隠しているわけでもないだろう。自分は一も二もなく忍術学園に飛び込んできた身だが、こんな中途半端な時期からそのまま入学なんて珍しいに違いないし、半ば想像はしていたことなので喜八郎のように寂しさで大穴を掘ったりはしない。ただ、彼の口から今後の話が聞きたくて、出来ることなら二人の”これから”の話が出来たらいいなあと思っていた。)
* 12/14(Sun) 01:35 * No.53
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…僕のことは気になさらず、というべきかもしれませんが…、お時間いただけて、嬉しいです。ありがとうございます。(普段ならば遠慮も使用ものだが、今日は図々しくも彼の時間をもらえたことをただ喜ぼう。失礼いたします、と目礼して彼の隣へと腰を下ろす。)はい、……僕はまとまったお金が入ったり、お金がまとまったりするたびに寺社へと寄進をしておりまして…。入学金に相応する額が、今手元にないのです。(少しばかり気恥ずかしさから眉を下げて、彼から視線を外して宴の様子を眺める形で呼吸を置いて。修験者のように旅をしていればそもそも入学金に相当する金額を得ることも少なく、それを惜しく思うこともこれまではなかった。それからすうと息を吸って、彼へと向き直る。)次の春まではこの辺りで稼いで…お金がたまり次第、編入という形をとらせていただくつもりです。六年生の先輩方のご卒業には、間に合わないでしょうからそれは、寂しくはありますが。(そういうわけで、お世話になった食満先輩へはとりわけ多くの感謝を表明する次第になった。)…守一郎くんは、待っていてくださいますか?(彼がどちらの回答をしても、自分のやるべきことに変わりはない。穏やかに微笑みながら問うこれは、そうだったら嬉しい、というだけの話だ。)
* 12/14(Sun) 20:02 * No.56
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あ、そうか。(お金。試験要らずの忍術学園入学においてもっとも大きなハードルの存在を思い出す。それが無欲な彼と結びつけば、)そうだよね。おれはひいじいちゃんに渡してた分を忍術学園に払ったけど、急には難しいよなあ。(しょんぼりと眉を下げて。仕方のないことだが、それさえあれば明日からも一緒に居られるのにと思う心は確かにあった。しかし手に入れた金を寺社に寄進していたとはあまりにもらしい話で、人のために生きてきた彼のこれまでを想えば「えらいなあ英哉は」と感心を相槌に。そうして一呼吸置いてから続けられた言葉にこの一月の変化を、向き合ったその瞳の奥に決意を認め、)えっ。次の春!? なんだ、じゃあ思ったよりすぐなんだ! よかった〜!(一気に顔が華やいだ。手中の茶がそれを邪魔しなければ、喜びのあまり思わず抱きついたことだろう。今まで人のために生きてきた彼が、これからは自分のために生きようとしている。その変化を間近で見守ることができないのは寂しいけれど、)待ってるに決まってるよ!!(待っていてくれるか、なんて。あまりに当たり前の質問に呆れる一方、控えめな言い回しが彼らしくて。ああ好きだなあと心から。そう思ったらやっぱり我慢できなくなって、結局冷えた手を温めただけの湯呑みは脇に置き、)あ、英哉もお茶置いて!(伺いを立てる代わりにそう促した。勢いよく両手をがばっと広げた状態のまま「早く早く」と急かす滑稽さを彼は笑うだろうか。無事に湯呑みが床に置かれれば、それを合図にぎゅっと抱きつき思いの丈をぶつけるつもりだ。今日までありがとう。いってらっしゃい。がんばって。大好きだよ。心の中で念じたつもりが、全部言葉になっていたことに気づくか否かは彼の反応次第だろう。)
* 12/15(Mon) 00:18 * No.57
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お恥ずかしながら、そうなのです。貯えがないというのはいけませんね。(真面目ぶったような冗談めかしたような頷きを。みなそれぞれに学費の払い方はあるだろうが、すでに独り歩きが身に付き、寺の庇護もない青年は独力で金を得るほかない。そしてそれがひと月――正確には、入学の決意を決めてからはもっと少ない――で賄えるはずもなく。相槌に関心が混じれば驚いたように瞬いて、気はずかしそうに頬をかく。もっと頭のいい人ならば、もっと人の役に立つやり方ができるのかもしれないが、自分には寺社への寄進程度にしか思い浮かばない。「少しでもお役に立てていればいいのですが」)はい、おそらくは…。(これから冬も迫ってくるから、財布の紐を締めるものも多いだろうけれど。その分手伝いの仕事というのはそれなりにいただけるはず、というのはこれまで旅をしてきた中での経験則に近い。控えめに頷く。しかし、彼の華やぐ顔を見ていればこちらまで嬉しくなってきてしまう。)わっ。…ふふ、よかった。守一郎くんが待っていてくださると思うと、一層頑張れるような気がするのです。(もちろん、やるべきことを正しくやり遂げることには変わりない。それは当然のこととして、どうしてか彼がそう言ってくれることを期待していたのかもしれない。柔らかな笑顔に間違いなく喜びの色がにじんで。)あ、はい、(そして彼の促しに対して疑問も浮かべずに頷き、湯呑を少し遠くの床に置く。そして。あっという間に抱き着かれて、まっすぐな言葉をぶつけられる。何やら、じわじわとほほに赤みが乗ってくる。)…行ってきます、守一郎くん。僕も、大好きですよ。(とん、とん、と、やさしく静かなリズムで彼の背に手を乗せる。彼にもらった暖かな気持ちを、そのまま口にする。頬っぺただけが、迫りくる寒さに負けないくらいに熱を持つ。)
* 12/16(Tue) 03:08 * No.60
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(その背をぎゅっと抱きしめて、彼の無事を願って祈りながら、)…うん。……うん、(「行ってきます」に頷いて、それから心地良いリズムで背に触れるぬくもりに束の間うっとりとしていたけれど、とん、とん、リズムとともに「僕も」「大好き」を反芻すれば、)………えっ!?(唐突にその意味を理解して。僕「も」ということは、えっと、)えええええ!!!(瞬間湯沸かし器もびっくりの勢いで顔を赤くして、思わず彼の両肩に手を置いてがばっと距離をとる。)あ、(すると彼の頬がほんのり赤いことに気がついて、)…もしかして、全部声に出てた…?(今更確認するまでもない問いがこぼれたが、応えを待たずとも互いの体温が全てを肯定していた。やがて気恥ずかしさを喜びが上回れば、)…えへ、……うん、ありがとう。…えっと、そうなんだ。おれ、英哉のこと大好きだからさ、ずっと応援してるし、英哉が帰ってくるまでおれもがんばるよ。あ、手紙も書くよ! アルバイトだって、もしおれが手伝えそうなら教えて欲しいし。(話したかった”これから”の話の続きをしよう。冬は何かと仕事は多かろうが、その分寒さがつきまとう厳しい季節だ。自分に出来ることがあるならなんだってしてあげたかった。)
* 12/16(Tue) 22:33 * No.62
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(驚いた様子の彼に目を丸くする。まさか心の中でだけの言葉のつもりだったとは思ってもみなかったもので。無遠慮に心を覗き見てしまったようで申し訳ないな、と思った感情が垂れた眉に乗る。)…ええと、はい。その……申し訳ありません…。あまりに嬉しかったもので…。(彼が秘すつもりであったのならば申し訳ないと思う気持ちと、自らが抱いた暖かな気持ちは同時に存在した。少し気まずそうに、それでもそれ以上の喜びで微笑むと。)はい。お互いに頑張りましょう。忍術学園に正式に入学することがかなった暁には、また一段と優しく、強くなった守一郎くんとお会いできるのでしょうね。僕も守一郎くんに恥ずかしくないよう、精いっぱい精進を重ねてまいります。(そうしたまじめな決意表明もほどほどに、これからの話にはやわらかく笑みを浮かべながらうなずいて。)お手紙、楽しみにしています。…冬の間は金楽寺の方にお世話になります。和尚様にはひと月ほど前、忍術学園をご紹介いただけまして…たびたび面倒をおかけするのは申し訳なくもあるのですが、ご厚意に甘えさせていただこうかと。もしよろしければ、遊びに来ていただけると嬉しいです。お勤めは、僕自身でやらねば、とも思いますが……、やはり、春には入学したいですから。もしも、厳しいようでしたら、頼らせていただきますね。(自らを高める修行であればお手伝いは固辞するところだったが、目標のための助力を、と思えば、彼の心遣いに甘える気持ちは自然とわいてしまった。これは意識の差、というよりも、やはり彼に対する甘えの表れなのかもしれない。こんな風に同年代に近い相手に甘えることになるとは、これまで思いもしなかったものだけれど。)
* 12/18(Thu) 22:18 * No.63
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(心の中がまるっと透けていたことへの羞恥は拭いきれずとも、知られて困るような本音でもないのだから謝罪の言葉には「いやいや! おれが勝手に言っちゃっただけだし!」と慌てて首を横に振り、そして自分の言葉が彼を喜ばせたのだと知ればまた嬉しくなって口元を緩めては締りのない笑顔を見せて。このように全身で好意を叫んでいるのだから、もしも口に出さずとも遅かれ早かれ内心など全て伝わっていたことだろう。)うん! 初めての進級で不安もあるけど、ちゃんと五年生になって英哉を迎えられるようにしなくちゃ!(思えば忍術学園にやって来てからまだ数か月。自分とて春までにやらねばならぬことが沢山あると思い至れば、決意を新たに拳を握る。)――え、金楽寺!?(来る春までの間、会えぬ寂しさを紛らわそうと提案した手紙の送り先についてはなんと嬉しい予想外。)そっか。金楽寺の和尚様の紹介で来たんだっけ。(てっきり遠く修行の旅にでも出てしまうような気でいたのであからさまにほっとして、)もちろん遊びに行くよ! 金楽寺なら忍術学園からもすぐ行けるし、…よかった。なら、何時でも会えるんだ。(とはいえ先の決意を成し遂げるためにも金楽寺に入り浸るわけにはいくまい。「会えないときは手紙を送るよ!」と言い添えたのは半ば自分に言い聞かせるためでもあった。アルバイトの助力についても「任せてよ!」と力強く頷いて、)ほら、おれも自分の学費を稼がないといけないし、一人だと引き受けられない仕事も二人なら出来るかもしれないしさ。(中には一人で三人分ほどの働きをする逞しい後輩も居るけれど、それはそれ。あとは一緒に働きながらお金も稼げたら一石二鳥、なんて期待もあって。)だからさ、厳しくなくても頼ってほしいな。……英哉にとっては勇気の要ることかもしれないけど、英哉に甘えられるの、嬉しいから。(ついでに釘も刺しておこう。彼にとってはハードルの高い”甘え”だろうが、だからこそ。困った時だけでなく、ふと弱った時に心を預ける先が自分であったら嬉しいのだと、彼を見つめて。勿論つらい時に限らず「ただ会いたいから」という理由だって大歓迎だ。)……ってことで、おれも甘えてもいいかな? (そうして再び距離を詰め、彼の耳にそっと顔を寄せた後、)…誕生日、英哉と会いたいな。(小さな声でねだったのは早い再会の約束だ。直にやって来る誕生日。紙に綴られたおめでとうの一文で満足する予定だったのに、会いに行ける距離に居ると知れば欲が出た。当日が難しければ後日でも。叶うなら今度は守一郎の姿で彼と街を歩きたかった。へへ、と照れ笑いしたのち、「どうかな?」と問う瞳はすぐにでも喜びに染まる準備が出来ている。――彼とともに見る寒晴の空の色はさて、どんな色をしているのだろう。)
* 12/19(Fri) 18:22 * No.64
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ふふ。お互いに初めてのことも多い中ですが、見違えた守一郎くんにお会いできるのを楽しみにしています。…ですが、見違えるほどの期間お会いできないとなると……。はい、…少し、寂しい思いがしますね。(当然ながら、己の滞在の地も近いために会うことはできる。ただ、今までのように同じ場所で生活するとはいかないだけ。普段ならば寂しさなど口に出しもせずに微笑んでいただろうが、少しばかり我がままに甘えてしまった。)はい、…あまり遠くまで出てしまいますと、春までに帰ってこられなくなれそうですから。(育った寺は故郷としても、帰るべき場所のようには思っていなかった。二度とは戻らぬつもりだ旅立った地だったから。そんな男ではあるが、なぜだかここには帰るという言葉を使いたくなってしまうのが不思議なもの。彼がほっとしたような様子を見せてくれたから、こちらも柔らかな表情を浮かべて本音を口にして。)はい、いつでも。あまり寺を騒がせてしまうわけにもいきませんから、お会いするのはどこかで待ち合わせたほうがいいかもしれませんが…。(そうは言いながらも顔を見たい気持ちには変わりなく、彼が手紙を送ってくれると知れば「僕も送りますね。…友達に手紙を送るのは、初めてです」とはにかんで見せる。寺を出てからは旅を繰り返してきたから、手紙のやり取りという経験自体が少ないのだ。彼の力強い頷きが心をほどいてくれるようで、柔らかに微笑んだ。)守一郎くんも?…ふふ、そうですね。協力したほうが、きっとお仕事を頼んだ方の力になれるでしょうし。……はい。…ご迷惑をおかけしないように…いえ、…頼りにさせていただきますね。でも、もし負担になるようでしたらきちんとおっしゃってくださいね。(一緒に働けるなら、それはきっととても楽しいことだと胸が弾む気持ちもあって。柔らかくうなずいて。彼がくぎを刺してきた言葉に瞬いて。甘えるよりは迷惑をかけないように、頼るよりは助けになれるように。そんな意識が先行するものの、彼を自然に頼りに思う気持ちもあって。ただ、負担をかけたいわけではない。)はい、勿論。守一郎くんに甘えていただけるのはうれしいです。(微笑みは一切の迷いなく。彼に顔を近づけて、内緒話を受け取る構え。)誕生日。…いいんですか?ぜひ、お祝いさせてください。(誕生日ともなれば同級の仲間たちや家族と大切な時間を過ごすのだろう。その中に自分の時間も許してもらえるのであれば、身に余る幸福だった。迷いなくうなずいて、「うれしいです」と表情を緩ませる。いつか迎えるその日は、きっと輝かしい一日になるに違いない。)
* 12/22(Mon) 14:59 * No.65
azulbox ver1.00 ( SALA de CGI ) / Alioth