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【後日談】十二月下旬:忍術学園>英哉

(冬休みは年末年始を家族と迎えるために帰省中の生徒も多いなか、浜の誕生日を知った三木ヱ門たちが実家から早めに戻ってパーティーをしてくれると言うので自分は忍術学園に残ることにして、金楽寺に一通の手紙を送った。)

『英哉へ 一月二日、年が明けてすぐで忙しいと思うけど、久しぶりに忍術学園に遊びに来ませんか。実は、四年生のみんながおれの誕生日パーティーを開いてくれることになったんだ。食堂のおばちゃんが料理も作ってくれるんだって。それを聞いた学園長先生がおばちゃんの料理が食べられるなら自分も金楽寺の和尚様と新年会をしたいって大騒ぎしてたから、英哉もこっちに来れるんじゃないかな。もしかしたら和尚様宛にも手紙が届いてる頃かも。というわけで、もし良かったらお昼におれが金楽寺まで迎えに行きます。いいお返事ください。 浜守一郎』

(彼と約束をしたあの時、己の誕生日が年明けの忙しない時期だという事実は頭からすっぽ抜けていたけれど、持つべきものは優しい友とお祭り好きの学園長である。食堂のおばちゃんにもお礼を言って、先ほど食堂の大掃除も済ませたところ。この後は買い出しのお手伝い。いつもと違う冬支度は何から何まで新鮮で、今年はずっとわくわくしている。嗚呼、新しい年が楽しみだ。来年も素敵な一年になりますように。)
* 12/27(Sat) 19:07 * No.68

(年末年始の寺は相応に忙しい。町でのアルバイトもこの期間はやめにして、金楽寺での手伝いに精を出す。そんな中に、ふいに一通の手紙が届けられた。)――和尚様、申し訳ありません。一月二日、少々寺を開けてもよろしいでしょうか。(手紙を片手に大急ぎで和尚のもとに向かい、息せき切ってそんなことを願い出る。彼との約束はどうしてもかなえたくて。)

『守一郎くんへ。
和尚様からお休みも頂けましたので、ぜひ忍術学園にお邪魔させてください。和尚様も学園長先生にお会いしたいとのことでしたので、よい機会をいただけて和尚様ともども感謝しております。もしも準備期間にもご入用のものがありましたら、遠慮なくお声がけくださいませ。お迎え、お待ちしておりますね。 英哉』

(大急ぎで手紙を書きあげ、年末の早朝に金楽寺を出発して小松田さんに託していった。筆跡に乱れはないものの、墨が乾ききっていないときにこすってしまって最後の文字がかすれている。幸いにして忍術学園で過ごした日々のおかげで体力はしっかりと身についている。このまま取って返しても寺の行事には障りなかろう。はぁ、と、と息をかじかんだ指先にかけて、舞い戻った金楽寺の扉を開く。一年間、様々なことがあった。これから先も、きっと。)
* 12/29(Mon) 03:07 * No.76


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