制作秘話
アリス 宮生彰虎
 何かやりたいな…と思った時期にid/Real様の追加募集を知り、その時点で締切がかなり迫っていたので仕事中にも頭をフル稼働させて必死に設定を練った記憶が色濃く残っています。ともかく理想と現実のギャップ!と考えてしっくり来たのが「完全に“男”の見目」「かわいいものが好き」「どう足掻いてもなれないかわいい女の子の姿が理想」の形で、土台から(PLとしてかなりヘキに寄った)肉付けをして宮生/アリスの形に落ち着きました。世界観であるペルソナシリーズも3〜5をプレイ済なので、この世界観ならわりとご都合主義なPC設定でもいけるはず…!とリアルよりもしっかりと二次元寄りなキャラメイクとしてPL好みに寄ったPCです。(そして本編中にも都合の良いように肉付けをしていった部分もあるので、当初考えていたものからは少しニュアンスが変わった部分もあるとは思います。)ちなみにアルバイトに関してもゲーム中のアルバイトのようにある程度好きなタイミング・好きな頻度で働きに行けるイメージ寄りで考えていました。
 土台の話になるのですが、「小柄・ふわふわ・色白でかわいい女の子」「大柄・ゴツくて硬い・色黒で男らしい男」と内面ではなく外面のギャップをメインで考えていたので、体格に関してはある程度の遺伝と体作りの努力が欠かせないと思ったので遺伝として恵まれた体格+理想にはなれない諦めから今の体格までは頑張った形で落ち着きました。小学校高学年〜中学生くらいのエピソードで考えていたものが、当時仲の良かった同じくらいの体格の友達に誘われて同じ部活動を始めた後に、同じくらいの運動量・食事量にも関わらず宮生だけがぐんぐんと体が育って運動能力も抜群だったことから活躍がすぐに目立って、成長期だけどそこまで変化のないままのあどけない顔をしたかわいい友達に「お前はなんでも持ってるよな、いいな」と悲しそうな笑顔で言われて、俺はお前になりたいんだけどなって失恋のような気持ちを自覚しながら疎遠になるというものです。才能に恵まれていてもそれは自分の望んでいるものではないんだよな、「持つ者」「持たざる者」としては圧倒的に前者でありながらも一番欲しいもの(“かわいい”)にはどう足掻いたって届かないと思い込んで自ら心を閉ざしていたのが宮生のイメージです。
 宮生の名簿は書き上げた当初から「性格」として記したものが一番最後の“優しい”くらいしかなかったことを、内面を表す個性としては薄いな…と思っていて。主に外面での理想と現実のギャップを重視した結果、現実での心を埋めるためのエピソードと外面の特徴にフォーカスした内容になってしまったのですが、実際のところかわいいで心を満たすにはかわいい女の子と良い仲になることが一番効率が良いと思えるので、仲良くなる(モテる)ためには女の子が男に求める気配りをアピールするのがてっとり早いかなと考えて、そうなるとやっぱり「優しい(ただし下心がきっかけ)」以外の書きようがないなと開き直りの部分もありました。土台からの肉付けだからという理由もあるのですが、片親育ちでよそはよそ、うちはうちの分別が小さい頃からついていて、親戚間を転々としていたこともあり、ある程度の察し力とその場で良い子を演じる癖は自然と身についていったイメージで。「自分がこう動いたら周りにとって都合が良さそう」をよく考えることで、自分にとって苦ではない範囲の人助け手助けはいくらでもするし、そういうことを積み重ねると周りからの印象もわりと良くなるし、の基準で普段から思考しているタイプです。そのため行動基準に関しては他人依存といえる部分が大きいのですが、一方で宮生は「メンタルが強く、人間関係の悩みは基本ない」の軸をPLの中で決めていました。id/Real様のテーマだと、理想とするものや悩みが外面か内面のどちらかに寄るだろうなと考えていたので、自由交流も含まれる以上は宮生/アリス共に誰とでもフラットに話せる感じにしたい!とメンタルの強さ+自分軸は活動中にもたびたび意識していました。アリスに関しては「かわいいは自分基準、他人からの評価依存ではない」を肝に銘じながらも(?)それでもやっぱりみんながかわいいを向けてくれるのはとってもハッピーでした!
 女の子(元彼女)関連の話に戻すと、もともと2018年との背景もあり運動ができる+体格が良い+優しい=絶対にモテるでしょ!と安易に考えていた部分もあったのですが、実際に宮生の外見を見たらもう見た目だけでモテるに決まってる…と思えるほどに格好良くて、クロ様には感謝しかありません。本編開始後はアリスになれたことでかわいいの欲を満たすことができて、結果的に彼女が欲しいの気持ちが落ち着いて、夜になるまでは暇だからバイトをして、貢ぐ相手もいないからお金が溜まっていって…の繰り返しで、アリスとして過ごす時間はエントランスに行く以外はマイ・ルームでかわいい洋服に着替えたり髪型を変えたりお絵かきしたり鏡を見たり、女の子としてやってみたかった色々なことを好きに楽しむことを毎日の生き甲斐にしてました。
 彼女関連でもうひとつ、名簿の全容が公開される少し前からさすがに宮生が元彼女たちにしていた行動って誰の目から見てもエグくないか…?ドン引きポイントじゃ…?と不安になっていたのですが、アリスとしては開き直って愛を前提に告白しましたし、ロックがロックに受け入れてくれたので、ドン引かれた方には大丈夫です!PLもちょっとエグいんじゃ…と常々思っていました!と言いたいですし、その上でこれが宮生だし律が受け入れてくれたから…と前向きに捉えることにしています。(改めてロックがロックすぎて、律くんの器もすごい 愛)
 アリスに関しては「宮生の理想の集合体」として、外見年齢としては16〜18くらいのイメージです。年齢:ないしょとしているのは響きがかわいいからで特に隠す意図があったわけではなく、また宮生の中でも理想とする年齢として確固たるものがあるわけではなかったので設定していません。見た目も言動も幼い雰囲気に寄ったように感じているのですが、“アリス”として過ごしている時はかわいくて大好きなものを纏った理想の自分なので、周囲に対する気配りや察し力をわりと放棄して自分の思うまま好きに過ごしている結果があの姿かなと思います。「みんなのお姉ちゃん」であるアイリーンに対しては自分は庇護対象になるんだろうなと自覚もあったので、それならそれで妹として甘えたい!の気持ちで幼い感じがいっそう増した気分になっていましたが、ある程度成長した、でもまだ少女の枠に入る女の子は幼い時もあれば急に大人びて見えることもあると思うので、甘えさせてくれる人には甘えたいし、ルビーちゃんのようにすごく大切にしたい特別な人が相手なら自分の力でしっかり守るために背伸びをしたくなるし、相手やタイミングによってちょっとだけ変わるアリスの雰囲気の幅を少しでも感じてもらえたならとっても嬉しいなと思います。  名前の由来について、宮生に関してはひらがな表記の「みやお」のネームプレートにかわいい!と一目惚れした経験があったので、バイト先のネームプレートがひらがな表記で実は気に入っている設定がいい!と苗字はすぐに決定して、バイト設定もその時点で決めていました。名前は響きやニュアンスで決めることが多く今回も例に漏れずですが、「虎」はかっこいいようでかわいいイメージもあるので宮生彰虎の名前の雰囲気はかなり気に入っています。アリスに関しては当初名前が決まっておらず、もう時間がないどうしよううーん!!と悩んだ末に、ふしぎな世界を冒険するし、鏡の国のアリスもあるから良いのでは!?と勢いで決めたかたちになります。勢いにはなるのですが、じゃあおとぎ話モチーフでペルソナの見た目も組める!鏡はかわいいのが良いけど何が…犬猫じゃないのがいいな…アリスだしうさぎがいいかも!かわいい!と名前からの連想で色んな設定も落ち着いていきました。ちなみにアリスの見た目に関してはリアルに二晩か三晩くらいかけて夜な夜なPLとしての理想の姿を追い求めた自信作です。最初に作っていたアリスはわりとシンプルだったのですが、ルビーちゃんの見た目を見て、こんなにかわいいお目目もあったの!?かわいすぎる!!負けられない!!!と色んなパターンをひたすら試してバランスを見て、足元もちょっとだけ肌が見えるようにこだわって、髪の毛の色は偶然グラデになったけどかわいいから採用して、この見た目はどう考えても火属性だし前髪が崩れたら嫌だから風属性が弱点!といった具合に属性も決まりました。かわいくできて本当に嬉しいです。作るのすごく楽しかったです…。  アルカナは選ぶとしたら恋愛一択だな!とすんなり決まったのですが、神話にはまったく詳しくないのでペルソナの決定には苦労しました。参考ページの名前をひたすら検索して唯一ピンと来たのがキュベレだったのでこちらもほとんど勢いで選択したのですが、アリスのペルソナとしてどんな風に表現すれば良いのか考えるのが難しくて。外見的には「二頭のライオンが引く車に乗っている像」をそのままモチーフにしましたが、この二頭のライオンが元はキュベレの神殿でいちゃついていた男女との話が個人的にすっごく好きです…。ペルソナはかわいい見た目にしたかったので、ライオンにわりと近いホワイトタイガーに差し替えて(かわいいからです)、おとぎ話の馬車に美少女としてのキュベレを乗せた形になりました。馬車ということでシンデレラをイメージしつつ、シンデレラは午前零時で魔法が溶けるけれど、アリスとしての夢のはじまりは午前零時からなんだよっていうのがロマンチックで大好き設定です。キュベレについて調べていく中で、インターネットに落ちている情報をけっこう偏って好きなポイントをかき集めたら、神殿でいちゃついた男女をライオンにしてこき使う姿やら好きな男性を去勢するやら神官は去勢者やら、なんだか潔癖なイメージが私の中で浮かんだので、アリスの中のキュベレはそういったイメージです。アリスに関しても、アリスでいる時は本来の性が男であることは全く考えずに自分や女性の身体に対する下心は一切なくて、ルビーちゃんやアイリーンに対しても同じように思っていたので、宮生の中で「夢の中でなれるアリスの姿」自身をわりと神聖化している部分があったと思います。名簿でも協調しているように自分が一番大切なので。
 イメージカラーに関しては、女の子の小さくてピンクでかわいらしい爪を桜貝として例えるイメージがあったので、アリスのシェルピンクはすぐに決定しました。想像よりも淡い色だったのでメイン掲示板の文字色が固定で大変助かりました…。宮生は特にイメージする色もなかったのですが、淡いピンクの真逆は濃いブルーかな?の考えで、いい感じに好きな色を見つけられたのでそちらを選択しました。名前の「シュプリーム」は意味を検索すると「究極・至高・至上」とのことで、宮生の完成された体格面の外見部分としていいかも!となってそのまま採用した流れです。律くんとかなり近い色合いでいまだに見分けがついていないのですが、逆にその選択が個人的にはすごくよかったな〜〜と思っています!
ラブコール
とってもかわいいアリス!大好きです! イベントバトルでしか接点がなかったのでどうにかお話したいぞと思っていたところお呼び出しいただけておまけに素敵な贈り物までいただけてとっても嬉しかったです。できればいただいたお守りをつけてラビリンス探索に誘おうかと思っていたのですが、タイミングを失ってしまい後悔しております。が、本編で描かれなかったところで一緒に探索に行ったにちがいありません。アリスへの想いはEvent7で綴らせてもらった通りなのですが、現実世界で宮生くんともお会いする機会がほしいです…!笑子ちゃんと鵜飼くんと一緒にハッピーイートに通いますので昼神の方とも仲良くなっていただけたらな〜と!宮生くん唯一の2年生なので少なくともあと1年フタコーでもよろしくお願いいたします…!!
アリス
ペア組みの関係であったりでお二人と直接お話することが叶わなかったのですが、本当に本当に二人とお話してみたかったです!!!!私はアルカナ当てが本当にわからず色んな方のアルカナが分かった時に「えー!!そうだったの!?」ととても驚いていたのですが、アリスと宮生くんは特にびっくりした組み合わせでした。あんなにかわいい子とあんなにかっこいい子を両立できるなんてPL様がすごいよー!!と同時に悩みと理想世界の姿の説得力がとてもあって、それもすごいなあと思っていました。宮生くんは鵜飼と性格的にも明朗穏やか路線で似ており、きっと気が合うのでは!?親しくお話しできるのでは!?という希望を抱いています。これから九堂くんや笑子さんを通してお会いして仲良くなれたらとっても嬉しいです。
宮生彰虎(アリス)
陽!!というオーラに溢れる宮生くん!実際に人当たり良く話してみれば朗らかで、人から好かれていそうな説得力に満ちているため、プロフィールの初期公開範囲の通りの印象の方でした。するっと他者の懐の入りこめそうな懐っこい空気感をお持ちで、とんとんと進んでいく会話の軽妙さがとても楽しかったです。傍目には恵まれていそうに見受けられるので、いったいどんな悩みが?と首を傾げていましたが、理想の姿がかわいいでいっぱいのアリスと判明して以降はめちゃくちゃ印象が変わりました……!!他PC含めた中でも殊更現実と理想の意識がハッキリと分かれていて、それでいてどちらからも根っこにちらほらとその姿が見受けられるような表現と描写の巧みさが素晴らしかったです。佐々礼にとっての宮生くんは話しやすい後輩であり、アイリーンにとってのアリスは甘やかしたくなっちゃうかわいい妹でした。そして何よりも九堂くんの前で見せる宮生くんのお顔も、ロックの前で見せるアリスの振る舞いも、本当に特別さを感じて終始ドキドキしていました!!
宮生彰虎(アリス)
ペアとしてたくさん交流いただきまして、感謝がつきません。本編の中盤まで宮生君の理想姿がアリスちゃんだとは、わかりませんでした。宮生君は時に恐いほど九堂にとってぴったりな交流をしてくれる人で、しっかりと自分を持っていることを伝えてくれるのがアリスちゃん。ペア様のアルカナが明らかになった時、そこに不思議なギャップを感じたものですが、アリスちゃんから悩みのお話を聞き、なるほどと納得できたのが印象に残っております。かわいいを欲するが故の宮生君の悩みはPLの予想を遥かに超えて深く、その深さに全身全霊で相対したつもりでして、すこしでもその熱情を感じて頂けましたら幸いです。心臓が痛くなるような場面を経たからこそ(そういった場面も大変に楽しかったのですが!)、宮生君に九堂の手を取る未来を選んで貰えたことにひとしおの喜びを感じております。
宮生君もアリスちゃんも主張するべきところはちゃんと主張してくれるので会話の焦点がはっきりしており、PLとしてはとてもお話しやすかったです。それに加えて駆け引きめいたやりとりもお上手で、甘え上手で甘やかし上手、こ、これがアルカナ恋愛の真髄か…!とおののいてしまうほど。おかげさまで九堂もロックもPLも宮生君とアリスちゃんにすっかり夢中になり、夢中になった分だけ楽しませていただきました。改めまして、特大のラブコールと感謝を申し上げます。ありがとうございました!
宮生彰虎(アリス)

BEST SCENE * アリス
 アリス&アイリーン 
【Event2】砂の城を作ろう
* No.99
(ごっこ遊びに対するパッションは想像を優に超えていて、ハッピーエンドへ向かう説得力の強さに嬉しい笑みが零れる。)お姉ちゃんが魔女だったら、王子さまは必要ないのかも。(かわいいと愛情に満ちた生活なら、たとえ刺激が欲しくてもこの優しい魔女がなんだって満たしてくれそうだ。そんな信頼が、彼女に対して自然と浮かぶ。土台を築く作業はそろそろ次の段階へと移行出来そうだが、理想への方向性に感じたギャップが頭の中の完成図をすこし遠ざけた感覚だった。すぐ隣に寄り添ってくれた彼女をしょぼくれた顔で見つめ返して、麦わら帽子を膝に置いてから腕に向かって甘えるように頭をぐりぐりと押し付ける。)とくべつ扱いしてほしいの。今、ここにいるのはアリスだけだもん。(ふたりで築く思い出にこだわるように。拗ねた顔は見せないまま、もう一言分吠えた。)みんなが遊びに来てくれるのは嬉しいけど、“わたしとお姉ちゃんのお城”が作りたいの〜!(ラプンツェルの話で想像したみたく、お城の住人は二人を想定したものが良い。それが素直な本心だった。ふうと一息ついて心を落ち着かせた後に、押し付けていた頭を上げる。)さっき、“なんでも”って言った。お姉ちゃん好みのかわいい外観のお城にして!(言質取ったと言わんばかりに、いたずらな笑顔を向けてわがままを重ねた。
スレッド通してアリスのおねだり全部かわいいし甘やかしたくなるですけど、このわがままのシーンほ〜〜〜んとにかわいくて……かわいい!!(語彙)
わがままを言うアリスって本当に可愛い。何でも叶えてあげたくなります。
 アリス&イサナ 
10/21(日):エントランス 午前0時頃 >イサナ【1】
* No.22
イサナ〜!(エントランスをうろうろと彷徨っていた足は、待ち焦がれた相手を見つけて目的地を定めた。口約束のひとつもない待ち伏せに彼は驚くかもしれないけれど、ここ数日は彼を探しによくエントランスに顔を出していたのだ。すぐ近くまで辿り着けば、ぱっと明るい笑顔を向けて。)探してたの! あのね、渡したいものがあってね、(間を置かずに差し出した右手には、淡い水色のお守りがひとつ。二重叶結びの紐は青色で、右下にはうさぎの顔をしたちりめん素材がアップリケされている。一目で手作りだとわかるような、だけれどアリスにとっては会心の出来なのだ。)ボスシャドウ倒したときのこと、覚えてる? イサナ、わたしに無敵の鏡を使ってくれたけど、結局イサナばっかり狙われちゃって……(今となってはちょっとした昔話のようで、小さく思い出し笑いをした。)お礼がしたくて、考えてたの。ず〜っとだよ。まず、もっと強くなりたくてシンシと探索したでしょ。それからアイテムをお返ししようかなって考えたりもしたけど、しっくりこなくて。だからね、作ったの。“かわいいおまもり”!(半ば押し付けるような形で、どうぞとお守りを彼に手渡した。)あのとき、守ってくれてありがとうね。(気持ちを込めて、言葉を伝える。頑張った集大成を無事に贈れたことで満足げに笑顔を浮かべながらも、ちょっとでも褒めてもらえたらもっと喜ぶかもしれない。目的を果たしてすっきり清々しい心地になれば、今日はこれにて退散だ。)ね、また探索とかしようね。わたし、前より強くなった自信があるの!(去り際にはちょっぴり強気なアピールをして、手を振って踵を返した。無敵の効果はなくたって、かわいいは全部を凌駕するはずなのだ。
アリスとお話したいよ〜でもタイミングが…となっていた時にお呼び出しいただけてとっても嬉しかったです! アイテム名もズバリ「かわいいおまもり」なのが本当に可愛くて最高なのと、「無敵の効果はなくたって、かわいいは全部を凌駕するはずなのだ。」がアリスらしくて素敵な〆です。
BEST SCENE * 宮生彰虎
 宮生彰虎&佐々礼笑子 
9/20(木):放課後 双鏡学園敷地内【7】
* No.22
(本日の予定、特になし。委員会活動があるからとシフトを外していたものの、思いの外あっさりと役目を終えたその結果、男は暇を持て余していた。体育祭を控えた学園内はどこか活気に満ちていて、特に運動部に所属する者は個人差こそあれ活躍を目指して張り切っている様子である。帰宅部として人気を避ける道を選んだのはそれらの顔見知りと接触を避けるためでもあって、意図せず見えぬ背中を追った先、捉えたのは佇む女生徒と、その足元で何やら動く黒いかたまり。)……。犬?(一瞥の後に立ち止まる。思わず二度見した。)犬だ……。(校内ではまずお目に掛からないその姿を少し遠巻きに眺める。立ち尽くした女生徒の足元にじゃれつく首輪付きの犬。その光景から、彼女が飼い主なのだと状況を把握したつもりになる。)着いて来ちゃったんですか? この子。(愛嬌のある姿を眺めはするが、ある一定の距離は保ったまま。「どこから侵入したんだろうな…」独り言を挟みながらも、人見知りをしない気安さで干渉するのは彼女が困惑している様子にも見えたから。)先生に見つからないよう、騒がれないよう帰る方法を考えてる?(徐に告げた推理は的外れやもしれないけれど、力になれそうであれば協力は惜しまないつもりである。どこか好奇心が先行した表情で、窺うように瞳を見た。)
ここふたりして時差で同じリアクションしてるのかわいくてツボでした(笑)
12/9(日):午後 双鏡学園校門前 >宮生
* No.93
レインコート着て散歩してる姿が見れたらラッキーですけど、楽しみはそれくらいになりますもんね。一応作りましたよ、効果てきめんだったのかも。(雨の日に擦れ違えばすこし嬉しい光景だけ口にしながらも、念のためにとこさえたてるてる坊主には「作ったの、多分小学生ぶりでした」と楽しんだ感想も添えて。希望的観測をすぐ口にしがちな自身に対し、彼女は言葉を受けた上で真摯に発言を返している印象だ。少し間を置いた返事に予感めいたものをなんとなく感じ取れた気がするものだから、根拠のない自信が湧いてくる。「俺も会えると思うので、大丈夫ですよ。名前どんなかな」声にすればやはり楽観の気が多く感じられたが、前向きな気持ちは揺るがない。とりあえず第二公園で、と行き先を反芻して緩めた歩幅で歩きながら、途中で思考停止する。)りゅうこあいうつ……(馴染みのない言葉は意味の理解は愚か漢字変換もままならない。話の流れとして竜虎は予想できても、そもそも辰に竜に雰囲気の異なる二つ名が頭の中でややこしく、難しそうな顔になる。正解に辿り着いたように顔を向ける彼女に、疑問符の残った様子で顔を向けた。)竜……になるんですか? 四神で考えた時も、白虎の対になるなら青龍が良いなとは思ったんですよ。(龍と虎と亀と鳥、対にするなら見た目的にも、それから東西と南北で良い感じなのもやはり龍になる。ようやく対として納得できそうな傍ら、再び思案するのは対なるものの宿命、派閥を考えてしまうからだ。)でも竜と虎ならわりと、……竜のほうがロマン感じるんですよね。負けた。(そして自分の中でもあっさりと敗北した。)
性格の対比を感じつつ、宮生くんの言葉のパワーと朗々としたお人柄を感じられて、何気無い会話ではありますがとても印象に残っているシーンです。
* No.143
(雪景色。サモエドカフェの光景を想像したであろう情緒溢れる言葉に感心しながらも、真っ白な毛で人間も真っ白になる光景が過ぎってはゆるく首を振って思考を放棄した。イメージとして語った想像をそのまま思い描いてくれたのか、困りながらも嬉しそうな様子にくつくつと笑みを漏らす。こちらに向けてくれるイメージもまた想像に易いものだから、なんとなく互いに本質を掴めている様子が彼女と過ごす心地よさに繋がっているのかもしれない。)家族が多頭飼いして、それの散歩係になるのは俺もイメージ付きやすいです。でも俺が飼うなら多分一匹ですね、複数居たら好きな子を贔屓しちゃうと思うので。(“べったり可愛がる”が正に性分に近いものだから、均等に愛せるほどの器用さは持ち合わせていないのだ。「今後、ペットを飼うことになったらぜひ教えてくださいね」いつかのもしもが訪れた時にはと軽い口調で強請ってみる。なんとなく、大型犬に引っ張られる彼女の姿は現実としていつか目の当たりにできる予感がした。黒柴に触れながら和やかに語られるエピソードは微笑ましく、この人懐っこさと愛らしさで周囲の人気を集めているのも納得だ。校内侵入の経緯としての推測には「俺より頭良いかも」と冗談めいた様子で柔らかな額を撫でた。)だいふく……(明かされた名前を思わず反芻して、連想するのは白いもちもち。黒の面積がそれなりに多い姿をじっと眺めるも、胸元や口周りの白い部分と気持ち良い手触りを思い返せば、さらにかわいい魅力が増したように感じて口元が緩んだ。触れ合いの時間を終えて、飼い主と共に去って行く後ろ姿を満足げに見送る。清々しい心地で、彼女の言葉に安堵を重ねた。)今日、天気も時間も場所も完璧だった感じですよね。よかった。(散歩時間とそのルートを知れたのだから、次はもっと安心して会えるはず。名前を知れたことも大きな達成感に繋がる一方で、)……名前聞いて、ちょっとお腹空かなかったですか? 俺、急に和菓子食べたい気分になりました。(散歩としてこれまで歩いていたこともあり、素直な感想を白状した。この後、と切り出されればはたと顔を見合わせて、今日の終着点を決めていなかったことを思い返す。このまま解散だとあまりに味気がないし、散歩の歩数にしては物足りないし、彼女と何気ない会話をまだ続けたい気持ちも大きい。だから散歩の続きを提案されては、きっとわかりやすい笑みが溢れた。)はい、ぜひ。すれ違う犬を眺めながら、のんびり話したいので。(折角の機会だからと二つ返事で頷いてみせる。小型犬から大型犬まで様々な出会いに期待を寄せつつ、ミニコロコロの登場には「そんなのあるんですか」と驚きながら、ありがたく白黒の毛を落とさせてもらおう。次に会う時もばっちりですね、と自然と溢れる軽口も、今の彼女なら笑って返してくれる予感がした。)
わかる!!宮生くんはそんな感じ!となると同時に、この描写の先に九堂くんを思い浮かべちゃったのは内緒です…(笑)